パープルサンガを3-0で打ち破り、公式戦7連勝・6試合連続クリーンシートという圧巻の強さを見せつけたサンフレッチェ。過密日程の中で発揮された「勝つためのリアリズム」と、アカデミー育成と的確な補強を両立させる組織構造は、プロスポーツクラブのあるべき姿を雄弁に物語っている。
翻って、同じ街に本拠を置くカープはどうか。「自前主義」や「育成」という美名を盾に補強を怠り、敗北すらも「苦難の物語」へと回収して延命を図る松田体制の怠慢。勝利という現実を追求するサンフレッチェの勝者としての美学から、過剰な物語性に依存して衰退を続けるカープの虚構と欺瞞を冷徹に解剖する。
【勝利のレアリスム】中2日の激闘を凌ぎ切った構造的強さ
公式戦7連勝、リーグ戦4連勝、そして6試合連続のクリーンシート。京都サンガF.C.を3-0で退けたホーム戦は、プロスポーツクラブとしてのraison d’êtreを存分に示したゲームであった。勝つことこそが最大のファンサービスであるという命題を、サンフレッチェ広島は結果で証明し続けている。
ヤマザキビスケットルヴァンカップの松本山雅FC戦から中2日という過密日程であり、前戦の強い疲労が残る中で求められたのは、何よりも勝利第一のレアリスムであったかもしれない。立ち上がりこそ大迫敬介のスーパーファインセーブに救われる場面もあったが、前半途中で即座に軌道修正を図る修正力の高さを見せた。フィニッシュの精度を欠いた前半を経て、試合を動かしたのは後半立ち上がりの菅大輝による鮮烈なミドルシュートであった。相手GKハウスの壁をこじ開けた一撃により、試合の主導権は完全にサンフレッチェへと渡った。
次々と人が湧き出るお家芸のスタイルに加え、途中投入されたカードが完璧に機能する層の厚み。鈴木章斗と加藤陸次樹によるFWらしい得点感覚を含め、現在の前線には多様な選択肢が揃っている。最終ラインに中野就斗や東俊希が入る緊急的な起用すら機能してしまう現状は、チーム全体の戦術的柔軟性を物語っている。10月28日に控えるルヴァンカップ4回戦の横浜F・マリノス戦をはじめ、今後も連戦は続くが、ターンオーバーを成立させ得る戦力構造がすでに構築されている。
【物語への逃避】「育成」を強弁し補強を拒むカープの欺瞞
サンフレッチェの強さを支えているのは、充実したアカデミー機構と、外部からの的確な補強戦略の融合である。育成の重要性は言うまでもないが、それ単体でタイトルを獲得することは不可能に近い。自前のアカデミー育ち、他クラブからの補強、大卒・高卒選手が絶妙なバランスで混ざり合うことこそが、常勝集団の必要条件である。
このプロフェッショナリズムの根幹こそが、同じ広島を本拠地とするカープ球団に決定的に欠落している要素だ。カープファンやメディアは軽薄に「育成」を喧伝するが、補強を放棄した単なる「育成」のみでは勝てないという事実は、すでに年月の結果が明白に提示している。
他クラブからの適切な補強を拒絶し、「自前で育てる」という美名を吹聴するのは、経営コストを抑えながら敗北の責任をうやむやにするためのロジックに過ぎない。初優勝に至る20余年の歴史や苦難の物語性をいつまでも持ち出す姿勢は、プロスポーツにおける「結果」という至上命題から目を背けさせるための、悪しき目論見と断ぜざるを得ない。勝つためのリアリズムを追求するサンフレッチェの姿は、物語性に依存して補強を怠り続けるカープ・松田元体制の怠慢と虚構を、何よりも鮮明に浮かび上がらせている。
プロスポーツの世界において、求められるのは「どうやって強くなったか」という都合のいい物語ではなく、ただひとたびの「結果」のみである。過去の栄光や苦難の歴史を今なお持ち出し、「育成のカープ」という幻想でファンを懐柔する手法は、経営不全と補強放棄を覆い隠すための姑息な論理に過ぎない。
勝つことこそが最大のファンサービスであることを結果で証明し続けるサンフレッチェの存在は、物語に逃避して補強を拒むカープ・松田元体制の貧しさを、これ以上ない冷酷さで突きつけている。常勝のリアリズムを忘れた組織に、真のプロフェッショナルを名乗る資格など存在しないのだ。
人気ブログランキング

コメント