まずはサンフレッチェだが、今日はアウェイでパープルサンガと対戦し、5-0で勝った。これで2試合連続3失点での連敗を止め、ひさしぶりの勝ち点3を取ったわけだが、こんないい勝ち方ができるならなんでもっと早くといいたいところではある。しかし、こうでなければきっと勝てなかっただろう。流れというのはそんなものなのだ。
とにかく前節終了時点でのサンフレッチェは、何もかも最悪たった。2試合連続3失点、しかも立ち上がり2失点する始末である。それでもグランパスエイト戦は追いつき、アントラーズ戦は追い上げる体は見せたのだが、終盤失点して負けるというところまで同じだ。さらにその前は4試合連続ドローである。そんな流れを断つためには、実は並みの勝ち方で無理なのだ。
もちろん、智将Skibbeはそんなことは先刻承知とばかり、スターター5人入れ替えなどあらゆる手を打ってきたのだが、それ以上に今日は選手が意地でも勝つんだという気概が見えた。しかし、それを言うなら相手のパープルサンガだってここまでホーム未勝利、何が何でも勝ちたい気持ちは強かったはずだし、闘将チョウ・キジェはさぞかし発破をかけたと思われるが、そこは彼我のメンタリティの差というべきなんだろうか。
で、話をカープに移すと、今のところ連勝中ではあるが、内容は悪い。しかも日曜日のホームゲームは勝ちがなく、さらに高橋礼には散々にやられているとあって、上位争いをしたければひとつの壁といってもいいところだった。一方でジャイアンツだって、「鬼門」市民球場でまたしてもここまで3敗2分け、これまた上位争いのためには落とせないところだった。で、立ち上がりアドゥワが不出来で3失点。正直ここで負けたと思った。
ところが、輪をかけて今日の高橋礼が悪かった。ストレートの四球で始まり、小園のカットしたはずの打球がふらふらとオンラインに落ち、最後は末包のスイートスポットに投げてしまって逆転スリーラン。いや、これだけなら単なる不運だったはずだ。ここで阿部慎之助はブチ切れたか、1回で高橋礼を降板させた。残念ながらこれが試合を決したようだ。2番手井上温大は頑張ったのだが、オフェンスが呼応しなかった。
結果9-3というのはもちろんいい数字だし、内容も昨日一昨日と比べたらよかった。ただ、やはり大威張りできる内容ではなく、ジャイアンツの自滅に助けられたにすぎまい。でも、悪い流れを断ち切るためには、こういう試合も必要なのだ。そう割り切ればいいし、逆に過信もしてはいけない。一番いけないのはこれで強くなった、こういう野球すれば大丈夫と思い込むことだ。
ひとつだけ今日の勝ちを評価するとしたら、やはり末包のホームランで勝ったことだろう。勝つためには長打が最も有効であるという当たり前の真理を明らかにしたことが一番だ。それでもバカープファンの皆さんは「繋ぐ野球」「守り勝つ野球」とかいいますかねえ。そういえば今日はファームでシャイナーが逆転ホームランなど打ったりもしている。これまた前田悠伍の噛ませ犬を存分に務めた後ではあったけどね。
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