いちおうバファローズは贔屓にしてないわけではないが(ただし、ブレーブスとも大阪近鉄バファローズとも連続性を認めない)、今年の日本シリーズは、正直なところ生暖かくしか見ていない。今書いている時点ではその限りではないようだが、余りにも投手力優位の試合というのは興醒めだ。まあ、得てして逆目が出る可能性もあるのでなんとも言えないのであるが。
まあバカープファンの面々は今のバファローズの野球に王道楽土を見ているのかもしれないし、今年のタイガースの結果から見てやっぱり投手力がーという方向になびいているのかもしれない。しかし、曲がりなりにも四十有余年野球を見てきた私の感覚からすれば、投手力に偏重したチームはそのストロングポイントが破られて終わるのである。そして、その再建は一朝一夕に行かない。私は案外バファローズやタイガースの今年の栄華というのは砂上の楼閣かもしれぬと思っている。今後よほど強固な攻撃力を持たない限り。
その点はまだ措くとしても、投手力優位のチームに中途半端に投手力で対峙しようとするのはNGである。二番煎じは所詮本物には勝てないのだ。というより、今のバファローズやタイガースの野球なんか真似しちゃいけない。カープは古葉監督の時代に、オフェンスもディフェンスも強いチームを作り上げたのである。真似すべきは、その時代の野球だ。これがなかなか評価されないのは、ひとえにハジメが古葉さんを一方的に嫌ったからということである。
だから、来シーズンに向けて考えるべきは、タイガースやバファローズの投手陣を打ち破るだけのオフェンスを構築することだ。そうじゃないと、今年と同じくらいの結果しか残せない。いや、「投手を中心に守り勝つ野球」で栄華を極めたチームはない。往年の阪急ブレーブスや西武ライオンズを見れば自明だし、V9ジャイアンツなど圧倒的に打力優位のチームである。
しかし、今のフェニックスリーグの内容を見るに、些か情けないと思う。打てない勝てないの連続。これじゃまったくお先真っ暗だ。今日など独立リーグ連合に敗れた。まあ、スターターを見るに、これじゃ弱い。韮澤や石原が四番って、なんの意図があるのか、何を期待してるのかと思う。確かに田村が骨折治療中という事情があるかもしれないが、クリーンアップはそれに相応しい選手が入るべきだろう。
だから、ドラフトでその足りないピースを埋めてほしかったのだが、結局支配下は仲田一人に終わった。ならば、あとは移籍市場によるしかない。しかし、極悪オーナーハジメはきっと動かないだろう。何せカープを勝たさないように立ち回ることにかけては天下一の男である。だから彼奴は「投手を中心に守り勝つ野球」なる言葉を発明してバカープファンを洗脳しているのである。
今年の日本シリーズがどんな決着を見るかはわからない。しかし、どちらが勝っても、「投手力の勝利」などとはゆめゆめ思わないことだ。誰がなんといおうと、点を取れるチームが強いのである。しつこいようだが、「投手を中心に守り勝つ野球」などというのはハジメの発明品であり、カープの伝統とは相容れないものである。






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