昨日の試合をもって、サンフレッチェはエディスタでの公式戦を終了することになった。来シーズンからいよいよ新スタジアム、エディオンピースウイング広島に移ることになる。今は本当に楽しみしかない。いよいよ待望のサッカー専用スタジアムができるのである。
私にとって、エディオンスタジアム、いや広島ビッグアーチという方がいいのかもしれないが、あまり良い思い出はない。初めて見に行ったのは今から二十年以上前のことなのだが、とにかくサンフレッチェ苦闘の歴史と重なることもあってか、スッキリと勝った試合を見たというイメージがない。実際はそんなことないのだが、やはり良くない思い出に糊塗されてしまうのだろう。
それを唯一塗り替える何かがあるとすれば、やはり2012年11月24日対セレッソ戦、4-1で勝利して日本一を決めた試合である。目の前でサンフレッチェ優勝の試合を見たのだが、不思議に涙はなかった。二度の降格を含めて、これまでの苦闘の歴史で涙は枯れ果ててしまっていたというのが正しいかもしれない。
それからは、降格しかけたことこそあれ、サンフレッチェは安定して上位を争うチームとなった。本来ならもっと足を運んで然るべきだったのだが、雑事に紛れてなかなか行くことができなかった。それも、遠さとアクセスの貧弱さと山登りを押してまで行けなかったというのが正しいかもしれない。私はサポーターでもコアなファンでもなく、一介のライトなファンにすぎないので、勢いそうなってしまうのである。
私にとってのラストエディスタは、9月30日の対グランパスエイト戦となった。結果は3-1の逆転勝利となったが、それ以上に個人的に推している越道草太の活躍が見られただけで満足した。加藤陸次樹の同点ゴールをアシストしたスーパークロスを目の前で見られたのは鳥肌ものだった。越道はコンディションの問題もあったりしてなかなかフルに活躍はできなかったが、クロッサーとして見せた危険な能力は、必ずや新スタジアムで輝くだろうと思っている。
話をエディスタに戻すと、やはり私がエディスタに持っているアンビバレンツな感傷の原因は、サンフレッチェの苦闘と重なるというよりは、スタジアムとしての貧弱さ、アクセスの悪さにあると言って過言ではない。素人目に見てわかる安普請さ、スタジアムとしての出来の悪さ、そして貧弱なスタグルに代表されるホスピタリティのなさ、とにかくスタジアムとしては不出来、いや欠陥だらけなのである。
それを打破したいとみんな考えたのだが、阻止し続けたのは湯崎英彦と松井一實、そして松田元の悪の枢軸である。ようやく中央公園にエディオンピースウィング広島ができたのだが、これで問題が解決したと考えるのは甘い。近隣住民、それは湯崎や松井ですら手が出せないプロ住民なので、彼らが騒音問題を盾に騒いだら、湯崎も松井もほっかむりだ。いや、むしろほくそ笑むに違いない。こんなのが担がれているから、私は広島を出たくてたまらないのである。
話が逸れた。とにかく来年からはアクセスとして貧弱なアストラムラインやシャトルバスにぎゅうぎゅう詰めにされることも、着いてから山登りをすることもなくなる。食事に悩むこともなくなるだろうし、帰りに一杯というのもお手軽になる。その意味では嬉しいことなのだが、これができるのになんで2024年までかかったのかと思うと、絶望的な思いもする。そもそも広島ビッグアーチという建物が、広島の絶望的な後進性の象徴なんだけどね。
だから、ありがとうとは言わない。本当に、やっと手が切れるんかという思いしかない。これからできることは、末端のファンなりにサンフレッチェを盛り上げることと、ピースウィングを素晴らしいスタジアムにするよう応援することだろう。
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