同じ形で崩れたサンフレのへ警鐘と「見る価値なし」のカープ。推し甲斐なき泥舟を捨て視線は福岡へ

サッカー

リーグ戦を戦っていれば不出来な試合はある。しかし、同じパターンで連続失点を許した今日のサンフレッチェの戦いぶりは、栄冠を目指すクラブとして猛省が必要だ。荒木隼人の戦術フィットという課題に向き合い、過密日程の中でいかに守備陣を再編すべきか、冷徹にその現在地を紐解いていく。
一方で、もはや画面を開く価値すらなかったカープの失笑劇。原始的な送りバントで自滅する新井貴浩の呆れた采配と、勝利への執着を失った球団構造に完全に見切りをつけ、ついに32年ぶりとなるホークスファンクラブへの復帰を決断した。真の「推し甲斐」とは何かを問う、冷酷と諧謔の観戦記。

リーグ戦38試合もあれば、負ける日だってあれば不出来な内容の試合だって当然ある。それを十分に割り引いた上でなお、今日のサンフレッチェは実に残念な内容だったと言わざるを得ない。3失点という結果以上に問題なのは、全く同じ選手に、全く同じ形で崩されてゴールを割られた点だ。相手ストライカールカオへの警戒が過剰すぎたのか、それともマークの受け渡しで混乱が生じたのか。この反省なくして栄冠などあり得ない。

荒木隼人のフィット問題と、Gaul指揮下の守備再編

今日は中野就斗を右ストッパーに据えて臨んだようだが、結果としてそのテコ入れは効かなかった。あるいは荒木隼人との連携に乱れが生じたか。もっとも、中野のストッパー起用自体は従前から試されているオプションであり、決して不慣れなわけではない。前節までの戦いぶりから危惧していた「荒木の脇のスペース」というリスクが、ここに来て一気に噴き出してしまった形だ。指揮官が最終的に荒木を下げる決断を下したことからも、課題がどこにあったかは明白だろう。

WEB上の分析でも「荒木がGaulの要求する戦術にフィットしきれていないのではないか」という指摘を目にしていたが、あながち外れていないのかもしれない。そうなれば、状況次第では荒木をスタメンから外すフォーメーション変更すら視野に入れる必要がある。今日のベンチにキム・ジュソンの名前があったことを考えても、荒木に代えてジュソンを先発に抜擢するラインナップは十分に起こり得るはずだ。

もちろん、荒木の持つ圧倒的な個の能力は余人に代え難い。このままフェードアウトさせるつもりなど毛頭ないはずだ。指揮官とのコミュニケーションを密にし、一刻も早く修正を図ってほしい。思えば1994年前期のイワン・ハシェックもそうだった。当初はBaxter監督の構想と噛み合わない時期があったが、ひとたび戦術にフィットしてからの怒濤の活躍は、ここで語るまでもないだろう。

あと一太刀の差——ヤマザキルヴァンカップと過密日程の先へ

0-3で終わっていれば大惨事だったが、2-3まで押し戻した粘りだけは評価すべきだ。惜むらくは「あと一太刀」が届かなかったことだが、逆に相手に退場者が出たことで攻撃のスペースが消え、かえって裏目に出てしまった感もある。だが、本気で天下を獲りに行くならば、あの極限状態からさらに2点を奪い去るだけの破壊力が絶対に不可欠だ。オフサイドラインに泣いた鮎川峻のひと振りも、あとわずかで枠を外れた越道草太のシュートも、その「ほんの紙一重」こそが、王者に君臨できるか否かの境界線なのである。

とはいえ、タイトな日程の中で選手たちの身体が悲鳴を上げていたのも事実だろう。幸か不幸か、次節のホーム・セレッソ戦までは中5日、その次のアウェイ・アビスパ戦は10月11日と少し間が空く。その間に挟まる9月29日のヤマザキルヴァンカップ初戦の対栃木シティ戦は、相手がJ2で勢いに乗り、コンサドーレ相手に4-1で大勝したとて、巧みにターンオーバーを交えて主力を休ませることは十分に可能だ。まずは少し息を吹き返し、次節のエディオンピースウイングで再び圧倒的なサッカーを見せてくれることに期待したい。


え? カープ? なにそれ、美味しいの?

……という世迷い言はさておき。

正直に白状すると、今日のカープの試合は序盤のほんの数分しか見ていない。なにせ、速報テキストの文字列を眺めるだけで「見る価値なし」と一瞬で判別できたからだ。まったく内容のない、救いようのない消化試合。通常、1試合9イニングもあればひとつくらいは褒めるべきポイントが見つかるものだが、今日に関してはそれすら見当たらない。選手の気持ちが完全に途切れている様が、画面越しならぬ文字越しにすら痛々しいほど伝わってきた。

それもそのはずだ。昨日の敗戦を決定的にブチ壊したのは他ならぬ新井貴浩である。佐々木泰に被弾してベンチでべそをかいていた巨人の中川皓太を救済してやるという謎の慈善事業を施した挙句、こちら側の岡本駿を決定的に壊してしまったのだ。そんな無残なお手本を見せつけられたら、現場の選手たちのやる気が失せるのも当然である。そもそも、惨敗の翌日だというのに何かを変えようという工夫すら見えない。昨日と同じスタメンを並べればなんとかなると本気で思っていたのだとしたら……新井くん、君はプロの野球というものを少々舐めすぎていはしないか?

原始霊長類並みの采配と、32年ぶりのホークスファンクラブ帰還

決定打は5回裏だ。3点ビハインド、ノーアウト1塁という反撃の狼煙を上げるべき場面で、森翔平に代打すら送らず送りバント指示。これには怒りを通り越して失笑、失笑すら通り越してただただ呆然とするほかなかった。新井監督の原始霊長類並みの脳みそでは、「3点差の5回に1点ずつ地道に返していけば勝てる」と本気で信じ込んでいたのだろうか。もしそうだとすれば、この男もまた松田元や鈴木清明と同罪であり、一刻も早く打倒されるべき害毒でしかない。

これ以上不愉快な愚痴を並べるのも時間の無駄なので今日のところはこの辺にしておくが、最後にひとつ報告がある。時期や世情も含めて色々と悩んだ末、本日ついに「福岡ソフトバンクホークス」のファンクラブ入会手続きを完了した。

思い返せば、1987年から南海ホークスのファンクラブに2年、その後の福岡ダイエーホークスファンクラブにも6年ほど在籍していたので、実に32年ぶりの「ホークスファンクラブ」への復帰となる。

勘違いしないでほしいのだが、これは「カープファンを辞める」ことを意味するわけではない。ただ単に、並行して情熱を注げる「推し活」の場を確保したというだけの話だ。盲目的なコアファン層からすれば許しがたい暴挙に見えるのかもしれないが、私に言わせれば「てめえらこそ消えて無くなれ」と思っているので痛くも痒くもない。少なくとも、球団トップからして必死に優勝を目指そうとしないチームなど、最初から「推し」の対象になり得ないのだ。そんなものはプロのスポーツクラブとして論外であり、極めて当たり前の判断である。

本当は、かつてのバファローズへの未練が強く残っていたため最後まで葛藤はあった。しかし、どうしても「オリックス」という企業と、宮内義彦という男のやったことだけは歴史的に許せなかった。だからこそ、たとえ商魂や打算が交ざっていたとしても、結果として南海ホークスの伝統と歴史を今なお大切に扱い続けてくれているソフトバンクで手を打つことにしたのだ。今年は叶わなかったが、来期こそは「南海ホークスメモリアル」に足を運べるよう、今からスケジュールを画策しておくとしよう。

必死に勝利を目指さないチームに、身を削ってまで愛を注ぐ義理などどこにも存在しない。カープという泥舟が自滅していく様を横目に、私は私でプロのエンターテインメントとして輝く「推し活」の場を取り戻すだけのことだ。
サンフレッチェが次節のエディオンピースウイングで王者たる力強さを取り戻すことを期待しつつ、来期は南海ホークスの歴史を今に伝えるホークスの戦いを目に焼き付けることとしよう。戦う意欲を失った者たちに、これ以上割く時間も情熱も一切ないのだから。

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