おい新井、これがてめえのやりたい野球か。

がっかりを通り越して、もはや怒りも湧かない。今ここにあるのは虚無感だけだ。

はっきり言って、新井は野球を舐めているのかといわざるを得ない。今日の敗因は、9番指名打者羽月という恥さらしとしか言えないようなオーダーを組んだことである。しかもモイネロ相手に。これはいかなる理由付けをもってしても正当化されない。今日のカープのバッターがなんとなく淡泊に見えたとしたら、こんなオーダーのもとでやってられるかというしらけ感が出たのではないか。大瀬良など指名打者制を採用しなくてもいいと思っていたかもしれない。

もちろん、羽月はそれなりに頑張った。それは認める。しかし、所詮はミスキャストなのだ。だからなにも起こらない。接戦になったように見えたのは、1回表の菊池のホームランが出たからである。それも坂倉のあり得ない凡ミスで消えてしまった。あの坂倉の捕球ミスのあと、映し出された菊池の表情は明らかにあきれていた。これでは組織として纏まらんなと思ったら、案の定である。

本当に、羽月を指名打者にしてなにを求めたかったのか、まったく意味が分からない。以前書いたが、指名打者制のポイントは、攻撃が最適化できるように9人のオフェンスを固めていくことにあるのだ。カープが伝統的に指名打者制を取ると崩れるのは、それを理解していないからである。いや、今日の羽月起用など、理解しているしていないを超えてもはや論外だ。羽月のオフェンス力をどれほど評価しているのか。まあよく考えたら昨年はホークス戦で確か曽根をスターターで使ったか。あれも酷いと思ったけどね。

そんなこんなで、私はもうスターター発表の時点であきらめていた。もっとも、勝つチャンスはあった。6回表ワンアウト3塁。バッターは矢野。申し訳ないが、ここで代打を出して勝負をかけるべきだった。残念ながら、矢野はパシフィックの球の強いピッチャーは打てない。火曜日のバファローズ戦でエスピノーザにもて遊ばれていた姿を見たら、今日のモイネロなど打てるわけがないという結論に達しないと嘘だ。あそこで一か八か石原あたりを出せない時点で、新井は終わっている。

結果として、またしても守備のミスをきっかけにリリ－バーが決壊して負ける形となった。まあ、そうなる。あんなあり得ない作戦をとっていたら。特に今日の坂倉など見ていて悲しくなった。1回裏のあり得ないエラーに、8回裏の記録島内のワイルドピッチも、9割方坂倉のせいだ。申し訳ないが、今指名打者に入るべきは坂倉だったのではないか。本当はファームから活きのいい外野手を上げてきて、宇草を指名打者に入れるのがベターだと思うのだが、またファームにもいないんだな、打てる外野手が。今日など奨成を上げても良かったと思うけどね。

本当に、昨日の今日でこの程度の野球しかできないんだったら、新井もおしまいだ。百歩譲って野球の中身を問わないとしても（いや、小一時間くらい問い詰めたいけどね。）、今日などオーダーでチームをスポイルしていたら、訳はない。私は新井の采配能力とか根本的な地頭なんてまったく信頼していないが、それにしても今日の新井の采配は明後日の方向を向いている。まったくもって、なにをやりたいのかが分からないのだ。ひょっとしたら根本的にないのかもしれない。だから「家族」などというんだろうな。

もう明日のことなど、考える気にもならない。今日の試合に対する怒りがカープファンの間でムーヴメントとして巻き上がらない限り、またおんなじように負けるよ。いや、今日の試合を見せられて怒ってるようでは遅いんだけれどね。結局のところ、新井のやっている野球は、結局のところ前任者の延長線上にあるんだから、やはり「元」から絶たないといけないんだろう。そう、「はじめ」から。