笑点といえばもはや数少ない物心ついたころから見ている番組であるが、今日は春風亭一之輔が大喜利の新メンバーになる旨発表されたことは、周知の通りである。特に驚きはない。蝶家楼桃花と二択だろうと思っていたから、ああそうかと思ったくらいである。桃花にならなかったのは、今彼女をメンバーにしてしまうと、次の新メンバーを選ぶときに、キャラ立ちさせるのが難しいというところもあるかもしれない。
私は、笑点の黄金時代に間に合った世代である。三波伸介司会で歌丸木久蔵圓窓圓楽こん平小圓遊と並んだ時代は本当に面白かった。ただ、三波伸介の早逝が痛かったと思う。その後一時期抜けていた(五代目)圓楽が司会に収まったのだが、なんかそれが笑点の保守化の象徴だったような気がする。そして、それと軌を一にして、メンバーも長期フィックスされてしまったのである。結果的にそれが今の高齢化、マンネリ化を招いたのではないかと思うのである。
ことほどさように、組織の新陳代謝というのは大事なのだろう。こういうものはタイミングも打つ手も心を砕かなければいけないのであって、弱ったところに劇薬を打ったら組織を壊してしまうおそれすらある。笑点の歴史で言えば、二十代だった楽太郎(六代目圓楽)が師匠である五代目圓楽に変わってメンバー入りしたが、これは五代目圓楽がまだ四十代だったからうまくいったのだろう。今のメンバー、特に今後勇退するであろうメンバーは七十代だから、そういう意味での難しさはあると思う。
その意味では、なんとなくこじつけのようだが、赤い帽子の野球チームにも新陳代謝の大事さが当てはまるし、その大事さを黙殺したから今があるといっていいと思う。そのノーリターンポイントは、やはり三連覇後に丸が抜けるというタイミングがあった2019年だろう。丸の流出ばかりフィーチュアされるが、その前年に顕著だったのは実は田中の劣化である。だから、小園を獲得したはずだったし、少なくとも小園はスプリングキャンプに完璧に体を作って現れ、ルーキーらしからぬ結果を出していたのである。しかし、緒方は、いやこの球団上層部は、小園に舵を切ることが出来なかった。田中の起用に拘った。その結果残ったものは、もはやいうまでもない。
しかし、いまだにこの球団は、そして一部のもの知らぬファンは、それを反省しない。組織としての新陳代謝に反することばかり口にするのである。けしからぬことに田中に拘ってチームを壊したことを反省するどころか、小園のパートナーになるには攻守とも相当頑張らなければならない羽月とか、オフェンスをよほど頑張らなければいけない矢野を愛でたりするのである。昨年上本が頑張ったことは、もの知らぬあほうどもを増長させるという負の効果すらあるのだ。まったくばかばかしい。
今のカープが劇的に変わるためには、新陳代謝しかない。幸いに、今のカープはまだ劇薬を打っても持ちこたえられるだけの体力はあるだろう。ならば、思い切った手はいくらでも打てる。内野はデーヴィッドソンが外れだったりマクブルームが研究されて打てなくなったりしない限りはポジションは空かないかもしれないが、外野は分からない。秋山はまあ別格だと思うが、後の2枠は分からない。西川?故障が多すぎるし、打てないときに露骨に攻守にやる気のない姿を見せてるようじゃ駄目だ。野間?まだまだ仮免だよ。こんなのがレギュラーなんて、よそに鼻で笑われる。
今の一軍本体メンバーであれば、健人や末包、田村に二俣、木下あたり、そして今後日南に来るメンバーであれば奨成や清水、内田あたりが割り込んでくるようじゃなきゃいけないと思うし、そうなったら、カープは強くなる。申し訳ないが、打球が外野の頭を越さないようなバッターに頼るようでは、カープは弱い。






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