静かに崩れゆく音が、今日の試合には確かにあった。防御率9点台の投手に6回無得点──その事実だけで十分だろう。怒りよりも先に来るのは、冷たい諦念である。攻撃力を捨て、補強を怠り、赤ヘルの原点を忘れたチームが辿る末路は、こうして静かに形を成していく。誰が悪いのかではなく、なぜこうなったのか。その答えは、あまりにも明白だ。
静かに始まった崩壊の気配
今日の試合は、もはや一言で片がつく。プロ失格、とっととやめちまえ。これ以上の言葉は不要だ。防御率9点台の投手に6回無得点──こんな体たらく、野球以前の問題である。私は1回表の段階で今日の試合を見切ったが、それでもなお鈴木健矢が哀れでならない。6回1失点で敗戦投手にさせられる気分は、胸くそ悪いどころの話ではない。野手の横っ面を片っ端からひっぱたきたくなるのも当然だ。
長打力の欠如が生む必然の敗北
しかし、相手もわずか5安打である。つまり今日の差は、長打力とチャンスで打てるかどうか──それだけだ。火を見るより明らかであるにもかかわらず、カープはこの点を無視し、補強を怠った。その結果が最下位であり、これはアクシデントでも不運でもなく、必然である。補強期限を過ぎた今、突如としてニューヒーローが現れない限り、明日はない。現状を座視し、ただ応援ごっこに興じている向きの横っ面も、片っ端からひっぱたきたくなる。
補強を怠った球団と“応援ごっこ”の罪
私は以前から繰り返し述べてきた。野球は得点力勝負であり、「守り勝つ野球」など砂上の楼閣にすぎない。それにもかかわらず、カープは「守り勝つ野球」を墨守し、「資金力に限りのある育成球団」という方便を並べ立て、攻撃力強化を怠ってきた。こんな嘘で強化を放棄した球団当局は斬首ものだが、それに加担した多くのカープファンもまた同罪である。
赤ヘル野球の原点を忘れた代償
カープ黄金時代──古葉竹識監督の時代、そして百歩譲って三連覇の時代も含めて──その根幹は徹底した攻撃野球であった。赤ヘル野球の本質は投手力でも機動力でもない。長打力と攻撃力である。それなのに、いつの間にか「機動力野球」「守り抜く野球」という矮小化された伝統が語られ、球団もファンもそれを信じ込んでいる。その元凶は松田元であり、善意のファンの無邪気な信仰がそれを支えている。実に苦々しい。
空虚な応援が照らす現実の深刻さ
応援団は今日も1回表から「気合いを見せろ、カープ」と繰り返していたが、そんなものは屁の突っ張りにもならない。選手に檄を飛ばすつもりなら、ありきたりの応援歌などやめて、全部そのコールで統一すればよい。あるいはリード自体をやめればよい。もちろんこれはイヤミだが、現状の応援が空虚であることは否定できまい。
エトミデート疑獄が落とす長い影
そして、これも繰り返し述べてきたことだが、エトミデート疑獄について球団が知り得るすべてを明らかにしない限り、野球の神の裁きは続く。少なくとも、今グラウンドに立っている選手が関係ないことを何らかの形で示さねばならない。そうしなければ、連座している者は怯え、関係ない者は白け、チームはバラバラになるだけだ。
薬機法上、指定薬物の取締りは所持・使用だけでなく、譲受け・譲渡しも対象となる。「使った証拠が出ませんでした」「ブツが出ませんでした」で終わりではない。エトミデートは体毛に残ると言われており、怪しい選手に強制捜査として毛髪検査が行われれば一発だ。だからこそ、急に髪を丸めた輩は真っ黒に近いグレーなのである。
末期症状としての5連敗と再生不能の現実
これで5連敗。負け方からして末期症状であり、再生はない。NPB記録並みの大連敗もあり得るし、たまに勝っても4連敗・5連敗を繰り返して負けが積み上がる可能性も高い。しかし、これも自ら蒔いた種だ。悔しければ自分の手で刈り取ってみろと言うほかない。もはや背丈より高く伸び、手に負えなくなっているが。
応援を続ける善意のファンへの冷たい諦念
それでもなお、善意のファンはひたすら応援ごっこを続けるのだろう。Jリーグのように降格がないことが致命的である。サンフレッチェのファン・サポーターは二度目の降格で目が醒めたが、カープファンには馬の耳に念仏なのだろうか。腹立たしいというより、哀しい。
梃子入れすらできないファームの疲弊
昨日の試合、いや4連敗を受けても、チームは何の梃子入れもしなかった。こういうときは嘘でも起爆剤を求めるべきだが、そもそもファームで試合に出られる選手が減り、ファームの試合成立のために入れ替えができないという逆転現象が起きている。そのとばっちりで降格させられた二俣翔一も、やってられないと思っているに違いない。
空席だけが残る未来への冷ややかな予感
アウェイ戦はまだ続く。金曜日にホームへ戻る頃には、どれほどチームはズタボロになっているだろうか。しかし、コア層のカープファンはそれを嘆く資格を持たない。君たちのせいでこうなったのだ。ライト層はすでに見放しているから、残るのは空席のスタジアムだけだ。真摯な強化を怠ったチームには、これがお似合いの末路である。
結局のところ、今日の敗北は偶然でも不運でもなく、長い時間をかけて積み重ねられてきた必然の帰結にすぎない。攻撃力を軽視し、補強を怠り、赤ヘルの原点を忘れた球団が辿る道は、こうして静かに形を成す。誰もが見て見ぬふりをしてきた綻びが、いま一斉に音を立てて裂け始めている。
そして、その音はもう止まらない。止める術もない。
ただ、崩れゆく姿を見届けるほかないのだ。
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