サンフレッチェがまたひとつ呪縛を解き放った。2019年以来勝てていなかった埼スタでレッズを4−1で完勝し、相手にほとんどサッカーをさせなかった。荒木隼人の“ボンバーヘッド”という椿事すら軽口で笑えるほど安心して見ていられる試合で、塩谷司の勝ち越し弾、鈴木章斗の2得点、そしてセバスティアン・アレーの来日初ゴールと、内容も結果も申し分ない一夜になった。
埼スタの呪縛を解き放った4−1
またしてもサンフレッチェが呪縛を解き放った。2019年以来勝てていなかった埼玉スタジアム2002でのレッズ戦を、4−1で完勝。しかも相手にほとんどサッカーをさせなかった。失点は荒木隼人のボンバーヘッドがオウンゴール扱いになったという椿事で、シュートにすら計上されないおまけ付き。さすがの大内一生も、荒木の強烈な“シュート”までは防ぎきれなかったのかもしれない。
塩谷司、チーム歴代最年長ゴールで勝ち越し
そんな軽口を叩けるほど、安心して見ていられる試合だった。確かにオウンゴールで同点にはなったが、そこでバタつく気配はまったくなく、その落ち着きが前半アディショナルタイムの塩谷司の勝ち越し弾につながった。歴代最年長ゴールというおまけまで付いてきた。後半も危なげなく進み、過去のアウェイレッズ戦の記憶があるから鈴木章斗のダメ押しまで安心できなかったとはいえ、内容は終始サンフレッチェが上回っていた。
セバスティアン・アレー来日初ゴール
そして何より、昨日のハイライトはセバスティアン・アレーだ。初のスターターでどうなるかと思っていたが、攻守にしっかり効いていた。少なくともセブのところで崩された場面はなく、攻撃でも随所に良いプレーを見せた。そして後半、佐々木翔の連続ヘッドを西川周作が弾いたボールが、お誂え向きに転がってきた。これを豪快に決めて来日初ゴール。ごっつあん気味ではあるが、目の前のボールを冷静に押し込むのもストライカーの仕事だ。期待されて加入した選手が早々に結果を出したという事実が尊い。きっと気分よく次節に向かえるだろうし、今後の活躍も楽しみだ。
鈴木章斗の2得点と仕上がりの良さ
もちろんMOMを挙げるなら、先制を含む2得点の鈴木章斗だろう。どちらも彼らしい完璧なシュートで、仕上がりの良さが伝わる。百年構想リーグでの途中失速を反省したのかもしれないが、今季は序盤からギアが入っている。ここまで3得点。このまま積み重ねていけば、チームとしてタイトルが見えてくるかもしれない。
勝ち点6・得失点差+6の好スタート
これで勝ち点6、得失点差+6。ゼルビアが大勝したため2位だが、出足は非常に良い。前節はジェフ相手の完勝だったため「相手が低迷していたから」と割り引いて見ていたが、難敵レッズをアウェイで叩いたことで評価は一気に上がった。贅沢を言うなら、苦しい展開でどんなパフォーマンスを出せるかも見てみたい。全試合がうまくいくわけではないのだから。
次節フロンターレ戦と連戦の鍵
次節はホームでフロンターレ戦。これも難敵だが、今季まだ勝ち切れていない。内容は悪くないだけに油断は禁物だが、勝ち切れないチームはどこか歯車が狂い始めるもの。そこを元に戻して差し上げるような展開は避けたい。その後は福山での天皇杯2回戦を挟んでアウェイのガンバ戦。連戦と難敵続きのスケジュールが今後の鍵になる。
天皇杯で広がるターンオーヴァーの可能性
天皇杯ではある程度ターンオーヴァーがあるだろう。昨日リーグ戦初出場を果たした小林志紋や、ここまで出場機会に恵まれていない選手にもチャンスが広がるはずだ。スキッべは大胆なターンオーヴァーをあまりしなかったが、ガウルはどうだろうか。ナイトゲームとはいえ酷暑の連戦だから、主力を少し休ませてもいい。
個人的に痛快だった“レッズのホームでの勝利”
最後にひとつだけ。アウェイ──つまりレッズのホームで痛快な勝利を挙げたのは、個人的にも嬉しい。レッズが監督に招聘した曺貴裁(レッズOBではあるが)が私は大嫌いだ。ハラスメント疑惑がかかる人物にS級ライセンスを与えるべきではないと思うし、絵面からして生理的に受け入れられない。まあどうでもいいことだが、昨日の勝利はその意味でも痛快だった。
埼スタの呪縛を解いた勢いのまま、次の難敵に向かっていけばいい。内容も結果も申し分ない一戦だったし、セブの初ゴールや鈴木章斗の仕上がりを見るかぎり、チームは確実に上向いている。連戦は続くが、今のサンフレッチェなら軽やかに乗り越えていける──そんな明るい未来を感じさせる勝利だった。
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