反矢野名手論

このところ、WEB上の言論などで矢野の守備への評価が高まっている。確かに、すでにプロフェッショナルとして見てもディフェンス力は高い。少なくとも矢野の守りから破綻することはないのは間違いないので、うまい内野手としての評価は妥当なところかもしれない。

しかし、最近の言辞を見ると、もはや菊池をも凌駕するディフェンス力、早い話が現時点で球史に残るほどの守備であるかのように褒めそやしているようだ。しかし果たしてそれは正当なものか。相変わらず拗ね者の私は自分の目で感じたところから書いてみたいと思う。

ところで、先日の市民球場でのジャイアンツ戦で、NHK総合全国ネット中継で守備にスポットライトを当てた中継があった。当然アナウンサーは矢野の守備を上げたのだが、それに対する宮本慎也の反応がいささかそっけないように感じられたのである。そのときは彼は多くを語らなかったので(聞き漏らしただけかもしれないが)、その意図するところはよくわからなかった。

しかし、8日のタイガース戦、BSでの中継で、その意図すると思われるところに接した。これも私は直接聞いたわけではなく、あるところで頂いたコメントによるものなのであるが、曰く、スローイングが心配だ、このままだとエラーが増える、と。これを見て、さもありなんと思った。私の感じたところと同じだったから。

彼はたしかに肩は強い。いや、いわゆる「バカ肩」だ。それだけなら今のカープの内野陣は誰も叶わないところだ。しかし、スローの正確性はいうほどでもない。ときにひやひやさせられる。その点は菊池とは比べ物にならないし、小園からも遅れるところだ。もし投げ方が悪いんだったらそれは要改善事項だろう。今は肩の強さでカバーできるかもしれないが、やがてそういかなくなる時が来る。

問題は、それを矢野が自覚しているかどうかだろう。これがないと、みるみる彼の売り物は劣化する。そうならないうちに矯正したほうがいいと思うが、問題は本人にその意識があるかどうかだろう。もしその意識に乏しければ、たちまち彼はつまらない内野手に転落する。

そう考えると、彼はもっと守備に集中する時間が必要だったのではないかとも思う。守りがうまいから打撃を磨いてというのはよくありがちなことだが、守りが未完成であるとすれば、話は別だ。だから、今からでも遅くないので、徹底的に守りを鍛えるような起用法が望まれる。ショートのレギュラーをという考えもあろうが、彼の将来を考えるとやめた方がよい。

考えるべきは、彼の最終形はどこかというところである。少なくとも、高橋慶彦は無理だ。木下富雄と言うにも打力が乏しい。中尾明夫と言いたいところだがそれは本人は納得しないだろう。しかし、なかなか彼の力をもってしての最終形が思い浮かばない。川相昌弘とか奈良原浩というなら、死ぬほど守備も打撃も頑張らないと駄目だ。

しかし、今彼が生きるには守るしかない。ならば、いちど徹底的に守りの粗を洗う機会を設けてもいいのではないか。彼が今すぐに小園ほど打てる可能性はゼロだが、日本一のインフィールダーになる可能性なら、比較的近い未来にあるだろう。そのために、しばらく守備を徹底的に鍛えたいところだ。二軍に落とすべきとは言わないが、出場機会を守備に絞り、鍛錬を積めばいいのではないかと思う。

でも、しないだろうな。なんとなく彼は当局やバカープファンからえらく気に入られていて、今からでもショートで天下を取れるという扱いがされてるしな。そして、また一人こうしてつまらない選手になっていく。まあ私の知ったことではないけれどもね。

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