勝負事は、須らく結果論である。だから、9回10回の粘りで報われたと言われたら、それまでだ。もちろん、この期に及べば内容のある敗北より内容のない白星のほうが価値があるとさえ言いうるのであって、だから良かったではないかと開き直られたら、まあそうだねと収めてもよいかもしれない。
しかし、9回の粘りは森原がセットになったら球が抜けたり緩んだりしたからだし、10回は山崎康晃が天敵坂倉を打ち取ったものの、二死から曽根矢野を連続で歩かせるというありえないことが起こったからであって、カープが強く攻めた産物ではない。
だから、どうにも納得いかないことだらけだ。いや、ひとつひとつを取り出してみれば、どちらかといえば絶望感のほうが強い。こんなんで週末甲子園に臨んでも参加賞も出ーへんでと言いたい。今日はサヨナラ勝ちだったからこそ、そこをほじくり返してみたいと思う。
森翔平には期待してなかったが、あながち悪くなかった。しかし、6回で変えたのはよくわからない。というより、森をどういうピッチャーに育てたいのだろうか。今のままだと、6回80球投手になってしまう。野村祐輔ならいざしらず、社会人出2年目のピッチャーからしたら、些か寂しくないか。
その6回裏、末包のヒットが出るやいなや代走大盛、代打田中がお出ましになったが、なんの爪痕も残らなかった。相変わらず、試合展開見てる?と言いたいところだ。まだたかが3点リードだったし、強く攻めたかったところではないか。
8回9回の失点は、これはもの悲しいというほかない。特に島内。明らかに疲れが出てるんだからセットアッパー起用はやめておけばよかったものを、としかいえない。矢崎もどうやら疲れが抜けきっていないのか、なんか精彩がない。このあたりは一思案できるところだろうに、型通りのことしかできない新井采配の弱点とも言える。
9回裏。大盛に代打松山は思い切ったが、その後に代打矢野で送りバントはどんなもんだろうか。本来ならここは問答無用でスタンドに放り込む力を持ったバッターを送りたいと思うのだが、間違っているだろうか。
そう思うと、やはり新井が指揮官になっても前任者と同じような轍踏んでるなと思う次第である。なかなか、厳しい。わかっていたけど、いざその事実を可視化して突きつけられると、やはりガッカリせずにはいられない。
でもこうなったら、明日も明後日も勝とう。それでこそカタルシスを得ることができるし、少なくとも眼下の敵を退けることによって、現状の地位も安泰になる。






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