例年であれば、「不定期連載」と題して、ドラフト会議を期して諸々書いていたのであるが、昨年はオリンピック、一昨年はコロナ禍の影響でいずれもペナントレースの途中のドラフト会議という異例の事態になったこともあって、ほとんどドラフトについては触れられなかった。今年は今年で、指揮官の更迭をはじめ論点がいろいろありすぎたため、ここまで触れられなかったし、今後も書けるかどうかは分からない。
ただひとついえることは、この時期においても複数球団競合必至と言うべき大型選手がいないことだろう。いわゆる「不作」ドラフトとも言われているところである。そういうこともあって、どの球団もなかなか1巡目指名候補を明かさない。カープもそうで、いまのところ複数の選手を並べてお茶を濁している状態だ。まあ、やむを得ない。こんな年にペラペラ方針をしゃべったら他球団を利するだけだ。ただでさえ、ほかのチームがリストアップした選手を借用しただけで指名しているきらいがある球団が存在するというのに。
もっとも、こういう年において、外れ1順目や下位指名からよい選手が出てくることもまた確かである。だからこそ、スカウトの眼力が試されるところである。カープの場合はその辺には問題がないから、なおのこと情報流出には敏感になっているのだろう。
ただ今年のカープの成績を受けて、どのように立ち回ればよいかということはある程度分かるところである。即戦力投手ガーというアンポンタンは消えてなくなればいい。今必要なのは、長打力のある大型選手であって、右打ちだとなおよいというところではないか。理由はいうまでもあるまい。そもそも今シーズン上本が「救世主」になっていたようでは本来いけないのである。まったく未解決のまま放り投げられた「ポスト誠也」といい、菊池と小園にもしものことがあった場合に当て逃げしかできないチビしかいないことといい、これでよく戦えたなとしかいえないのだ。
その点で考えると、1巡目指名格で言うなら、やはり高松商業高校・浅野翔吾外野手、大阪桐蔭高校・松尾汐恩捕手、日本体育大学・矢澤宏太外野手(投手)というところだろうか。中でも浅野と松尾だろう。浅野がもしサードを守れればなおよいのだが、それは難しいだろうか。松尾はもともとショートだからどちらでも育てられるというメリットはある。
二刀流が話題の矢澤だが、もしプロで先発ができればという留保がつくだろう。さすがに外野手からリリーフでマウンドに上がるというのはなかなか現実的ではあるまい。でも、面白いけど。少なくとも頭の固いのが多いカープファンには分かってもらえないかもしれないが。でも、この夏のアマチュア選抜対NPBU-23の試合を見た限りでは、有り得ない話ではないような気がしてならない。
もちろん、この3人ともまったく競合必至である。要するに外れ指名の準備は必要だろう。となると難しい。誰が外れ1巡目まで残っているかは読めないのだが、もし残っていたらという留保付きで、近江高校・山田陽翔投手を挙げたい。投手で1位指名する価値があるとするなら彼くらいではないか。あとは、中央大学・森下翔太外野手、京都外大西高校・西村瑠伊斗外野手というところだろうか。
さらに大穴というなら、誉高校・イヒネ・イツア遊撃手だろうか。まさに究極のロマン枠である。中途半端に上位縛りなどほざくプライドの高いのに行くならば、考えてよかろう。もちろん即戦力とは言いかねるが。
ここまででずいぶん長くなったので、このあとこんな選手がいいというところに思いが至れば、また書いてみたいと思う。
自分もイヒネ・イツアに一票入れたいけど、ソフバンが1位指名公表しちゃったね。単独指名に拘るおバカ球団Cは降りるだろうなぁ。ポスト誠也なら、大阪桐蔭・海老根優大外野手じゃない?長打もありそうで、鬼肩・俊足は誠也を上回っているかも。他、日本文理・田中晴也投手・右投右打・186センチ82キロ・最速150キロ。東海大札幌・門別啓人・左投左打・182センチ・85キロ・最速150キロ。日ハムが上位指名予定。
大穴ロマン枠はコイツで決まり。佐伯鶴城・古川雄大外野手右投右打。身体能力が半端ない。三段跳び8m30、立ち幅跳び2m85という抜群の瞬発力、また全身の総筋力が1トンを超えるパワーあり。遠投110m・100m走11秒4(中学時に100m✕4リレーで全国大会出場)50m走6秒フラットで正真正銘の俊足。186センチ91キロと体格はプロ級。父日本・母フィリピンのハーフ。日ハム指名予定。ソフバンが2~3位あたりで狙ってそう。カープ、1位で行っちゃえ(笑)。