いや、酷い。実に酷い試合だった。21世紀も二十余年が経過し、令和も4年になろうかとする今日、こんな見え見えの無気力野球を見せられるとは思いもしなかった。どうやら明治神宮野球場だけ、時が止まっているんじゃないかと思う。
とにかく、高津もしょせんその程度の俗物であるということだ。いや、さすがはスワローズの伝統芸をよく継承して、転び方も非常にうまい。いや、高津が薫陶を受けたのはおそらく野村克也だろうが、彼こそまさに負け方のプロである。そういう側面もよく継承したんだろうなとさえ思うのである。
要するに、やっぱりスワローズも人気チームのお零れで生きている球団ということだろう。私は最初からスワローズが必死になってタイガースにかかっていくわけがないと思ってみていたが、その予想と寸分違わぬ回答を見せられたらそれはそれで腹立たしい。
もっとも、カープにとってはそんなの関係ねえである。カープが残り試合3連勝したらタイガースのCS進出は断たれるのだ。その意味では今はタイガースに糠喜びさせている段階ともいえるのだ。そして最初2試合はホームでのスワローズ戦。ちょうどいい、というか上等じゃねえか。徹底的にたたきのめせばいいのである。きっと明日からはスワローズは本気モードで来るから、そこを叩けるくらいじゃないとCSに出ても参加賞しかもらえないようなものだ。
ただ、カープにとっての最大の敵はスワローズより佐々岡だ。佐々岡なんぞで総力戦が戦えるわけがない。今日のWEB記事で、なにがなんでも最終戦は大瀬良を先発で立てる、それが「人情派」佐々岡の野球だというのがあったが、もうばかばかしくて涙がちょちょ切れる。だから佐々岡じゃ勝てねえんだよ、バーカというのが精一杯の優しい言葉である。
何度も言うが、総力戦というのは昔の名前や逆に短銃しか使えないような幼年兵や、ましてやカトンボになった老兵をつぎ込むものではない。最新鋭兵器を持った気力充実の精鋭兵を畳み込んで投入しないといけないのだ。それができない佐々岡は、まあ昭和50年代の近代野球ですら勝てないだろうし、ましてや現代野球について行けるはずがない。要するに勝ちたければ真っ先に忌避しなければならぬピースなのだ。
現時点で、10月2日に順位がどうフィックスするかは分からない。しかし、仮に3位浮上、CS進出という結果になっても、佐々岡だけは絶対に許してはならない。常勝赤ヘルへの道は、佐々岡解任からしか始まらないのである。しかし、この球団当局者はおそらくそれをやらない。きっとコロナ禍がどうたらこうたらと言って免責するだろう。
これもまた何度も私が繰り返したことだが、佐々岡真司など本当の敵ではない。本丸はひとつ、代表取締役社長だ。そのお印を戴くまでは、ファイティングポーズを緩めてはならない。