池谷公二郎去りし夕に——暴かれるカープの歪み、OBの「幇間化」と松田元体制打倒の足音

おもひで

広島東洋カープの初優勝を支えたレジェンド投手・池谷公二郎氏が74歳で逝去した。ロッキングモーションから真っ向勝負を挑んだ往年の名投手を悼みつつも、引退後の言論空間と球団が抱える病理に目を背けるわけにはいかない。
顕著となった球団によるOBの「冷酷な選別」と、イエスマンばかりが重用される忖度構造。山本浩二という存在に依存してきた松田元体制の正当性が揺らぎ始める今、独裁を打倒し真の改革へと向かうための課題と好機を冷徹に論ずる。

【疾走と栄光】真っ向勝負を挑んだ初優勝エースの足跡

広島東洋カープの初優勝を支え、黄金時代の礎を築いたレジェンド投手・池谷公二郎さんの訃報が流れた。昨年のレジェンドゲームでも出番は限られ、近年のテレビ出演時にも体調の衰えが察せられたため懸念していたが、陰で病と闘っておられたようである。74歳という年齢は、現代において後期高齢者にすら達しておらず、早すぎる旅立ちと言わざるを得ない。ここに謹んでお悔やみを申し上げたい。

池谷さんの代名詞といえば、独特のロッキングモーションから真っ向勝負で放たれる伸びやかな直球であった。そのスタイルゆえに被本塁打も多く、1977年に記録したシーズン48被本塁打は今なおNPBの最高記録として残されている。当時の狭隘な旧広島市民球場という条件を考慮する必要はあるが、まさに名誉の刀傷と呼ぶに相応しい果敢な投球であった。

一方で、1980年の開幕戦では自らソロ本塁打を放って勝利に貢献するという勝負強さも見せた。ちなみにこの試合は、カープの全得点が7本のソロ本塁打によって叩き出された稀有な一戦であり、9回表に新外国人デュプリーがバックホームで二塁走者・島野育夫を刺した直後、自らサヨナラ本塁打を放って決着するという、劇的なドラマに彩られた試合でもあった。

【メディアと球団の歪み】OBの「幇間化」と冷酷な選別基準

だが、引退後に広島テレビ・日本テレビの解説者となってからの足跡には、首をかしげざるを得ない面が多々存在する。特に地元局の解説者となって以降、完全にカープ球団当局の代弁者、あるいは言論の刀を鈍らせた幇間として振る舞う姿勢が目立ったことは指摘せざるを得ない。氏単独の問題であれば個人の選択として片付けられるが、深刻なのはその姿勢が不肖の後輩たちに「模範」として踏襲され、批判精神を持つ解説者が絶滅寸前に追い込まれた点にある。

その従順さを証左するかのように、カープ球団はオフィシャルウェブサイト上で池谷さんの訃報をニュースとして取り上げるという異例の対応を見せた。同様に球団の礎を築いた古葉さんや衣笠さんの逝去時における冷淡な扱いに比して、この厚遇はあまりにも極端である。レジェンドOBとしての功績の多寡ではなく、松田元オーナーへの恭順度や個人的な好き嫌いによって選別を行う、球団当局の底浅い体質が如実に浮き彫りとなった格好だ。

この生き方の源流を辿れば、絶対的親分であるコージさんの背中を盲目的に追い続けた結果と言える。そして、その不健全な「忖度の連鎖」を我が世の春とばかりに受け継いだ筆頭が野村謙二郎氏である。今や言論の体をなさない解説で耳目を汚す彼のような存在がOB会に蔓延する構造こそ、カープというサークルの病理そのものである。

【終焉の足音】「コージの威光」の揺らぎと独裁打倒の機会

しかし、カープOB会における絶対善として君臨してきたコージさんも、この10月25日で傘寿を迎えた。病を抱えて万全とは言いがたい体調であり、近年の解説でも声の通りに明らかな苦しさが滲み出ている。球団の正統性を支えてきた巨大な看板に万一の事態が生じた場合、このサークルを覆う言論統制の秩序は一気に混乱へ陥るはずだ。

その後釜を虎視眈々と狙う野村謙二郎には、球団内外を統率するだけの人望も正当性も決定的に欠けている。松田元一派の中に一部の支持層が存在するとはいえ、大半のファン層の心はすでに彼から離れて久しい。「コージの威光」という唯一の免罪符を失えば、野村謙二郎にコージさんほどの権威を再現することなど不可能である。

そして、この権威の空白と人心の離反を誰よりも恐れているのは、他ならぬ松田元自身である。自らに求心力がなく、野村謙二郎では正当化の盾にならないことを熟知しているからこそ、声の大きい信者層や反社紛いのな自称ファンを利用して世論を威圧しようとするのだ。エトミデート疑獄に端を発する一連の不祥事によって、ファンの支持が決定的に瓦解しつつある現状に、専制体制の崩壊という恐怖を抱いていることは疑いようがない。

ゆえに、いまこそ体制打倒の絶好の機は熟しつつある。松田元という独裁者は、追い詰められるほどに強権的な支配を強めるだろう。かつて地下壕に追い詰められながら内部の反乱を完璧に鎮圧したヒトラーの如く、独裁制度とは最後の一瞬まで牙を剥き続けるものだ。だが、我々はその恫喝に屈してはならない。外圧に頼るのではなく、我々自身の力によってこの不条理な専制政治に終止符を打つべき時が来ているのである。

偉大なOBの訃報すら自らの支配力の演出に利用する球団体質と、それに屈して批評性を失ったOB会の惨状——この不健全な構図に果敢に切り込むことこそが、チームの真の再生へとつながる。
「コージの威光」という最後の盾が揺らぎつつある今、松田元による強権政治を解体する絶好の機は熟しつつある。我々ファンは威嚇や言論統制に屈することなく、刃を向け続け、この不条理な専制体制を終わりへと追い込んでいかねばならない。

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