先日の契約更改で、年俸が500万円下がったとの報道がなされたところである。それでも4800万。私はまだ身分不相応だと思う。はっきり言って守備固めが関の山の現状に、こんなに出してはいけないと思うし、矢野のためにもならない。ここにも球団の、いやハジメの露骨な「矢野推し」が見える。
矢野も矢野で、守備走塁は自信がある、あとは打撃だけとかいうことを言ったようだが、とんでもない了見違いだと思う。本当に矢野の守備っていいのだろうか。かつてNHKの中継で守備にスポットライトを当てたときに、小園の守備を褒める一方で矢野のやの字も出なかったのが全てだと思う。
矢野の持ち味、それは強肩である。ただ強いだけじゃない。どんな位置からでもどんな体勢からでもファーストに強い球が投げられる体幹の強さはなかなか真似できるものではない。それは今の球界でも屈指だろう。しかし、それ以上に何かあるかといわれると、ない。それに、凡ミスも多い。特に間違ってもやっちゃいけない場面でのミスが目立つ。
確かに、いわゆるセイバーメトリクス的指標では矢野の数値は高いようだ(今年はまだ明確になっていないが)。ただ、私に言わせればそれに現れない面での粗がまだ多いのだ。矢野の守備をやたら褒める向きは、本当にうまかった人のそれを見ていないのだろう。それこそ現代MLB屈指のショートストップであるオジー・スミスの動画など見たことないのだろう。
その点は、百歩譲って措く。矢野のオフェンス能力は残念ながら悲劇的だ。あまりにも非力。もう何度絶望の極みの「矢野シフト」を見せられてきた、いやそのとおりに打球が飛ぶのを見せられてきただろうか。はっきり言って、プロフェッショナルの見世物ではない。端的に言えば、論外だ。
走塁はどうだろうか。確かに足は速いが、相手の警戒網を突破して初球から走れるだけのものはない。単に足が速くて盗塁できる力があることを持って走塁は負けないと言ってるんだったら、とんだ了見違いである。
この先矢野がプロでしかるべき地位を占めたいのだったら、実はまず守備の強化だ。サーカス的守備を極めたんじゃ意味はない。今目指すべきは守備率1.000にして刺殺数トップ、要するに全盛期の菊池涼介の域だ。それで初めて、プロで勝負できると言っていい。
もちろん論外的評価のオフェンスの強化は必須だ。今の矢野の力でいくなら、とにかく3割は打てないと存在意義はない。変な話、単打ばかりでも3割5分近く打てれば説得力があるのだ。そのためには、やはりもっと引っ張って強い打球を打てなきゃだめだ。
本来なら、矢野のような選手こそ、不振に陥った際には二軍の試合でみっちり打ち込ませなければならなかったのだ。それなのに、中途半端に1軍において守備固めで無理くり使ったのが悪い。はっきり言えば、ハジメのお気に入りだから無碍に扱えなかったのだろうが、それではだめだ。
何度も使っただけだが、真鍮はいくら磨いても金にはなれぬ。ガラス玉はいくら磨いても永遠のまがい物だ。しかし、銀なら燻せば金色に光る(燻銀というのを間違ったイメージで捉えている方もいるかもしれないが。本来はそういう意味なのだ。)。矢野が目指すべき道は、もちろん燻銀の境地だろう。そのためには、まず銀にならねばならぬ。今の矢野は、そこまでにも至っていない。
矢野がこのオフ、どれだけ自分を追い込めるかが、来年の自分自身を決めると言っていい。まあ2026年2月1日にすべてが分かる。もちろんハジメのゴリ押しで使ってもらえるかもしれないけど、そのままじゃ永遠の中途半端以下で終わるよ。
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コメント
管理人さんのご指摘通り、矢野は守備で致命的な凡ミスがある。
①2024年8月27日vsドラゴンズ戦。ショートゴロを2度ファンブルしピンチ拡大。直後に石川昂弥に逆転2点タイムリーを浴び1−2で敗戦。「優勝争い中の痛恨のミス」と高木豊に指摘される。
②2025年5月30日vsタイガース戦。レフトへの打球を深追いし、左翼手ファビアンと衝突。落球により2点タイムリーエラー。この失点が決勝点となり2−5で敗戦。新井監督は「誰も責められない」と擁護するも、痛恨のプレーと報道される。
いやいやいや、守備だけの人が年1ペースでタイムリーエラーは多過ぎ。まあそれでも、セイバー守備指数は一応プラスなので、やはり問題は打撃面やろね。
矢野は何やら村上宗隆らと2年連続自主トレを共にしているが、タイプが違いすぎて参考にならん。矢野の目指すところは近本光司でしょ。矢野:身長171cm/体重72kg。近本:身長171cm/体重70kg。ほぼ同体格なんだから、打席に立った時の心構えとトレーニング次第で近本に近づけるんやない?
近本は通算平均長打率が.389本塁打通算48本。一方、矢野は通算平均長打率が.283本塁打通算5本となっており、長打率が近本より1割も低い。
矢野が近本並みの長打力を目指すには、特に「下半身」「体幹」「背中」「肩・腕」の筋肉を重点的に鍛える必要がある。これらがスイングスピードと飛距離に直結する。
スイング比較:近本光司 vs 矢野雅哉
1. 下半身の使い方
•近本は沈み込みが深く、地面反力をしっかり活かして回転力を生み出している。
•矢野はステップ幅が狭く、沈み込みが浅いため、下半身からの力の伝達が弱い印象。
→ 矢野は大臀筋・ハムストリングスの強化とステップ幅の改善が必要。
2. 体幹の回旋と軸の安定性
•近本は骨盤と胸郭の分離が明確で、体幹の回旋が大きく、軸がブレない。
•矢野は回旋が小さく、上半身の開きが早いため、力が逃げやすい。
→ 腹斜筋・脊柱起立筋の強化と、回旋タイミングの改善が鍵。
3. バットの加速と押し込み
•近本はインパクト直前に最大加速を迎え、フォロースルーも大きい。
•矢野はインパクト前に力が抜け、フォロースルーが短い。
→ 広背筋・三角筋・前腕筋群の強化と、スイング終盤の意識改革が必要。
矢野が近本並になるには?
近本の平均長打率.389に対し矢野は.283。これは打球速度と飛距離の差に起因する。
•近本のバットスピードが仮に35m/s、矢野が30m/sだとすると、
•初速=衝突係数0.25✖インパクト時のバットスピード(m/s) より
近本:初速8.75 m/s 矢野:初速7.5 m/s
•飛距離=(初速の二乗✖打球角度30°)÷重力加速度(9.8 m/s²)より
近本:76.6 m 矢野:56.3 m
→ 約20mの差が出る。これを埋めるには、筋力によるトルクを約15〜20%増加させる必要がある。つまり、初速が速く、角度が適切なら飛距離は伸びる。
以上、分析に基づいた科学的なトレーニング法を取り入れるか否か。それだけ。