「育成」だけではチームは勝てぬ

サッカー

このところ、サンフレッチェの選手の出入りの情報が続いている。日本人選手では青山敏弘の引退、柏好文のリリースの一方で、すでに入団が内定している明治大学・中村草太のほかにジュビロ・ジャーメイン良を獲得することが決まっているようだ。さらにベルマーレ・田中聡、争奪戦のようだがコンサドーレ・菅大輝の獲得にも動いている模様だ。

来シーズンタイトルを獲得するためには、点取り屋とディフェンスラインの補強が必須なのは目に見えているところだ。現有戦力に魅力がないわけではない。枚数をそろえるのは大事なことである。勝ち上がれば勝ち上がるほど日程がタイトになるんだから。それに、コンディションと調子には波がある。そのときどきにベストなオーダーを組むためには、やはり数がいるのである。

もちろん、サンフレッチェは育成が非常にうまくいっているチームである。レギュラークラス以外でもイヨハ理ヘンリー、越道草太、中島洋太朗、井上愛簾、木吹翔太というタレントがいる。しかし、育成ですべてを賄うことはやはり難しいのだ。実際、今のサンフレで塩谷司(元ホーリーホック)、佐々木翔(元ヴァンフォーレ)、ホームグロウンだが加藤陸次樹(セレッソ経由)抜きの構成など考えられないだろう。

などと言ってきたことは、雨が降ったら地面が濡れるというくらい、証明抜きで使える議論である。だから長々と書くには本来能わない。しかし、こうわかりやすく書かねばならないのは、それが通用しない世界があるからだ。もちろん、同じ広島にあるハジメ人民共和国である。

ここは、領導様を絶対者と崇めるカルトの集まりであって、その中でもたちの悪いごく一部の者が善意のカープファンを洗脳しようと試みている。彼らが振り回す間違ったプロパガンダの中には、「カープは愚直なまでに育成にこだわるチーム」というのがある。残念ながら善意のファンにも受け入れられがちだから困るのである。

そもそもカープが育成だけで黄金時代を築いたというのはとんでもない誤りである。そんなものは80年代前半のカープを見れば自明なのだが、残念ながらカルト信者にとってはその時代は異教徒に征服された時代とでも考えているらしい。彼らにとっては領導様が絶対であって、それ以前のことは考慮に入れてはならないのである。

だから、カープにとって最大の災厄である「失われた二十余年」があるわけだが、それも彼らにとっては一首の「受難」として、宗教的Passionを燃え上がらせるだけだから、始末に負えない。というより、まさに故横山アキラ師匠のノコギリだ。もちろんホットブラザーズは唯一無二の芸術だが、このPassionは別の意味で笑う、いや嗤うしかない。

もちろん、領導様だって人間だから、平等に命尽きる時が来る。そのときに、この人民共和国はどうなるだろうか。太平の眠りを覚ます上喜撰となるか、それとも宗教的熱情をより強めるだけの行事となるか。まあ、後者だろうな。私はそこまで楽観的ではない。ただ、そのときが閉塞した現状を突破する最後のチャンスであることは、間違いないと思う。

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コメント

  1. kuborinn より:

    九里はどうして残留せずにMLB移籍を目指したのか

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