最高の敗者と最低の敗者

スポーツ

スポーツには必ず勝ち負けがあるのであって、勝者あるところに必ず敗者がある。リーグ戦のてっぺんを取ったチームを勝者とするなら、残りのチームはさしずめ敗者である。優勝以外は2位も最下位も同じというのは、ある意味正しいといえる。

しかし、プロ野球は1年限りのものではない。来年も再来年も、多分地球が壊れるか日本が崩壊しない限りは続くだろう。となると、いきおい負け方の品格というものが問われるといっていいのではないか。何のために、何を求めて戦っていってどんな結果を出したのかということが問われるだろう。

その意味では、今シーズン最高の敗者は間違いなくファイターズである。ペナントレースもホークスとがっぷり四つで戦い、クライマックスシリーズも最後までホークスを追い詰めた。しかしその結果だけではない。新庄イズムでファイターズを再建し、決して大型選手がそろっているわけではないが勝てるチームを作り上げた。その戦いぶりと今後に残したレガシィがあるのに、「最下位と同じ」と断ずるわけにはいくまい。

而してカープである。どこに誇れるものがあるだろうか。昨年の赤っ恥を懲りずに今年は2度もやってのけ、ついにマイナス20フィニッシュである。バカープファンは懲りずに「育成のカープ」などとほざき続けるが、育成の果実は全くなく、ただスタア候補生をすり減らし続けているだけである。その結果生まれたものは、非力で使いようもないのがスタア扱いされている姿である。

こんなチーム、カスほども評価できない。負けたからみんな同じなどと言ったら、他球団が怒る。CS圏内の2チームはともかく、ドラゴンズも少しずつ魅力のある選手が出てきたし、スワローズも主力故障中に随分選手が育った。村上宗隆復帰後、カープはスワローズにほとんど勝てなかったではないか。

外国人を別としたら、今年のカープで銭が取れる野球をしたのは小園と奨成だけだ。小園は実力でショートのレギュラーを奪い返し、球団当局にそれを認めさせたのである。奨成は自分で考えて野球ができるようになった。そうすれば、夏の選手権で6本のホームランを打ったのは伊達ではなかったという当然の事実が残ったまでだ。

このふたりは、いわば「嚢中の錐」。どんなに球団当局やバカープファンが貶めようとも必ず出てくるのである。逆に、球団当局に下駄をはかされてスタア扱いされ、それにバカープファンが歓呼の声を上げたのはどうだったか。すぐに鍍金が剥げた。いや、鍍金をし終わる前に馬脚を現したと言っていい。

まさに今のカープは、最低の敗者である。いや、敗者という言葉を使うのも躊躇するくらいだ。はっきり言えば、クズだ。いや、クズだってリサイクルできるから、何と例えればよいのか。さしずめ産業廃棄物とでもいうべきか。本当にかける言葉があるとしたら、You stupid idiot!!くらいだろうか。

しかし、いいか悪いかは別としてNPBはどんなにどんなにどんなにどんなに負け続けても下位カテゴリィ゙に落ちることはない。すなわち、来年の開幕日が来たら、同じ場所から位置について、ヨーイドンである。それ故に、ある程度継続して年数をかけたチーム作りができる。仮に今年運が向かなくても。来年以降への種が蒔ければよいともいえるのだ。新庄剛志は、それを徹底的にやったのだ。新井貴浩は、そんな事ができるほど頭が良くないし、能力も胆力もない。

本当に、カープファンは夢を見てはいけないのか。ポストシーズンの最後の試合まで試合を楽しむことは許されないのか。強いカープを念ずることと弱くても見捨てないことは、二律背反するものではないことを、岩盤ハジメ支持層やハジメ神権帝国の親衛隊に理解してもらうことは無理なのだろうか。

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コメント

  1. Иван Иванович より:

    20日のHvsF、野暮用が入ってしまい30分くらいしか観られなかったが、ファイターズは下位打線の小柄な選手でも、カープの例えば大盛や矢野なんかと比べると、スイングの質が違う。大盛なんかは2ストライクと追い込まれると、へっぴり腰で当て逃げするだけだが、ハムの小柄な下位打線の打者などは、おそらくパシフィックNo.1左腕のモイネロに対して、2ストライクと追い込まれてもきっちりスイングしており、芯を食えば長打にできそうな雰囲気がある。
    また、他球団から移籍してくるプレイヤーを再生する指導力は12球団でNO.1だろう。水谷、郡司、マルティネス、田中正義、齋藤友貴哉。前チームでは2軍に居るほうが長かった選手を、チームの中心選手に変貌させるのだから恐れ入る。

    新庄監督が初年度、会見で放った衝撃の一言。「優勝は目指さない」 俺は、若手をどんどん使っていく方針でエエやんと、ここのコメント欄でも述べたが、プロの指揮官として「優勝を目指さす」ことは当然で、新庄の発言はあり得ないと一蹴された。チームが成長した姿や結果を見て、手のひら返しでっか(笑)。

    言っちゃー何だが、監督&選手のタレント性にしても、実力的にみてもファイターズが勝ち上がったほうが、日本シリーズはオモロかったやろね。ホークスのスタメンなんか最も若い年齢のプレイヤーが28才で平均年齢が30.2才。柳田37才山川&牧原33才等、ほぼ全スタメンピークを過ぎた選手ばっか(モイネロもやや下り坂)。ドラフトで育成選手を大量に指名し、FA選手や助っ人に大枚をはたく割に圧倒的な強さはなく、若手野手が台頭してこない。何となくであってもリーグ優勝をしてしまう力量は認めるが、ワクワク感がない。その証拠にCSファイナルというのに、空席が目立った試合もいくつかあった。お客さんは正直や。

    カープも一応プロなんだから勝利を目指すことは当然だが、目先の勝利だけに拘ってつまらんセコい試合ばっかしていると、スター選手も出現しないし、常勝軍団は築けない。

  2. Иван Иванович より:

    15時に退勤し、次のダブルワークまで少し時間があるので21日コメント第二弾を。

    プロ野球チームなら「優勝を目指して当然」というフレーズは、あまりにも短絡的で紋切り型というかステレオタイプというか。「優勝を目指して当然」とお経のごとく唱えると、優勝が叶うのか?
    カープは2019年に丸、2022年に誠也が抜け、最遅でも2020年には再構築を開始しなければならなかった。再構築を放置している時点で、優勝できないのは明白なのに、プロチームなら「優勝を目指して当然」と○○のひとつ覚えのように言うのは芸がないし虚しくなる。
    それより、贔屓チームの現状がどれくらいの力量なのか分析し、弱体化しているチームを建て直すには、どうすればいいのか?その答えが、新庄監督初年度の発言、1年目は「優勝を目指さない」だったのでは。

    プロ野球に限らず、どんなプロジェクトでも一足飛びではなく、試行錯誤を経て形になるものでしょ。チームの強化向上は、一朝一夕ではなく、フェーズごとに段階を踏んで進めることが肝要。ただし、弱体化したチームを変えるには改善では甘っちょろい。ドラスティックな変革を断行しないと意味がない。ハムのように不要と決めたらノンテンダーで選手を放り出すくらいの覚悟は要る。

    投手は強い球をコントロール良く放る。打者は強いスイングをし高い確率で芯を食うバッティングを習得する。投打ともにこの基本形が完成すれば、相当いい線いくんちゃう?

    一足飛びに成功する事業は稀であり、実態や中身が伴わないまま「プロチームなら優勝を目指して当然」という耳障りの良いスローガンだけが独り歩きする前に、大言壮語を並べる前に、足元を固めることが先決でしょ。

    2026年、タイガースは才木浩人(12勝)がMLB移籍が決定的で、デュプランティエ(6勝)がMLB復帰か移籍。なので18勝が消える。ベイは助っ人全員が居なくなる公算大でボロボロ。讀賣は岡本和真がMLB移籍かどうか流動的。スワローズは村上宗隆がMLB移籍。で、4チームは確実に弱体化する。セントラルは弱体化による潰し合いで、カープ程度の力量でも優勝争いに浮上する可能性が高くなる。勝ちゃー何でもよいカープファンにとっては良い年になるかもしれんが、漁夫の利的な上位って、真に力を付けたうちに入らんでしょ。それでも優勝すればいいというファンは、真に強いカープを見たい派やない。

    強いカープとは、20年くらい連続でAクラスが続き、毎年優勝候補筆頭に挙がり、日本一の常連になることである。

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