最後に国技館に行ってから、もう約20年が経過した。その頃は、それなりに手を尽くせば相撲協会やお茶屋(正式には「相撲サービス会社」だが、敢えてこのように呼ぶ)を通してチケットを取るのは難しくなかった。今は相当困難を極めるらしい。まあ、東京はもちろん大阪にも名古屋にも福岡にも行く機会がないのでどうでもいいのだが。
相撲場の楽しみといえば、やはり食べ物だ。焼き鳥は国技館の中で焼いてるとかでそれなりにうまいが、弁当はきっと持ち帰って食べたらイマイチだろう。しかし、あの空気の中で食べると、不思議に食べられるのだ。特に朝早くから国技館に入って打ち出しまで相撲場の空気に浸りながらダラダラ過ごすときに食べるには、なぜか合うのだ。
なんと言っても、酒と食べ物は雰囲気と体調次第のところがある。どんなに美酒美肴が並んだとしても、雰囲気が悪かったり体調が悪ければ台無しになる。その逆もまた真なりだと思う。話が野球に飛ぶが、カープうどんやカープラーメン(まだあるかな)がうまいのも、その線で理由付けられるのではないかと思う。
もっとモ、極端にまずいものを美化する力まではないようで、今はなき藤井寺球場のうどんは、本当にまずかったし、かつてのグリーンスタジアム神戸のうどんも、はっきり言ってまずかった。ほっともっとフィールドになってからどうかは知らないが。
そういえばをカープうどんも長く食べていない。なんか最近は随分美化されているようで、具の「全部のせ」が900円もするのには驚いた。私が初めて市民球場に行った頃は350円だったのに、と言っても始まらない。なんせ35年前の話なんだから。そるに、今のカープの試合なんか見せられると思っただけでうまくなく感じそうだ。いかん、カープの話は書かないつもりだった。
話をカープから遠ざけると、最近地上波で見るテレビと言えば、なんか食べ物ばかりだ。有吉ゼミ(大食いと九重部屋に限る)、オモウマい店、ベスコングルメにせっかくグルメ、つぶれない店というところ。おとといはベスコングルメが経堂、つぶれない店が赤羽を取り上げていて、どちらも在京時によく言ったところだけに懐かしく感じた。
経堂と言えば、お好み焼きの「八昌」があって、ここのオーナーは本当に広島の「八昌」で修業をされていたらしい。私は楠木町の名店「ロペズ」のオーナーから聞いて行ったのだが、確かにうまかった。それに比べると、神田の「カープ」は一歩落ちる気がする。広島にある「カープ」はそう思わないから、きっと有名になりすぎたんだろう。
あとは、何度も通った寿司の「寿矢」である。お好みで食べてつまみも食べてなどとしていたら決して安くはないが、それでも山手線の内側で食べることを考えたら安い、というかリーズナブルだ。あれ以来回らない寿司屋には行っていないが、また行きたい気がする。
寿司といえば、赤羽駅にある「寿し常」もよく行った。ここも回らない寿司屋だが、本当に安いしうまい。それが証拠に、いつも行列で引けを切らなかった。赤羽という街もずいぶんこじゃれた街になったようだが、やはり交通の要衝として発展した街らしい雰囲気があって良かった。直近に東京に行った時に泊まったのも偶然赤羽だったのだが。
なんか、珍しく東京の話になってしまった。東京は私にとっては、たかじんの歌詞ではないがいとしさも憎しみもある街である。だからたまに思い出したように行きたくなる。あとは本当に用事を見つけるのと、軍資金だな。






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