子どもの頃から、選挙が好きだ。主たる選挙のテレビでの開票速報はずっと見ていたような気がする。成人して選挙権を得てからは、国政選挙は皆勤である。もちろんこの度の選挙にも投票に行った。今回の選挙についての感想とかなんとかいうものは、まだ議席確定してないので書かない。それは明日にでもと思っているが、この度ふと思ったところを書いてみたいと思う。
それを思ったのは、娘からのひとことである。娘曰く、選挙はいいけど投票所に行くのはめんどくさい。スマホで出来るようにならないのか、と。これを聞いて、なるほどと思った。案外選挙に行かない向きには、そもそも投票所に行くのがめんどくさいという向きもいるのではないかと思ったから。そもそも、投票所を開設する手間や立会人の負担、そもそも投票所が市民のアクセスの良いところであるとは限らないと言うことに鑑みたら、さもありなんなのである。
もちろん、オンライン投票制度には重大な欠点がある。まずは、投票しているのが本当に本人かどうか分からないことである。いや、その点は措くとしても、投票の自由への干渉が行われやすいという点がある。これを解決しない限りは難しい。まあ、これはオンライン化をすることについての共通した問題点ではあるのだが。
しかし、それが果たして現行の投票制度を維持する決定的な理由たり得るかも疑問だ。今の投票制度は、ハンディキャップのある人には優しくない。それに、何度この二十一世紀も四半世紀が経とうとしている現在、投票用紙に鉛筆で候補者氏名を書くという方法でなければならないのか。そう思うと、あながち娘の指摘は間違いではない、いや正鵠を射ているのではないか思うのだ。
実際、アメリカ合衆国では、エディソンの時代からヴォーティングマシンがあるようだ。投票なんてむしろ記号的なものだから、機械での処理になじむものではあるまいか。まして今はコンピュータが極めて広範な一般化をしている時代である。なぜ投票だけ極めて古典的なアナログでなければならないか、理解に苦しむところだ。
ただし、なぜ日本で投票のデジタル化が進まないかはもう答えが出ている。要するに、デジタル化されては困る向きがいるからだ。投票用紙の書き方の癖とかで誰が誰に投票しているか調べ上げるなどということがいまだに横行しているのだ。だからなんやかんやと理由つけて日本では採用されないのである。まったくばかばかしい。なお、デジタルディヴァイドがーという見解には与さない。なにかにつけてこれはデジタル化を否定したい者から出てくる見解である。
やはり、投票は少なくとも自動化すべきであり、はっきり言えばデジタル化すべきである。本人確認が難しいなんてのはやはり言い訳に過ぎないと思う。ただ、一足飛びにどこでも投票化が難しいのであれば、タッチパッドの方法によるとかなんとでも考えられるはずだ。そうすれば、疑問票の問題もなくなるし、票数の積み上げも簡単になって一石二鳥である。
もちろん、デジタル化の最大の問題は、プログラミングに細工をしたら投票結果を操作できる可能性があることだ。Aという候補者に対する投票結果のはずなのにBという候補者に積み上がらせることだって可能なのだから。それに、国家の作るシステムが本当に公平公正なものかという疑念もあり得るところだ。このあたりの折り合いを付けられれば、きっと可能だと思う。
投票権の意味を強調するのは結構だし、私も投票権というのは権利と同時に公民としての公務の側面があると思う次第である。しかし、市民を投票に向かわせるどころか、かえって遠ざけるような仕組みを温存することは、果たして公正な選挙と言えるのかという疑問を呈したいところである。
人気ブログランキング広島東洋カープランキングサンフレッチェ広島ランキングにほんブログ村にほんブログ村
コメント
管理人さんは、選挙オタクのようなのでご存じだと思うが、仕事や進学(留学)などで海外に住んでいる日本人が、外国にいながら国政選挙に投票できる「在外選挙制度」が平成12年(西暦2000年)からスタートしている。遅ぇんだよ(笑)。海外大進学時&転勤で3回国政選挙が飛んでるからなぁ。2009年に行われた悪夢の第45回衆議院議員総選挙(民主党政権誕生)は、Embassy of Japan in Tel Avivで投票している。在外日本人340万人中、在外選挙人名簿登録者数は10万人。疎かに出来ない人数である。
ちなみに、外国人参政権のある国が30カ国。詳細はWikipediaに記載されている。
まあ、自公民もドツボだが、現野党に政権が渡れば機能不全で日本がなくなる。現野党のヤバさは旧民主党政権で証明済み。なぜか無能左派政権は大震災(1995阪神淡路、2011東日本)を引き寄せる疫病神。どっちにしても腐りきった既存政党をぶっ壊さないと日本の未来はない。
腐りきった既存政党の構造は、どこぞの野球機構に酷似していないか?(笑)。