今日の殊勲甲は、断然羽月だろう。これまではなかなかスタートが切れず切ったら見破られて盗塁死、挙げ句は牽制アウトが続くなどしてこいつなにやってんねんと思っていたのだが、今日はいい仕事をした。スチールもそうだが、決勝点となったワイルドピッチは、よくスタートを切ったと思う。このくらいの仕事ができれば、代走要員として一軍枠を食わせて申し分ない。
いや、今日の勝利の最大の要因は、新井が振り切ったことだ。とにかく交流戦明けくらいから、いかにもかっこつけたよそ行きの野球で負けた感じがしていたのだが、今日の采配はもう振り切っていた。喩えは悪いかもしれないが、狂気すら感じたくらいだ。こういう野球は、ノムカンくんの辞書にはないのである。だからタイガース、特にバッテリーは混乱したのだろうと思う。
それでも、途中までは重かった。それほどまでに連敗の内容がよくなかったということである。しかし、今日の良かったところは、新井が徹底的にアホになったことだ。そして、選手が同じアホなら踊らにゃソンソンとばかりに呼応した。この辺が、同じような野球やっていても前任者と違うところである。
矢崎も良かった。いや、矢崎こそ陰のヒーローかもしれない。矢崎がタイガースの流れを押し戻したのてある。いや、意図まではわからぬが、5回から投入してイニング跨ぎをさせた新井の勘も当たった。これまでのように、とにかく形にばかり拘る新井用兵だとありえなかっただろう。まあ、8回島内投入を見て半分諦めたのは内緒だ。しかし、今日はそれすらうまくいったのである。
問題は、今日のような野球を継続できるかだろう。明日になったらもとどおりと言うんだったら、今日あれだけ振り切った野球をやった意味がない。長打力こそない中で、今日の野球はそれなりにエンタメ性もあった。新井の中でどれだけ納得ずくのことだったのかは分からない。ただ、継続してみる価値はあるだろう。ノムカンくんや百戦錬磨の梅野の勘を狂わせた野球だったことは、間違いないのだ。
もちろん、あくまで現状ではベターな野球だっただけで、客観的にベストなわけではない。もっとオフェンスが強かったら今日の村上頌樹だったらもっと早くお引き取り願えたはずだし、序盤の攻め手はもっと二の矢三の矢がつげたはずだ。まあ、連敗中、しかも点が取れない連敗中にそんなことを言っても仕方あるまいと思う。それができるくらいならそもそも連敗なんてしないし、燃えドラみたいにオフェンスがすべてうまくいけば毎試合20点は取れる算段だ。
正直なところ、今日勝てるとしたら1-0とか2-0というつまらなさの極みのような内容の試合だと思っていた。その予想が覆されただけでも、今日は良いのである。週末のバンテリンドームも、今日のように振り切った戦術で願いたい。たとえて言うなら、ベートーヴェンの第7交響曲の乗りでいってほしい。相手はきっと守り合いのつまらない野球に誘導したいはずだが、それを打破できれば、結果は自ずとよいものになると思っている。
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コメント
ベートーヴェンの交響曲第7番は、美しい音楽を作り出す天才指揮者カルロス・クライバー率いるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏がベスト。カラヤン=ベルリンフィルのベト7はやり過ぎというか、基本カラヤンは音楽をドラマティックに作るのでエンタメとして成功はするが、どっちかといえばクラシック初心者向き。感情の起伏が激しいベートーヴェンとカラヤンがドッキングするとハードロックの乗りになる。気分が沈んでいる時、この両者の組み合わせを聴くと回復する場合がある。
カープの試合内容によって、新井やショボい選手の切り口がコロコロ変わる管理人さんの心情を推し量るとオモロイ。人間、そう簡単に本質が変わるもんなんかなあ、と思いつつ(笑)。
愛媛県野球強豪私立高校出身の、某お笑い芸人コンビの持ちギャグのようなブログタイトルでしたね(笑)
ハジメのカープはまさにそのタイトルに尽きます。
やる気をあえて出させず勝敗を調整するのがハジメのカープ。
優勝、ましては日本一などなられたら金がかかってしょうがないハジメのカープ。
・・・
萎える赤ヘル~
ハジメのカ~プ~♪(号泣)