こんなの勝って当たり前だよ。

宇草の特大ホームランで少しは落ち着いたが、そこまでの試合内容は必死に見ていなくてもイライラさせるには十分だった。昨日の試合の内容の酷さによる負の感情が、あのあり得ない羽月の飛び出しで沸点に達していて、今日もどうせ平気で負けるんだろうと思わざるにはいられなかった。

確かに、かつてのジャイアンツ戦では、双方意地とプライドを持ってがっぷりに組み合い、結果水入り痛み分けというような試合があった。しかし、確実にそれとは内容が異なる。ジャイアンツはオフェンスが死んでいたし、カープはやることなすこととにかくデタラメ。要するに、内容が皆無なのだ。これで価値ある引き分けなどと書いた中国新聞の記者は頭が弱いのである。

それを受けての今日だったが、まあスターターを見た時点で怒りが沸点に達しそうになった。いかに相手がサウスポーといえども、6番サード上本。7番キャッチャー會澤。はぁ？としか思えない。そして久保を使う代わりに田村がベンチスタート。そりゃ往年の松本行幸とか安田猛とか梶間健一とかならともかく、たかが井上温大相手にただ右打ちを並べりゃいいってもんではあるまい。確かに1回裏に結果は出た。しかし、それは上本や會澤でも打てたというべきなのである。

そして、1回裏に4点取ったので満足したわけじゃあるまいが、そのあとは井上にさえ3回完全に抑えられる始末。あまりの変貌ぶりに、縮景園あたりから点を取るな、勝つなという厳命でも出たのかと訝ったくらいだ。実際、今日の森下の出来だったら普通のチームならすぐ点を取り返しただろう。要するに、ジャイアンツのオフェンスが死んでいたから勝てたに過ぎない。

要するに、格落ちの先発投手と死んだオフェンスのチーム相手に、6-2というスコアは快勝でもなんでもないのである。むしろしくじった部類と言ってよい。なんか、一生懸命点を取ることが恥ずかしいこととでも思っているのかと疑いたいくらいである。

もうひとつ、今野球ファンの間で疑惑の目で見られている統一球について触れる。この金曜日から、明らかに点がボカスカ入ったりホームランが出やすくなったりする事象が発生しているとかで、あまりの飛ばなさに反撥係数を従前に戻したものに差し替えられているとの声が高まっている。市民球場以外では。

もし仮にそうだとしたら、何故市民球場だけ開幕してからと同じ事象が起こってるのかの説明がつかない。50年前じゃあるまいし、広島だけ荷物が遅れているなどというわけがあろう由もない。そうなると、ひとつだけ合理的に説明できる理由付けがある。蓋し、ハジメが強硬に昨年までの統一球の再導入を拒んでいるということ。

なぜハジメだけそんなことができるかって？そりゃね、広島では敵無しの将軍様だから。他のオーナーがファンや選手の声にビビって日和っても、こいつだけは全方位を自分の意のままに抑えているから、日和らないのだ。というより、どこのオーナーが長打削減のためにボールの反撥係数を下げるなどというケチなことを考えるかということに鑑みれば、それはそもそもハジメの入れ知恵ではないかということは容易に推測されることなのだ。もしハジメが他の球団の金魚の糞だったら、絶対にそんなことはしない。

だいたいハジメは昔から打力優位の野球を憎んでいて（なぜなら犬猿の仲の古葉監督が推進していたから）、「投手を中心に守り勝つ野球」などと言う訳の分からないものを唱導し、中間管理職にすぎない監督には須らくこれを題目のように唱えさせているのである。今年もリトルリーガー矢野をあたかもものすごい選手かのように御用プレスを使って宣伝しているくらいだ。今年の統一球狂騒曲の主犯格であると見て間違いないだろう。誤りを絶対に認めない性格を知っていたらなおさらである。

話が大幅に逸れた。明日の予告先発は大瀬良大地対高橋礼。また工夫のないバッティングをして負けるだろう。ジャイアンツも今の大瀬良を打てるかは微妙だから、見かけの上ではロースコアの競り合いになるだろうが、いずれにせよ中身スカスカの貧相な試合になることだろう。今日ホームランで結果出した宇草が使われることもなく、またリトルリーガー矢野やオワコン田中でお茶を濁されることだろう。むしろ、宇草は今日ホームラン打ったことで将軍様の不興を買って粛清されなければよいがと思う次第である。