3月1日、また例によってよせばいいのにカープ球団が全試合一斉入場券発売をした日である。毎年毎年混乱の限りを尽くして、ようやく今年、一つの解決策を見出した。それがいわゆる「仮想待合室」の導入である。細かいことはさておき、これでオンライン発売でウェブサイトに繋がらないということは回避された、らしい。
そのことを在広プレスも誇らしげに取り上げ、いかにカープ球団が努力したかの宣伝に使っているようだ。それは良い。やらないよりは。何年かかってるんやという思いと、そんなんはよできんかという思いは交差するところではあるが。努力したこと自体を難詰する気はない。
しかし、中国新聞がさらっと流して書いたところに、私は引っかかってしまった。このことはさすがに書かずにはいられなかったのか、あるいは良心ある記者が文字にしたのかは分からない。いずれにせよ、初日に仮想待合室で三万人も待っていたというんだったら、結局何も変わってないよねと言われても仕方あるまい。
ひとつにはカープが全試合一斉発売にこだわるからと言われる。しかし、カープよりファン数が多いはずのタイガースもまた一斉発売である。でも、カープのように混乱をきたしているという話は聞かない。単にスタジアムのキャパが市民球場の約1.5倍であるだけなのだろうか。もしカープ球団も一斉発売にこだわるのならば、タイガースを見習うべきだが、そうした形跡もない。
それができないのならば、次善の策として一斉発売をやめるか、1人あたりの発売枚数をせいぜい10枚程度に制限するしかあるまい。しかし、この会社は絶対にやらない。そりゃそうだ。マツダ商店的には末端のファンより転売屋のような太客のほうが大事なんだから。言っちゃなんだが反社と親和性が強いというところだ。所詮そういう会社なんだから、必死になって金を落とすということ自体間違いなのかもしれない。
と、言うわけで、マツダ商店今日も平常運転と冷笑しとけばいいのだろう。そんな中、新たな「ファンサービス」が始まるとの報道がされた。カープの選手別応援歌やチャンステーマの歌詞をスコアボードに乗せるらしい。すでに甲子園などではやっていることなので新規性はないが、まあいいのかもしれない。ただし、こういう応援歌のあり方については議論あるところだろうが、それはひとまず措く。
こういうことをする理由はわかる。確かに現地観戦していても、お客さんの熱量が低いのだ。残念ながらアウェイのお客さんのほうが声がよく出ている。要するに歌詞を出せばみんな歌ってもらえるに違いないという考えなんだろう。まあ、わからなくはない。しかし、違うと思う。理由はひとつ。前述の話とリングするのだ。
今のお客さん、必死に応援するために見に来ていないんだよね。応援している自分は選ばれしファンだという思い上がりでもあるのかと思いたいくらいだ。必死にグラウンドに声援を送っているというよりは、声出して踊ってるだけのように見えてならないのだ。大声でがなれば応援の熱量が上がるわけではないのだ。だから数的には少ないアウェイの応援団に負けるという理屈だろう。
だから、応援の熱量を上げるには、こんな小手先のことをやるより、本当にスタジアムで応援したい人がスタジアムで見られるようにすることだろう。そうすれば、少しは変わると思う。はっきりいって今の市民球場の応援の熱量は、たとえ33000人入っていても、18000人の旧市民球場のそれに劣るといっていい。
それにね、応援歌の歌詞を出すと言うなら、もっと若手の選手隅々にまで応援歌作ろうよ。はっきり言って今のカープの応援団はサボってるといわざるを得ない。これ、他のチームの応援団はどこもやってることだよ。それともマリサポを見習ってコール中心の応援に変えるかい?そういえば今年は広島にマリーンズが来るし。
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