ケムナ誠、そして西川龍馬の人的補償で獲得したはずの日髙暖己ら6選手への戦力外通告。秋風が吹き荒れる球団から発表されたリストラの惨状は、またしても松田元の個人的な好みと、無計画な育成施策の破綻を白日の下に晒すこととなった。
「長身で素材型」という甘言に踊らされ、失敗の歴史を延々と繰り返す独裁者と、その毒に侵されて敗北を甘受するファンのぬるま湯体質。他球団の真摯なファン心理を対比させつつ、強さを拒むカープの構造的病巣に鋭く切り込む。
【惨状の構図】第2次戦力外通告に見る「松田元マター」の罪と罰
せっかくサンフレッチェが勝った日ではあるが、サンフレッチェの快勝劇については明日に回し、今夜はカープの動向に集中したい。
本日、カープ球団はケムナ誠、松本竜也、長谷部銀次、日髙暖己、中村貴浩、辻大雅の6選手に対し、来季の契約を結ばない旨を通告した。このうち辻については育成選手としての再契約が見込まれているようだが、いずれにせよドラフトで獲得した6人分の支配下枠を削り落とした格好である。私に言わせれば、「たったこの程度のもんか」というのが素直な感想だ。正直なところ、もっとリストラを進めて然るべきだろう。残すべき価値のある選手がどれほど少ないかについては、これまで何度も論じてきた通りである。
再契約予定の辻は別として、他の5選手も現役続行を希望しているという。一軍で一定の爪痕を残したケムナや松本であれば、あるいは再就職のあてがあるかもしれない。しかし、長谷部と日髙にとっては極めて厳しい現実が待ち受けているはずだ。ファームでそれなりに登板機会のあった長谷部は、移籍先の条件を選ばなければ道が開ける可能性もゼロではない。だが、日髙に関しては正直言って厳しいと言わざるを得ない。そもそも、なぜこのような投手を西川龍馬の人的補償という貴重な権利を使ってまで獲得したのか、疑問は尽きない。
結局のところ、「不可解な補強の影にはすべて松田元あり」という鉄則が、ここでも愚直に適用される。要するに、日髙の獲得も松田元の個人的な好みに過ぎなかったのだろう。松田元が悦に入って獲得してはことごとく失敗する「長身で素材型の高校生投手」という、極めて判別しやすい地雷を踏んだに過ぎないのだ。別に日髙一人に限った話ではない。過去を振り返れば、そうした期待外れの投手たちの死屍累々が山のように積み上がっている。にもかかわらず、肝心の松田元本人が一切の反省をしないのだから、開いた口が塞がらない。
だからこそ、このような人物に球団編成への口出しなど絶対にさせてはならないのだ。しかし、今年のドラフト会議においても、彼奴はいけしゃあしゃ々と出席して現場を意のままに動かし、地味で小粒な選手ばかりを指名する惨状を繰り返した。まさに球団における害悪そのものである。だが、さらに悲惨なのは、こうした愚行を無批判に支持し、誤った経営・編成判断に喝采を送る愚かなカープファンが多数存在するという現実だ。「ファン自身がカープを駄目にしている」という、哀しすぎる構造がここにある。
【毒された毒牙】真の強さを拒むファン気質と、浮世の冷たさ
今年のドラフトも同様であり、過去の現役ドラフトの運用を見てもそうだが、なぜ松田元はまともに戦力になりそうもない自称・素材型や、多少足が速いだけ、あるいは守れるだけの非力な選手ばかりを好んで連れてくるのか。こうした選手たちがチームの骨幹を担う軸に育つと本気で思っているのだろうか。いや、育たないと高を括っているからこそ獲得してくるのだろう。そう捉えるならば、その罪深さはもはや犯罪的ですらある。
カープファンは、一度本気で松田元の行う施策すべてを疑ってかかるべきだ。というより、なぜあのような醜悪な容貌をした大嘘つきの言葉を易々と鵜呑みにできるのだろうか。彼奴の言動に疑問の目を向けるだけで、見えてくる世界は劇的に変わるはずである。他の11球団のファンが当たり前に見ている景色が、ようやく眼前に広がるのだ。どの球団のファンも、自チームが強くなること、そしてペナントを制し日本一に輝くことを心から切望している。それをあろうことか否定し、負け犬根性を甘受する阿呆なファンが存在するのは、残念ながらカープという球団だけだ。
私は昭和50年代後半から、南海ホークスというどうしようもなく弱いチームを応援していた。しかし、当時の南海ファンであっても、チームが強くなることを愚直かつ真摯に願っていたはずだ。それだけに、現在のカープを取り巻く言論空間の緩さは一種の衝撃であり、心底哀しくなる。一体どうしてこれほどまで落ちぶれてしまったのか。蓋し、私が広島へ再び戻ってきた1995年頃から、一部のカープファンが醸し出す「甘さ」や「ぬるま湯体質」には違和感を覚えていたが、今にして思えば、すでに当時から松田元の毒が組織とファン層の隅々にまで回っていたのだろう。
ずいぶんと恨み節のような愚痴になってしまったが、現在のカープの支離滅裂な編成をまざまざと見せつけられれば、誰だってこういう鬱屈とした気分にならざるを得ない。私はただ純粋に、カープというチームに強くなってほしいと願っているだけなのだ。しかし、それすらこの球団においては不可能な高望みなのだろうか。編成の致命的な誤りを目前にしながら、それを黙って座視しろと強いられるのはあまりにも不条理で辛い。編成が根本から狂っているからこそ負けているのだという明白な事実から、なぜ目を背け続けられるというのか。
差し当たり、育成再契約が予定される辻を除く5人の選手たちには、プロ野球界に残るにせよ去るにせよ、第二の人生のスタートが円滑に切れることを切に願う。しかし、浮世の風はどこまでも冷たく厳しい。ましてや「赤ヘル戦士」という誇りある看板は、不届きな経営者によってすっかり汚されてしまった。本当に雑巾掛けから出直すほどの不退転の覚悟がなければ、次の道など拓けないかもしれないとだけは釘を刺しておきたい。
……もっとも、誰か一人くらいは思い切って飲食業へ転身してくれないものだろうか。木下富雄さんや原伸次さん、あるいは朝山東洋コーチの店で修行を積めば済む話である。やはり厳しいだろうか。今なら変な競争も少なく、カープファンの知名度を活かして人を呼べる店を作るのはそれほど難しいことではないのだが。そんな淡い期待すら抱きたくなる夜である。
編成が狂っているからこそ負けている——その単純明快な事実から目を背け続ける限り、この球団に真の歓喜が訪れることはない。
冷酷な浮世へと放り出される選手たちの未来に思いを馳せつつ、私はこれからもこの歪んだ支配とファンの甘やかしに異議を唱え続ける。赤ヘル軍団がいつの日か「勝つための球団」へと生まれ変わることを、ただ純粋に祈りながら。
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