戦力外すら出せぬカープの自縄自縛。隠蔽が生んだ不全と矢野雅哉の四面楚歌

スポーツ

他球団が果断な血の入れ替えを進める中、未だ無風状態を保ち続けるカープ——。その異常な停滞の裏にあるのは、エトミデート疑獄に対する初期対応の致命的なミスと、不祥事隠蔽による自縄自縛の構造である。
「冤罪」を主張する矢野雅哉側と逃げ回る球団当局、そして不都合な真実をスルーし続ける信者ブログ群の怠慢を冷徹に告発。観客動員が急速に冷え込むドラゴンズ戦への冷ややかな視線と、不慮の悲劇に見舞われたバファローズ・野上士耀選手への深い哀悼を込めて送る緊急論考。

他球団の果断と対比をなすカープの「無風」——隠蔽が生んだ身動きの取れなさ

第一次戦力外通告の期間を迎え、球界全体に不穏な空気が漂っている。どの球団がどれだけの支配下登録選手をカットしたかというニュースが連日駆け巡っているが、他球団にはそれぞれの事情と建前があり、部外者が軽々しく論評すべきではない。ただ、この土壇場で大規模な血の入れ替えを断行する姿勢からは、相応の覚悟と組織変革への意志が透けて見える。

翻ってカープである。現時点で戦力外に関する動きは皆無に等しい。それどころか、會澤翼のコーチ兼任打診や堂林翔太の処遇など、変革とは真逆の「事なかれ主義」の停滞した空気ばかりが漏れ聞こえてくる。これ以上、不良債権化したベテランを抱え込んでどうするつもりなのか。もちろんドラフト枠の確保に向けて相応の通告はあるのだろうが、そのプロセスが一切見えてこない現状は異常と言わざるを得ない。

なぜ動けないのか。理由は明白である。カープ球団は「エトミデート疑獄」に対する初期対応と予後を完全に誤り、自縄自縛の陥穠に嵌まり込んでいるのだ。疑惑に連座している渦中の選手たちは、本来ならチームから排除すべき対象である。しかし今下手に切れば、世間から不祥事との因果関係を疑われ、球団の管理責任に飛び火する。彼らを放出すればプロ野球界での再就職は絶望的であり、球団自らが「処分」の引き金を引くことを恐れているのだ。現在Webメディア等で露出している情報は、この巨大な疑獄のほんの氷山の一角に過ぎない。

独裁的な権力を握る松田元オーナーにとって、個々の選手などただの「商品」に過ぎない。都合が悪くなれば切り捨てるのが常だが、今回ばかりは安易に切れば己の首を絞める結果となる。切られた選手に疑惑の目が向けられれば、「なぜ今まで隠蔽していたのか」「球団は本当に知らなかったのか」という追及の刃が経営陣に向かうからだ。

矢野雅哉の「冤罪」主張という虚構と、逃げ回る球団の末期症状

球団が保身のために沈黙を守るからこそ、矢野雅哉側が立てた自称弁護士なる「代理人」の言説につけ込まれるのである。彼らが展開する主張が出鱈目と嘘に満ちていることは既に証明した通りであり、疑獄の中心に位置する矢野が「冤罪」を訴えるなど荒唐無稽でしかない。にもかかわらず、その見え透いた虚構に踊らされ、鵜呑みにした記事を垂れ流す一部メディアの見識には呆れるばかりだ。知らないなら知らないと白状すべきである。

仮に矢野が本気で「冤罪」を主張するのであれば、自らすべてを公の場で語る義務がある。彼の周辺は既に事実関係によって退路を断たれており、まさに四面楚歌の状態だ。この状況を打破したいのであれば、自ら潔白を証明する証拠を提示するほかない。事実を伏せ、誤魔化しを重ねる隠蔽姿勢は、自らの立場をより追い詰めるだけだ。

だが、最も責められるべきは球団当局である。本来であれば球団が公式の記者会見を開き、事実関係を詳らかにした上で、これまでの不手際と管理責任について謝罪しなければならない。この基本的なプロセスから逃げ続けている時点で、チームとしての未来は存在しない。隠蔽によって逃げ切れると考えているのであれば、それはあまりに甘い幻想だ。カルト的な信者層はともかく、一般のファンすら声を上げず黙殺している現状の不気味さにも首を傾げざるを得ない。

前日に言及した一志順夫氏のコラムを取り上げた人気カープファンブログが皆無であり、揃ってこのエトミデート疑獄をスルーしている事実が、すべての真相を物語っている。彼らは松田体制の庇護の下で温々と生き存える存在に過ぎない。批判的検証の能力を欠いたブログにraison d’êtreなどなく、有害な言説を撒き散らすくらいなら速やかに断筆することを強く勧める。

お寒いくらいの貧打戦と、バファローズ野上選手への悼み

こうした構造的混乱を抱えたまま、明日はホームでのドラゴンズ戦を迎える。観客動員の激減は避けられないだろうが、それこそが妥当な帰結だ。まともなガバナンスも機能していないチームが観客から対価を取るなど、もはや欺瞞に等しい。私自身、良席での観戦に誘われたが即座に辞退した。今のカープに対しては、チケット代どころか球場で飲み物一杯買う金すら落としたくないのが本音である。

予告先発は床田寛樹と大野雄大。冷え込みが厳しくなってきた秋の気配とも相まって、お寒いくらいの不毛な貧打戦になることは火を見るより明らかだ。打線の梃子入れを企図しようにも、物理的・環境的に不可能な理由は推して知るべしである。現地で観戦する価値など微塵もない。

最後に、この痛ましい知らせに触れねばならない。バファローズのルーキー捕手・野上士耀選手が急逝したとの発表があった。事件性はなく、突然の悲劇であったと推察される。スポーツ選手であっても避けることのできない不可抗力の不条理とはいえ、あまりにも不憫で言葉もない。ご家族ならびにチーム関係者の深い悲しみに思いを致し、心より哀悼の意を表したい。

不祥事の真相から目を背け、記者会見すら開かずに逃げ切ろうとする経営体質が変わらない限り、今のカープに払うべき対価など一銭たりとも存在しない。冷え切った球場で繰り広げられるお寒いくらいの貧打戦は、そのままこのチームが抱える構造的闇の影絵に過ぎないのだ。
不都合な事実に蓋をし続ける球団と、それを盲信・追従するメディアの限界は既に露呈している。我々はただ、不可抗力の悲劇に散った若き才能に静かな祈りを捧げつつ、歪んだ体制が自滅していくその時を、冷徹な眼差しで見届け続けるのみである。

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