神宮のレフトスタンドに広がった空白は、今日の大敗よりも雄弁だった。無様な試合を重ね、梃子入れも補強もなく、疑獄の影だけが濃くなる球団の姿を前にして、ファンが静かに離れていく──その現実こそ、今のカープが抱える最大の危機である。
怒りでも諦めでもなく、ただ離れていく足
明らかに空席の目立った神宮球場のレフトスタンドが、すべてを物語っていた。熱心だった関東のカープファンも、ついに怒りからか諦めからか、スタンドから足を遠ざけたのだろう。そりゃそうだ。あんな無様な3連敗を見せられ、なおかつ梃子入れひとつしない球団当局の姿を見せられたら、「ふざけるな」と思うのが当然である。
届かない声、届かせるべき言葉
応援団を名乗る連中は、その現状をまるで理解していなかったのだろうか。今日のようなどうしようもない試合展開にもかかわらず、訳の分からない絶叫コールに終始していた。だから彼らは駄目なのだ。私なら普通の応援コールをすべてやめて、「働け働け〇〇」とか「たまには打ってみろ●●」というコールで統一しただろうし、またそうすべきだと思う。
1回2失点で勝負は終わっていた
今日の試合については、語るべきことが何ひとつない。0–12という数字に目が行きがちだが、今のカープの死んだオフェンスでは、1回の2失点で勝負あったのである。もちろん栗林良吏は責められない。こんな日だってある。確かに粘りはなかったかもしれない。しかし、今のオフェンスで「粘っていれば点を取ってくれる」と思えるものか。彼の胸に去来していたのは、絶望と失望だけだっただろう。
梃子入れも補強もなく、ただ崩れていく
結局、今日も完封負けで23イニング連続無得点という恥だけが残った。完全にオフェンスは崩壊した。これはもう末期症状である。ここから浮上するには相当の梃子入れが必要だが、今シーズンは補強期間終了まで動かず、名原典彦と杉田健の支配下昇格だけで終わった。余した枠は2つ。これで「真剣に野球をやっています」と言われても、ふざけるなという言葉すら出ない。
羽月は末端、汚染源は別にいる
何度も指摘してきたが、やはりエトミデート疑獄の処理を誤ったのがすべてだろう。球団は羽月隆太郎ひとりに罪を着せて逃げ切ろうとした。しかし浮かび上がったのは、羽月は末端の使用者にすぎず、球団内をゾンビたばこで汚染したのは別の選手だということだ。はっきり言う。矢野雅哉だろう。違うなら違うと言えばいい。言えないだろうけれども。
矢野だけでなく、連座していると思われる怪しい選手の名前が次々と挙がっている。にもかかわらず、処分はなあなあのまま。試合に出す以上は「連座していない」ということを明確にしないと、他の選手にとっては迷惑である。これもすべて松田元が煮え切らないからだが、それを指摘する者も少ない。まったく、みんな目が前についているのかと言いたくなる。
そういえば、今日の公示でついに西川篤夢を上げてきた。これは示唆的だ。今シーズン限りで小園海斗を放出させるでも流出させるでもなく、斬らざるを得ない状況が決まったのかもしれない。まだ線は細いし、ファームで突出した活躍を見せているわけでもない。しかし、彼を英才教育しないとまずい状況にあるからこその登録と読むべきだ。
しかし、私が得ている情報が確かならば、件の売人ルートで汚染されている選手は、可能性まで含めるとまだいる。羽月が「自分を含めて6人」と言ったのは、羽月が知っている人数であって、羽月の知らないところで汚染されている選手がいたら別問題だ。どうも頭の弱い自称ファンは羽月が首魁と信じているようだが、とんだ了見違いである。
上下関係の影から広がる腐敗
今名前が挙がっている選手の共通点は、チーム菊池──すなわち菊池涼介と自主トレをともにしている(していた)選手だ。単にそれだけではなく、どうやらチーム菊池内部で歪んだ上下関係が出来ていたようで、そこから汚染が始まったと見るのが正当だろう。しかし、そうなると問題は二つある。もちろん菊池がどこまで知っていたかということ。そして、その中には他球団の選手もいるということだ。
前者は、菊池自身が説明すべきことだ。羽月からは菊池によるハラスメントがあった旨の告発もされている以上、なおさら義務がある。問題は後者だ。これがあるからカープは軽々に動けないのではないか。要するに、この疑獄はカープだけではなくNPB全体を巻き込む大疑獄である可能性がある。
沈黙が示すのは、黒い霧の再来か
沈黙しているのはカープ球団だけではない。本来ならコミッショナー事務局が先頭に立って調査すべきところ、こちらも沈黙している。かの「黒い霧」事件の際、宮澤俊義コミッショナーが収拾に当たったのとは大違いである(結果として判断ミスはあったにせよ)。それがないということは、やはり何か匂う。NPBの中心選手を相当処分しなければならない事態なのかもしれない。
明日も無様、週末はさらに深い闇
話が逸れたが、結論は単純だ。今日の試合は語るに及ばず、明日もまた無様な野球で負けるだろう。そして週末はタイガース戦。市民球場がタイガースのホームと化し、連敗は10に伸びるだろう。それを覆す材料は、私には見えない。あるというなら言ってみるがよい。
炎上、無得点、推薦すべき選手すらいない
奇しくもファームもまた12点差で負けた。ホークス相手に2–14。7回に投げた長谷部銀次はひとつもアウトを取れず、後に出てきた日高暖己と合わせて計11失点の大炎上。もはやどうしようもない。打っては7安打もタイムリーなし。無理矢理にでも推薦したい選手さえいない。要するに組織として終わっているということだ。
半数以上の整理とヒエラルキィ破壊しか道はない
これを打開するには、松田元体制──いや松田一族支配を打破するしかない。エトミデート疑獄という特殊余韻も合わせて、今オフは半分以上の選手を整理解雇し、他球団に頭を下げてでも選手をもらい受けて再生を図るしかない。善意のカープファンが大きな顔をしている腐ったヒエラルキィも、合わせてぶち壊すしかない。
結局のところ、崩れていく音は今日も静かに続いているだけだ。
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