先手必勝?漁夫の利?

スポーツ

今日は広島で天皇盃全国男子駅伝が行われた。それをぼんやり見ながら、いろんなことが脳裏に去来した。やっぱりスポーツは勝負事であるから、やっぱり勝負についての哲学を考えたくなる。特に全世代勝負であるから、単なる一発勝負だけではない育成というものにも思いは及ぶのである。

おそらく福島県チームは、増子陽太を突っ込ませることによって逃げる作戦に出たのだろう。実際その手ははまりかけた。鳥取県チームの本田旺二郎がついて行けず、兵庫県チームの新妻遙己も遅れた時点で、想定の9割5分は達成したのだろう。ところが、宮城県チームの鈴木大翔が増子について最後抜き去った時点で、想定が崩れてしまったのだろうと思う。それが最終結果に繋がったのかもしれぬ。

なんといっても駅伝というのは「先手必勝」のもっともたるものである。しかも近年はその傾向が顕著だ。かつて高校男子駅伝での報徳学園と八幡大付属(現・九州国際大学付属)のゴール前伝説の叩き合いをはじめ、報徳や西脇工業は数々の逆転劇を演じてきた。しかし、今やなかなかそううまくはいかないのである。今年の箱根の5区は、黒田朝日という怪物と過酷な山登りという特性のなせる技である。

そういう意味では、宮城県チームも「先手必勝」の理に乗ったのかもしれない。しかし、増子がとんでもないペースでレースを混乱させたことがある意味原因ではある。もしいつものように平均ペースで進んだら、こういう結果になったかどうか。福島にも兵庫にも勝機があっただろう。もちろん結果が覆ったという保証はないが。ある意味「漁夫の利」といえなくもない。

ただ、宮城県チームは仙台育英高校勢の活躍が続いているし、福島県チームももともと高校勢が強い上に学法石川高校の都大路制覇という追い風が吹いた。兵庫県チームも、低迷が続いていた西脇工業が復権の兆しを見せているから、今後上位争いを繰り広げることができるだろう。まずは都大路を取り返すことと、新妻三兄弟が順調に成長してくれることだろう。

さて、ホストプリフェクチュアの広島県チーム。一般はよく走った一方で、ジュニア世代の低迷が響いているといわざるを得ない。一時期席巻した世羅高校旋風がすっかり止み、都大路で存在感を見せつけられていないのが厳しい。男女同時優勝の快挙からそんなに年月が経っていないはずだ。選手層が薄くなったのか、それとも高速化に着いていけないのか。

というより、世羅高校といえば、いわずと知れた青山学院大学・原晋監督の母校である。もちろん原晋監督の直接の指導は難しいだろうが、どうして頭を下げてでも原メソッドを取り入れようとしないのか。ここに広島人の悪いところがある。広島人はよそで成功した人間の功績をなかなか認めようとしないのである。

かつて大下剛史翁がファイターズからカープに戻ってきたとき、選手内での空気は完全アウェイだったという。どうも広島人は広島で成功して天下を取らないとなかなか認めないのである。もし原晋監督が中電陸上部で成功して青学に招聘されたのなら話は違ったかもしれない。きっと広島陸協の中に原晋監督を快く思っていない向きがいるに違いない。

一方、岡山県チームは倉敷高校勢が都大路でも頑張っていて、卒業生が大学や実業団で活躍しているから、安定して力が出せている。世羅高校の凋落はどうしてなのか、あるいは中学生世代が育っていないのか、正直よく分からないところもある。広島は中学生世代から駅伝が盛んであるのだが、それが故の弊害もあるのではないかと思わざるを得ない。そう、箱根駅伝が必ずしも強化に役立っていないのと同様に。

やはり、これには広島という年の土着性、保守性、閉鎖性が関わっているといわざるを得ないのではないか。有為の人材がすべからく流出してしまうのと相通ずるところがあるに違いない。それに背を向け続けている、というよりそれに潰されかけたサンフレッチェの躍進がそれを変える助けになればよいのであるが。しかし、そのアンチテーゼというか、広島の閉鎖性の象徴とでも言うべきハジメなんぞがバカープファンに支持されているうちは、まああかんね。

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