昨日のうちから、今日は忙しい上に遅くなるだろうということは予想できていたのだが、いざ本当にそうなってみたら腹が立つ。幸か不幸か遅くなったといっても定時より2時間あまり遅いくらいで済んだのだが、帰宅してみたら激疲れだ。珍しく家吞み、と行っても自分で付けた梅酒をソーダ割りで1杯飲んだだけだが、あまり気分のいいものではない。
先日人間ドックの人間ドックで、腎臓とよりによって心臓に所見が出たことは書いた。その後ある病院に行って検査をしてもらったのだが、検尿の結果はまったくもって正常。あの日の異常値は何だったのかと言いたいくらいである。心臓についてはやはり心電図に異常があり、初めて心臓エコーを受けたのだが、心臓は少なくともきちんと動いているとのこと。あとは血液検査の結果待ちで、明日病院に聞きに行く算段をしている。
しかし、これで無罪放免になりそうな気がしない。むしろ悪い予感しかしない。実際に、あちこち自覚症状があるのだ。背中から腰にかけての痛みとまでは行かないが違和感があったり、左胸に痛みが走ったり、はては両足のふくらはぎから太もも、特に太もも全体の後ろ側が痛くて、足の曲げ伸ばしにも難渋する始末である。
私は平素悪口さんざん言っているようだが、基本的にアスリートやアーティストには尊敬の念を持ってみている。彼らだって鉄人ではないからときには心身の不調が出るときだってあるだろう。それでも一定のパフォーマンスを求められ、かつ出すのだから、私のようなすぐに心身の不調がすぐにやる気根気に現れるような人間からしたら、畏敬の念を持たざるを得ないのだ。
かつて三波春夫翁か最後に紅白に出たときは、もうガンで体がいうこときかなかった状態だったらしい。実際、舞台裏ではずっと横になっていたというのだが、いざ舞台にたてば「俵星玄蕃」の圧巻のパフォーマンス。もちろんあとから映像で見たら声も万全ではないし、テンポも遅い。しかし、実際に見たときにはそんなものを蹴散らすほどの説得力があったのだ。
カープで言えば、衣笠祥雄翁がジャイアンツ戦で西本聖から死球を受けて肩甲骨が骨折したにもかかわらず、翌日試合に出て3球フルスイングしたなんて例はピンのピンにしても、山本浩二翁だって慢性的な腰痛と闘っていたし、誰もがなにがしかの身体の故障に悩まされていたのは承知している。しかし、往年の戦士はそれを見せなかった。果たして今はどうだろうか。
かつてと違って、科学的な体のケアが発達しているし、トレーナーの名人芸で何とかなる時代でもない。昔の選手と比べたらはるかに恵まれているだろう。しかし、何かパフォーマンスの低下が著しいような気がする。見るだけでしんどそうだねというのが分かってしまうのだ。それは、プロフェッショナルとしていかがなものかと言わざるを得ない。
私だって、心身の不調を実際の仕事のパフォーマンス低下の言い訳にはしない。やる気が出ないのなんて毎度毎度だし、はっきり言って我が社の体質見てたらやる気なんて出ようもないのだが、それに必死に抗っている。それがプロフェッショナルというものだと思うし、まあ五分の魂というものだ。
それから見たら、特に今のカープなんて、残念極まりない。いや、現代においてどんなときも最高のパフォーマンスを求めるのは、ないものねだりなのだろうか。
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コメント
自分は、30台半ば~50才くらいまで”病気のデパート”と呼ばれていたくらい満身創痍の状態だったよ。まず、30台の頃は低血圧のため昇圧薬ノルエピネフリンの点滴を打ってから出勤していたからなぁ。効き目がなく2年弱で止めたけど。
[十数年継続した処方箋薬名]
・全身のこり用にロキソプロフェンNa、アロフト。
・睡眠障害の睡眠導入剤ロゼレム、睡眠薬デエビゴ。
・慢性胃炎用にPPI阻害薬タケプロン、防御因子増強薬セルベックス。
・慢性腸炎用にサラゾピリン。
・アスペルガー症候群の二次的な症状に対して抗うつ剤サインバルタ、気分安定薬テグレトール。
・PTSDによるパニック障害にはアルプラゾラム。
他、突発性難聴時にはステロイド点滴。
ブルガダ症候群の診断(←誤診)で1週間ホルター心電図(エクラ)装着・検査入院。
まあ、医師の誤診で”突然死”の可能性大と判定されかけた反動で、ここ10年、全ての健康診断を拒否している。長年の服薬も、効用より圧倒的に薬害による悪影響のほうが大きい。特にアメリカ発の薬なんかは、本国で服用禁止になったり、在庫処分のための古いブツをパッケージだけ変え、日本に強要し送りつけている現状なので要注意。
健康診断と服薬を止めてから、ずいぶん体調がマシになったよ。
脳科学が示す「病は気から」のメカニズム
[ストレスと免疫力の関係]
慢性的なストレスは、脳の視床下部-下垂体-副腎皮質系(HPA軸)を活性化させ、コルチゾール(ストレスホルモン))の分泌を促進。コルチゾールが長期的に高い状態が続くと、免疫力が低下し、感染症や炎症性疾患にかかりやすくなる。
[脳と免疫の「神経免疫相関」]
*北海道大学の研究(8年前)では、ストレスが脳内の特定の血管に微小炎症を引き起こし、それが消化器や心臓の機能不全を誘発する「ゲートウェイ反射」という現象が報告されいる。これは、ストレスが自己免疫疾患や突然死の引き金になる可能性を示唆している。
https://www.hokudai.ac.jp/news/170816_pr.pdf
もちろん「気の持ちよう」だけで病気を完全に防げるわけではない。しかし、心の状態が身体の健康に影響を与えるという点では「病は気から」は単なる迷信ではなく、科学的な裏付けのある知見といえる。
ところで”歌”を、歌劇場専属・合唱歌手の観点で「プロフェッショナル」を語ると。
所属していた英国の歌劇場は約70〜80名の専属合唱団員に加え、オペラの演目に応じてエキストラを招く柔軟な編成。ワーグナーやヴェルディの大規模作品では、専属だけでは人数が足りない。ヨーロッパ全体では劇場ごとに体制が異なり、専属+エキストラ併用が一般的。ただ、エキストラ団員が混ざると自己流のアーティキュレーションや音色を持ち込むので、合唱の「響きの統一感」が崩れる。音楽監督と指揮者は言うまでもなく、専属合唱団員クラスになれば、エキストラ団員の違和感が一発で分かる。それが分からないレベルなら、そもそもオーディションに通ることはない。
また、声域は男声に限定すると、高い声域からテノール・バリトン・バスの3つ。
テノールの声種は4種類。
軽くしなやかな声で装飾的な歌唱に向いている”レッジェーロ”
叙情的な歌唱に適し、ほとんどのテナーが該当する”リリコ”
劇的な歌唱に適する強靭な声”リリコ・スピント”
強大な声と劇的表現に富む声で”リリコ・スピント”と多くの役を共有できる声”ドラマティコ”
以上、テノールの中でも4つの声種に分かれ、オペラの演目でどの声種に適性があるのか不向きなのか、音楽監督による選抜があるケースも。俺の声種は”リリコ・スピント”なので、演目によって”リリコ”に寄せなければならいこともある。ヴェルディの『仮面舞踏会』やプッチーニの『トスカ』は俺向きのような気がする。
他の声域の声種を名称だけ挙げると、バリトン:”バリトーノ・ブッフォ”バリトーノ・カンタンテ(リリコ)”” バリトーノ・ドラマティコ”の3種。
バス:”バッソ・ブッフォ””バッソ・カンタンテ(リリコ)””バッソ・ドラマティコ”の3種。
男声だけでも10種の声がある。そのすべてを演目に応じて織り分け、ソリストと一体となって聴衆の心に届く響きを紡ぐ――それが、プロフェッショナルの美学だ。
どこかのチームのように、やらさせる練習をこなすだけで「プロ」と名乗れてもねえ。
「プロフェッショナル」という言葉の軽々しい濫用は、どうなんやろう?