プレスを通じて流れてきている新井の言には、いちいちツッコミを入れたかもなるのだが、そんな反射神経に今は欠けているし、それではそんじょそこらのブログと変わらなくなってしまう。やはり、問題は今朝の雨、ということで(当地は雨はやんだけど)、今ある論点をつらつらと書いてみたい。そういえば来週木曜日はドラフト会議でもある。
さて、ここ数年のドラフトが完全に失敗に終わっていることはかつて書いた。それでは、今年有力選手が取れたらすべて解決するかといえば、違うだろう。いや、そもそも論として、真の即戦力が入ってくるかという論点は検討されるべきだろう。裏返していえば、これまでスカウトは何を見て指名していたのかということである。
事実、昨年の指名選手で一番活躍したのは素材型と目された岡本駿であり、活躍とまではいかないが大きな爪痕を残したのは超素材型と目された菊地ハルンである。逆に言えば、即戦力という触れ込みで入ってきた三人はどうだったのか。佐々木泰は昨秋リーグ戦での怪我が遠因になっているから情状酌量の余地があるといえるが。
富士大学コンビのうち、佐藤柳之介はデヴューこそ華々しかったがあとはさっぱり。フェニックスリーグでも駄目出しされている。渡邉悠斗に至っては、ウェスタンでも爪痕を残せなかった。こうなった理由をきちんと総括しないと、仮に今年立石正広を指名できたとしても、また同じ事が起こる。
ひとつの理由は、コーチングスタッフがポンコツだからと言える。今のスタッフのうち、本当にコーチとしての実績があるのは福地と建さんだけだ。その建さんも退団となると、本当に選手は誰を信じていいのかわからなくなってしまう。そりゃ今や全米を席巻した2人目のSHOHEIである大谷翔平とか(1人目はもちろん馬場さん)、イチロークラスになればともかく、多くの選手はコーチに振り回されてしまうのも事実である。
本当に、こんなことが続けば有力選手はことごとくカープを忌避する。しかもイップスに追い込んでつぶした選手も数人いるのだから、組織として育成できる体質ではないと判断されても仕方がない。今に霞ヶ浦高校や菰野高校からは出禁になるだろうし(もうなってたりして)、岡林勇希はカープ戦になると目の色変えて打つしね。
それでは即戦力クラスのスタア候補生はどうか。結論は同じだ。小園海斗がカープにどんな仕打ちを受けたかを見れば、絶対に行きたくないと言うだろう。そもそも論として宝石と泥団子の区別もできないような組織は腐っているのだが。
要するに、今のカープは組織として終わっているのだ。よく困難でカープは愚直なまでに育成するチームなどとほざくものである。はっきり言って、今のカープで育成に成功した例があったら言ってみろ。誰一人いないではないか。なにが「育成のカープ」なものか。こんなの嘘八百の世迷言だ。
少なくとも前任者になってからのカープは、他の球団ならもっとすごいスタアになっていたであろう選手を使い潰してきただけだ。だからAクラスにすら入れないのだ。そんなことより最大の問題は、多くのファンがまだ「育成のカープ」なる幻想を信じて、上記の問題点に目を向けないことだ。そしてそれをうまく利用しているのが、他ならぬハジメである。
はっきり言う。今のカープは「育成」なんてしている暇はない。圧倒的能力のあるスタア候補生を投打に揃えなければならない。荒削りだけど伸びしろがーなんてものは、全く必要ない。そんな選手が育つためには、ホンモノ中のホンモノを見せてお手本にさせなければならないのである。
話を少し変えると、ドミニカのアカデミーもかなり方針転換すべきだ。そんなに金の卵は石ころのように転がっていない。パワーがあって日本野球にアジャストできそうな選手に特化すべきだ。要するに必要なのはシャビやフランスアのような選手なのである。それができないなら、さっさと廃校にして、ドミニカンのMLB選手スカウティングのブランチオフィスに特化すべきである。
しつこいようだけれども、大切なことなんで繰り返す。今のカープは「育成のカープ」など名乗ってはならない。そんなもの嘘八百であって、信じるほうが莫迦である。今のカープに「愚直なまでの育成」の果実がいるかい?悔しかったら反論してみたまえ。そんな大嘘ファンタジーに加担することは、強いカープを否定する共同正犯にほかならないことに、早く気づいてほしい。






コメント
ここ数年のカープのドラフトが失敗に終わっているのも、育成できないポンコツコーチが居座ってるのも事実だけど、真の即戦力にターゲットを絞るといっても、それは叶わぬ妄想というしかない。その証拠は2024ドラフト選手を見渡せば一目瞭然やん。S級評価で5球団が競合した宗山塁、4球団が競合した金丸夢斗の成績を見たら、その程度なのかとガッカリしたファンも多いのでは?ライオンズの渡部聖弥にしても、後半戦は尻すぼみで「前半戦の勢いはどこへ」だったしね。前評判はS級でも、新人1年目からS級の働きをする選手など、どのチームにもほぼいないのが現実なんじゃない?特に野手はね。
セントラルで優勝したタイガースでさえ、20代で期待通りの働きをしている野手はサトテルと森下翔太だけやん。やれ前川たら高寺たら2軍で活躍した井坪たら中川たら。はよ1軍に上げろというファンの声におされ昇格させたわけではないが監督がいざ1軍で使うとサッパリ。
で、CSファーストステージで讀賣を打ち砕いたベイは、2年連続下克上か?と思わせる打線爆発の戦いぶりだったが、CSファイナルではタイガースの投手相手に沈黙。若手野手の打力が向上しているか?と思われたベイでさえ、タイガースの投手の前にダンマリ。
現制度のドラフトのみでは、NPBはもう限界で無理でしょ。
前から何回も述べているように、野球人口減少が新人の質に与える影響として
①競技人口の激減と分母の縮小
•日本の野球人口は2010年から約60万人減少。
•少年野球チームの登録数も19年連続で減少中。
•地方では1チームを組むのも困難な状況が増えており、競技者の「分母」が著しく小さくなっている。
②才能の分散と他競技への流出
•サッカー、バスケ、eスポーツなど、選択肢が増えたことで「運動能力の高い子」が野球を選ばなくなっている。
•野球は「見るスポーツ」になりつつあり、「やるスポーツ」としての魅力が低下している。
③育成環境の劣化
•少年野球の指導者不足、保護者の負担増(送迎・審判・長時間練習)などが、継続的な育成を阻害。
•公園でのキャッチボール禁止、坊主文化など、時代に合わない慣習も障壁に。
④ドラフト制度の限界
•分母が減れば、ドラフト候補の「即戦力率」も当然下がる。
•特に高卒選手は素材型が多く、育成に時間がかかるが、育成枠やファームの質も球団によって差がある。
くどいようだが、MLBドラフトで漏れた有力選手を獲得できる制度を新設するとか、外国人枠撤廃くらいしか、NPBが生き残れる道はない。