残念なことに、今年の連休は4日間しかなかった。その最終日の雨。まさに憂鬱の極みである。まあ無為に過ごして明日への活力を溜めてもよいのだが、明治神宮野球場の試合があったら試合終盤であっただろう時分頃からぼつぼつ書いてみたい。
昨日今日と、タマスタ筑後でのウェスタン対ホークス戦の中継がスポーツライブ+であり、暇つぶしに見ていた。特に今日の試合途中に、私は寂寞感と危機感を感じたのである。要するに、必死さを感じない、意地でもスターダムにのし上がるぞというものが、感じられないのだ。
昨日今日の試合を見るに、ホークスの選手は、半分くらい育成の選手が出ている。実力的にはカープの出場選手が見劣りするとは思えないが、残念ながら出した結果は明らかにホークス二軍のほうが上回っている。いや、結果だけではない。相手の方にはここで結果出してのし上がるんだというギラギラ感があるのだ。育成の選手だけではなく、井上とかリチャード、谷川原でもそうだ。
カープの選手は、結果がしょっぱいからかもしれないが、どうもそういうギラギラ感がない。一番それが見えたのが秋山と佐々木だったから、なんともはやだ。しかし、なんかわかる気がする。要するに、ここで頑張ったら上に上がれるというモチベイションがないんじゃないかと。
私はホークスについてはときどき見るだけの傍観者以上でも以下でもないから論評は出来ない。まあカープだって私はテレビで見るだけのウオッチャーなのだが、それにしても、なんかプレイのはしばしにそれを感ずるのだ。なんだったらロベルトとラミレスだってそうだ。まあまだ実力が追いついていないだけかもしれないが。
今ファームで一番結果出してるのは育成の前川だと思うが、彼が支配下になるという気配もない。他球団なら昨年にでも支配下登録されていただろう。それがないというのは、いかにもおかしい。もちろんハジメが不良在庫を抱え込ませているせいで支配下枠が残り少ないというのがあるのだが、それにしてもおかしい。
そうでなくても、とにかくここで必死になってやっても上に呼ばれることはないよねという諦観のようなものが見えるのだ。確かに、一生懸命結果出して一軍でしかるべき地位を得たという例は少ない。奨成や田村だってそうとは言い切れない。だいたい代打サヨナラホームラン打ったほどのバッターをスターターで使うことに躊躇するあほうが指揮官なのだ。
そこには、ハジメのお気に入りが優先的に起用されるという暗黙のルールがあるから、そしてそれが選手の間に広まっているからと言わざるを得ない。なにも一、二軍の関係だけではない。一軍の中だってそうだ。小園なんて少し調子を落としたら叩かれるのに、打てないことが見え見えの矢野なんてみんなで慰めてもらえる。菊池が休むときはもっと攻守に見劣りすることが見え見えの羽月が優先起用。こんなんで選手の尻を叩くほうが間違っているような気がする。
私は、その体質こそ昨年9月の大失速の原因だと思っている。そもそもオフェンスの弱さは昨年当初から分かりきっていたのだが、一向に補強をしなかった。外国人まで大外れだったにもかかわらずである。しかし、補強しようとすると、ハジメのお気に入りがスターターから弾かれてしまう。それが原因だったのではないか。
しつこくいうようだが、このままでは坂倉と小園のFA流出は間違いない。彼らはいずれも理不尽な扱いを受け続けてきた。そんな時だけ薄っぺらい「カープ愛」を求めてさあ残ってくれと言ったって、きっとふざけんなと思うことだろう。そうなると、カープの前途は暗い。滅亡への道しかない。
などと考えると、カープが今年仮に超低レベルのセントラルを制覇して、過渡期でこれまた大したチームが揃っていないパシフィックの覇者を破って日本一になったとしても、それがどうしたと思わざるを得ない。況やそれすら見通せない今をや。一生懸命カープを応援することに、どれだけの価値があるだろうか。
まだバカープファンの中には頭が弱いのがいて、どんな時にでも応援するのが本当のファンだというのがはびこっているが、誤りだ。本当のファンなら、おかしいものはおかしいと言わなければなるまい。そうじゃないと、応援する対象が影も形もなくなったとき、どうするんだい?
そんなことありえないって?あのね、21年前に「球界再編」ごっこをやった仕掛け人は、まだ虎視眈々と球界の縮小再編を目論んでるんだよ。カープが仮に、どこか別の球団に吸収合併されます、でも本拠地は一応広島においてあげますという事態になったら、どういう対応をするんだい?
私は南海ホークスを見送り、大阪近鉄バファローズを看取った人間だからそう思うのかもしれない。しかし、現在の体制は永遠不滅ではないことは、歴史が物語っている。千歩譲ってハジメがカープを広島に残すことに奔走したと言うなら、ハジメがいなくなったときがひとつの鍵になるかも知らぬ。南海も、阪急も、そして大阪近鉄も、身売りしたのは球団を残すことに奔走したオーナーの次の代なのだ。
随分話は飛んだが、決して突飛なことを言ってはいないことを、心あるカープファンの方には御承知願いたい。そして、過去を知ることは決して無駄ではないことは、かのWeizsäckerが言ったとおりである。






コメント
「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目になる」
ていう耳に心地よい言葉を並べても、当人Weizsäckerの母国では軍事費が世界7位の559億ドルで、年々軍事力を増強しているからなぁ。理想と現実が異なるのは当然で、無防備であることを礼賛するような9条死守の夢見る夢子ちゃんよりは、遙かに現実的で堅実な政策やと思う。この国は願えば平和は実現する、ていう子どもじみた発想を大人がしてしまうような幼い国だからねえ。理系の大多数はリアリストなので、心地よいフレーズに流される率は低いけどね。
でも、世界には戦争専門で大儲けしている富裕層が少なからず居て、理由をこじつけてでも火のない所に煙を立たす輩が居るからなぁ。悲しいかな、歴史は繰り返す率が高い。
オッと、平和教信者からお叱りを賜りそうや(笑)。
以前、触れたように野球人口激減で、プロ野球球団の吸収合併どころか、NPB自体の存続が危ぶまれる時代が到来しそうやけどね。繰り返しになるけれど、地に落ちたNPBのレベルをアップさせ、尚且つ存続させる方法は、外国人枠撤廃しかないと思う。