改めまして、弊ブログをご愛顧の皆様には謹んで新年の言祝ぎ(または寒中のご挨拶)を申し上げます。弊ブログもしつこく続けて、大家こそ変われどこの7月で満20年、そして21年目に突入いたします。今後ともますますのご贔屓をよろしくお願いいたします。
今年まず俎上に上げたいのは前代未聞のぐだぐだ紅白だ。だいたい綾瀬はるかが司会という時点でそのサポートが重要なのは目に見えているのに、今田美桜がまったく何もできない有様。さしもの有吉弘行もおろおろしていた。ついには有吉が綾瀬はるかにカンペを読むよう指示しているのが見えていた。もう末期症状だ。そもそももう一人の司会である鈴木奈穂子が消えていた。だめだこりゃ、である。
今はどうか知らないが、かつては紅白はかなり分厚い台本があったという。みんなそれを覚えて臨んでいたのである。ちなみに美空ひばりも過去一度だけ紅白の紅組司会をやっているが、何のかんのと言ってその台本を完璧に暗記してきたらしい。それがプロというものだと思うが、そういうものは今の人にはないのだろか。いずれにせよ、昨年の紅白は放送事故級だ。受信料払わせてまで見せる代物ではない。
肝心の中身だが、もはや何も言うことはない。歌というものを粗末にしすぎだと思う。それに、困ったときの永ちゃんかい?という気がする。もうひとつ言うなら、ミセスの大トリなんてやはりお笑い種だ。MISIAもすっかり駄目になった。要するにこれが今の歌謡界の現実なんだろう。トリを捕れる歌手を追い出すか粗末に扱うかしているからこうなるんだろう。
ミセスをくさすついでに言うなら、大森元貴は歌がヘタクソなことが分かったのが収穫だ。自分の曲はよい。人の曲を歌ったとき、事実「夢であいましょう」と「見上げてごらん夜の星を」を歌ったのだが、聞くに堪えなかった。いかに彼がお手軽に曲を作って歌っているかの証左だろう。彼らの歌が自分の心に刺さらないかということが、よく分かった。所詮彼らは大きな力に守られているだけの存在なのである。
だからと言うわけではないが、松田聖子を初めて評価した。彼女はもう声が出ない。若い頃に喉を痛めた後遺症なのだが、それ以前に彼女の歌をうまいと思ったことはない。しかし、今回の「青い珊瑚礁」の歌唱を聴いて見直した。間違いなくあのときの松田聖子の雰囲気を醸し出していたからである。きっと今回のステージに至るまでにはメンタルの立て直しとかいろいろあっただろうが、今の自称歌手よりはよっぽどましだとしかいえない。
レコ大については、これももう評価する言葉がない。だいたい指原莉乃が作詞賞なんて冗談の域を出ないだろう。ミセスの3連覇といい、ここまで落ちたかといわざるを得ない。もちろんその権威は1980年代後半に失墜しているのだが、それでもしばらくはまだ説得力があった。今は、もうだめだ。名前を周防音楽祭にでも変えたらいい。
昔はもう12月31日の23時45分にはおなかがいっぱいになったのだが、今年は水ばかり飲まされている趣だった。なんかこれで新年?という気がした。一昨年はB’zとTHE ALFEEでそれなりに満足したのだが、昨年はそれすらなかった。結局そのままヴィーンフィルのニューイヤーコンサートを見たのだが、これは良かった。まあ比較をするのも失礼なのだが、今年は近年の中でもよい出来に入るといっていいのではないか。
指揮はカナダ人のYannick Nézet-Séguin。だいたいニューイヤーコンサートと言えばシュトラウス一族のワルツやポルカというのが定番だったのだが、今年の趣向は「国際都市ヴィーン」。選曲も野心的だったし、飽きさせない内容だったと思う。事実、楽団長だったか、もはやニューイヤーコンサートはJohann Straussだけのものではないとの言もあった。しかし、だからこそ、アンコール2曲目のお約束である”An der shönen, blaunen Donau”や締めの”Radetzky-Marsch”を聴いて、ああ新年が来たと思えるのかもしれない。
それをひっくり返すと、今の日本の音楽を巡る情勢の安っぽさが透けて見える。人生さんではないが、今年の紅白やレコ大を聴いて、どれだけ得心のいく歌があったかと思う。もはや歌というものは一部のものの利権の対象でしかないのだろうか。TikTok再生回数何億回とか総ダウンロード数何十億回とかいうのを誇られたって、それがどうしたというより他に言うことがない。
ちなみにうちの娘に言わせると、かつてのモーニング娘。とかの曲が一周回って流行ってきているらしい。事実昭和歌謡がまた復権しているとも聞く。なら5周くらい回って市丸姐さんの「三味線ブギウギ」とか藤山一郎の「東京ラプソディ」をリメイクしたら流行るのだろうか。案外流行ったりして。そのくらい、流行というのは移ろいやすいものなのだろう。最近の歌屋さんは自分で流行を作っているつもりなのかもしれないが、噴飯物である。
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