年の終わりの御挨拶

世間的にもともかくとして、そもそも我が身にあまりにも重大な出来事があった2025年も、今日をもって終わる。あれから約1か月、何事もなく過ごし、今日もまた普通の大晦日の日常が流れている。これまでなら当たり前だよねで済んだことだが、その当たり前がいかに楽しく、恵まれた、ありがたいことかということを強く強く感じているところである。その当たり前の日常が壊れゆくかもしれない足音を感じつつも。

例によって午後からは「ももいろ歌合戦」を横目で見ながら、やはり「帝王」カラヤンとベルリンフィルの「第九」を聞き比べ納めとして、年越し蕎麦を啜り、19時20分からNHK紅白歌合戦を見ているところだ。しかし、冒頭からくだらない。対決色を薄めて安物のフェス扱いにしたところで、何が面白いものかと思う。なんでも白黒付けるのはけしからぬというのだろか。まあ、冒頭のメドレーでミセスは歌がヘタクソだというのは分かった。

確かに様式美とマンネリは紙一重のところがある。それをうまく折り合いを付けるのがプロの演出だと思っていたが、今は簡単にそれを放棄してしまっているようだ。その割りには歌もろくに聴かせないし、ろくに歌えないのも多いし、演出も稚拙。これじゃ早晩消えてなくなるだろう。綾瀬はるかのお約束の噛みが微笑ましく見えるくらいだ。

ところで、この2025年、カープにとってはもう転落の詩集というか、暗黒への序曲しか見えない一年だったとしかいえない。はっきり言って、カープの現状にどんな明るい未来を見ろという。あの「失われた二十余年」のときよりなお悪い。このままでは待っているのはぺんぺん草も生えない荒れ野である。この危機感を持っていただける人がそんなにいないことの方が、実は危機的なのかもしれない。いや、もはや臨終直前だ。

サンフレッチェについては、今日書いたところなので繰り返さないが、決して今年の結果を誇ってはいけないだろう。プロはことごとくてっぺん取らなきゃ意味がないのだ。勝ってなんぼなのだ。そしてクラブに言いたいことは、さらなる強化と、ファン層の拡大をお願いしたいところである。まだまだサンフレッチェはビッグクラブ未満のクラブなのであって、まだまだなすべきミッションは多いのである。

レジーナは元日に皇后杯決勝の大舞台を控えている。そしてクラシエカップもある。一方ドラゴンフライズは、今年度の戦いもともかくとして、そもそもBリーグプレミアでいかに戦うかという問題もあるところだ。サンダーズもVリーグに爪痕を残すべく奮闘してもらいたいと思う。広島スポーツここにありというところを見せていただきたいと思う。広島はカープだけに非ず、というよりヒロシマ球界盟主の座を奪い取るぞというところを見たい。

と、いうわけで、弊ブログは常に素朴な疑問を大事にして、おかしいと思ったものには何か裏があるのではないかという探究心、そして世の中のよしなしごとに対する好奇心を持ち続けていきたいと思う。松本隆翁は永きにわたり作詞家として活躍できる秘訣を「好奇心」と語ったが、まさにその通りだろうと思う。私なんぞはその足許にも及ばないが、これからも好奇心をベースに書き続けてみたいと思う次第である。

他の人は必ずしもそうではないようだが、私の場合はとにかくひとりで細々と起案から構成から何から何までやらなければならない家内制手工業なのである。私の能力と筆力の限界からくる完成度の拙さは否めないのだが、それゆえに私にしか出来ないというものをもっと前面に押し出していきたいと思っている。というより、それしか存在価値がないし、それが他ブログとの差別化でもあるのだ。何を言われようと知ったことではない。どうせ一度なくなったかもしれない命、好き放題やらなきゃ意味ないではないか。

もちろん、弊ブログをご愛顧いただいている皆様のために、一寸の虫にも五分の魂とばかり，とにかくしつこく書き続けていきたいと思っている。来年の7月を過ぎると弊ブログも前体制から引き続き丸21年目を迎え、阿呆らしさも極まってかえってまことに身の引き締まる思いである。私自身も、単なる下手の長談義に堕することのないよう、森羅万象に対してアンテナを張り巡らせ、かつ一層の文章修業に励みたいと思う所存である。故宮脇俊三翁曰く、やはり推敲かな、大事なのは。

相変わらず波乱に富んだ2025年も残すところあと4時間と少しになった。来るべき2026年が、皆様にとって、そして我らがサンフレッチェ広島とレジーナ、広島東洋カープ、広島ドラゴンフライズに広島サンダーズにとって本当によい年となることを祈るばかりである。

皆様にとりましては、よき年を迎えられることを祈念いたしますともに、
この１年の御愛顧を感謝申し上げます。