私は、比較的教育に熱心な家庭環境で育てられたと思う。今でこそそのことに感謝しているが、必ずしも子どもの頃はそうでもなかった気がする。強く反発した覚えはないが、それを疎ましく思ったことがあるのもまた事実だ。
今思うと、父にも亡母にも挫折があった。父は高校を出て国鉄に入ったが、耳が悪くて運転士(今は死語かな。「車掌」とともに)になれなかった。子ども心に覚えているのは、駅勤めをしていたことである。それは父にとっては悔しかったことだろうと思う。なんと言っても運転士といえば鉄道の花形であるから。
亡母については確か書いたことがあるが、非常に弁の立つ人だった。それは学生の頃からそうで、女検事だったか弁士だったかとかいうあだ名が付けられていたらしい。しかし、高校卒業後ある地元銀行に就職が決まっていたのを、実家が貧乏だからという理由で反故にされた。今だったら大問題だが、昔はそういうことがあったのだ。
その後母はピアノの教師になり、その時の生徒の一人に元RCCアナウンサーの楢崎仁美さんがいる。しかし、きっと悔しかっただろう。事実、母方の実家にはそこと思われる銀行との取引がないのだ。確証がないので名は伏せる。ヒロソーの名入りのものはよく見たけどね(←言ってるようなもんだろ)。
だから、子どもである私にはきっとそういう思いをさせたくなかったのだろう、と今は思うのである。中学入試は灘とは行かなかったがまあそれなりのところに合格し、大学受験は2度失敗して広島に落ち延びたが、大学院生という形で京都の時計台を仰いだ。まあそこまでは良かったのだが、残念ながら就職してから心身を壊してしまい、これまた両親が思うような現在地にいないのだけは、心残りがないといえば嘘になる。
幸か不幸か我が娘は試験運だけは良いようで、中学入試もなんとか滑り込み、大学はまさに行きたい大学の行きたい学部に指定校推薦枠があったという幸運を得ている。あとは就職と国試だけなのだが、そこさえうまく通り抜けてほしいとこれだけは願うばかりだ。私の苦労の二の舞だけは、してほしくない。いや、失敗体験から得たものを遺産として残したいのだ。
そして、後世の鯉党に対してもそうだ。私はカープの黄金時代を子どもの頃に見せてもらったし、1984年秋の時点では赤ヘル黄金時代は永遠に続くとさえ思っていた。しかしそれが怪しくなり、「失われた二十余年」に至るのである。その後三連覇があったが、現状はまた怪しい、というより相当やばい。とにかく、「失われた二十余年」のようなぺんぺん草もあとに生えないような時代は、まったく御免蒙るのだ。
しかし、こんな現状を喜んでいる向きもいるのだ。これを耐え忍ぶのが本当のファンだと抜かすあほうすらいる。莫迦言うんじゃない。勝利を放棄したプロスポーツチームに存在意義なんてあるわけがない。そんなのはこんな世迷い言を残すもの共々消えてなくなってしまえばいい。
私が今後いつまで生きていられるかはもちろん神のみぞ知る、だが、赤ヘル黄金時代にいい思いをさせてもらったファンの務めは、カープをそのような状態にして後世に引き継ぐことだと信じている。そして、その阻害要素を綺麗さっぱり消してしまいたい。
そうしないと、前も書いたけど、本当に知らないよ。広島にカープというチームがなくなっても。申し訳ないが、ハジメは勝たずして儲けるというビジネスモデルで私腹を肥やすことに成功したが、カズヒロの代までそれが続くとは思えない。そのうち行き詰まる。そこに球界の縮小均衡を目指す向きが近寄れば・・・。
 人気ブログランキング
人気ブログランキング 広島東洋カープランキング
広島東洋カープランキング サンフレッチェ広島ランキング
サンフレッチェ広島ランキング にほんブログ村
にほんブログ村 にほんブログ村
にほんブログ村 
       
  
  
  
  
コメント
管理人さんが時折述べておられる、歴代カープの最強打線は1996年「ビッグレッドマシン」の面々かな。緒方・正田・野村・江藤・前田・ロペス・金本・西山。これはエグい。
次点は1978年「200発打線」だろうね。高橋慶彦・ライトル・ギャレット・山本浩二・衣笠・水谷・大下・達川。7~8番が弱いけど、大下は引退年で達川がデビューイヤーなのでしゃーない。
ビッグレッドマシンで小柄な選手は正田のみで、それでも170㎝あるし14年間で44発と小力がある。200発打線で小柄な選手は大下のみで171㎝。大下も12年間で50発。
彼らと比べると、6年間でたったの1発でプロと言えるのか?羽月隆太郎。やはり、小柄といえども、ど真ん中の緩い投球くらいは一発スタンドに放り込むくらいの力がないと、プロのスタメンを張る資格はない。
ビッグレッドマシンや200発打線に近いメンバーが怪我もなく揃い、投手陣に平均的な力量があれば毎年優勝争いやろね。
ところで、HvsTの日本シリーズはホークスの優勝が決まったが、勝敗を分けた最大の要因は投手のスピードの差やと感じている。日本シリーズだけに限定すれば、大差はなかったかもしれないが、やはりリーグ戦では、パシフィックの投手陣のほうがスピードが出ている。
2025年の2.4km/hは、セントラルが146.1km/h、パシフィックは148.5km/hで、パシフィックのほうが2.4km/h速い。また、リリーフ投手のストレート平均球速ランキングは、マチャド156.1km/h、齋藤友貴哉155.4km/h、甲斐野央155.2km/h、ウィンゲンター154.9km/hと上位4名をパシフィックが占めている。
セとパの平均球速の差が”2.4km/h”あり、ホームベースまでのボール到達時間にすれば僅かコンマ秒の差でも、打者の体感では「余裕がある/ない」と感じるほど大きな違いになる。物理的には「相対速度の知覚」に関係する(計算式は省略)。
要するに、ホークスの打者は日常的に155km/h以上の球速に慣れているため、タイガースの150km/h級の好投手でも「速く感じず」対応できた。
昨日のコメントで、「習慣は、最強の戦略」で、習慣が人をつくり、成功を導く。というのは、そういうこと。