正直なところ、3点リードくらいでは分からないと思ってたし、6回表に詰め寄られたところでは、ひょっとしてとさえ思った。それだけマー君というのは、あのノムさんが神の子と評したくらい勝利への引き寄せが強い選手である。いや、選手だった。今日に関しては、髙太一のほうが勝利への引き寄せの力が強かったということにしておこう。
ただ、敢えてよそのファンが物申すなら、今のマー君はいったいどんなピッチングスタイルにしたいのかが見えてこないのである。なにが、あの24勝0敗と無双した年をまだイメージとして追っているのではあるまいかとさえ思う。徹底して変化球を投げ分けたほうがいいのではないかと思うが、どうなのだろう。
今日の試合については、そのくらいでいいかもしれない。カープからみれば、マー君の噛ませ犬にならなかったという以上でも以下でもあるまい。8点取ったのは良いけれど、先発野手全員の16安打だったらもっと点が取れてもおかしくない。ただ、それができるくらいならもっと上の順位にいるか。
まあ、点をたくさん取ったら勝つ可能性が高いというのは当たり前の真理である。だからどのチームも一生懸命点を取り、その範囲で失点が収まるように守るのだ。「守り勝つ野球」なるものは、その文脈で理解しなければならないものであって、守りを固めて、守るしかない非力なチビを並べて野球をやるものではないのだ。
蓋し、オフェンスとディフェンスは表裏一体であり、攻撃しやすいように守り、守りやすく去るために攻撃する、まさにスパイラルなのである。ある種のファンが信じて来た「守り勝つ野球」は、徹底的に守れば救われるという一種の宗教であるのだ。要するに、まっとうな野球ではない。
それでも、できないよりできたほうがいいので、今日はある意味よかった。問題は次の神宮である。前回のぶざまな三連敗を取り返さなければならない。やられたものは何倍にしてでもやり返さなければならないのだ。まさに、CS行くつもりなら三タテ厳命だ。






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