世代交代の夏。

スターターを見た時点では、こりゃだめだと思うほかなかった。濵口対策で左打者を並べたのはいいとしても、6番矢野7番松山なんて正気の沙汰とは思えなかったからである。有り体に言えば。新井もついに狂ったかとさえ思えたのだが、まあ矢野が猛打賞の活躍だから、その意味では結果的に良かったのかもしれない。

もっとも今日の矢野は、変化球を上手く捕らえた一方で、ウイックのストレートには手も足も出なかった。今日途中で松尾汐恩に替えられた山本祐大もその点は見ているだろうから、明日はそうは行くまい。逆に言えば明日東克樹から同じように打てたらというところなのだが、どうかな。

さて、今日おそらくは温情起用だったと思われる松山だったが。結果は散々だった。ただひとりオフェンスでチームの足を引っ張ってしまった。また凡退の内容も悪い。少なくとも今は試合に出るに能わないことがよくわかった。申し訳ないが、今日の内容の濵口が打てなきゃ、ゲーム終盤に出てくるリリーバーなんて打てるわけがない。正直、もはやこれまでかと思う。多分もうかばえないのではないか。明日から二軍で調整させるのが筋だろう。

加えて、松山と同様ここのところチームの足を引っ張り続きてきた田中も、致命的なやらかしをしてしまった。こちらは打撃機会はなかったものの、松山に代わってファーストに入った9回表。牧のファウルフライを落球し、エラーがついてしまった。その後枚にスリーランホームランが出て玉村のプロ初完封が消えたのである。ここまで誠実の極みのようなピッチングをしてきた玉村に対する仕打ちとしては、いくらなんでもひどすぎる。これももはやこれまでではあるまいか。

でも、きっと代えられない。なぜならこの二人こそ当局のお気に入りの代表だから。だから在広プレスも悪く言わない。いや言えない。しかし、今日のこの2人の不誠実なプレイは、チームの足を引っ張ったと言っていいくらいである。正直、もういいと思う。少なくとも私は当分顔もみたくない。しばらく休養させて、調子を取り戻せば9月戦線に投入、そうでなければそれなりの処遇となって然るべきと思う。

本当に今日の玉村は素晴らしかった。プロ入り初完封となるはずだったし、そうならなければいけなかった。その足を引っ張る形となったヴェテラン2人には残念だというほかない。もういいんじゃないかな。これ以上試合に出て不誠実なプレイを続けることは、晩節を汚すことにほかならないのだけどね。

もうひとつ残念なのは、初回の攻撃だ。1、2番の連打で作ったチャンスで無得点。チャンスで打てなかった小園と坂倉もまだまだ調子が上がりきってないなと思うのだが、せっかく3番に置いた貴浩に送りバントはいかがなものか。いったい貴浩をどんなハッターに育てたいのだろう。こういうところが、カープの選手の中にカーストを、とまで言わなくても一大ヒエラルキィを作ろうとしているようなものと言わざるを得ないのである。

今日は、玉村を褒めれば良い。田中に足を引っ張られて完封できなかったのは残念だが、見事なプロ初完投フィニッシュ。自信にして良いと思う。いかにベイスターズが大連敗中で噛み合っていなかったにせよ、今日の内容はお見事だ。

明日は床田寛樹を立て、東克樹と相まみえるが、今日の試合内容からしたら、負けるなどというのはもってのほかである。その意味では、まず点を取らねばなるまい。東も実は耐左打者の被打率が悪いので、左打者を並べるのはありなのだが、もう松山田中は御免被る。

今日ウェスタンの試合に帯同していなかったらしい佐藤の登用があって然るべきだろう。あるいは今日のウェスタンで貴重な決勝ホームランを打った奨成の起用はどうか。今日の試合こそ、世代交代のアイコンにならねばならないと思う。