おせえんだよ、いまさら

病み上がりで出勤した今日のような日に限って、くだらない仕事が舞い込んできて遅くなるのである。ようやく仕事から逃げ出したのが8回裏、電車の中でようやくJSPORTSオンデマンドを見たときには、ハーンがアリエルを併殺打に打ち取っていた。本来なら、非常にいい勝ち方だったと言いたいところなのだが、その前5試合の無様さがフラッシュバックのように甦ってきて、帳消しになってしまうのである。

何度も書いているところだが、内容も悪い5連敗というような泥沼に嵌まっているときには、それを抜け出すのはめちゃくちゃいい内容の試合か、逆にどうしようもない泥沼流の試合かに限られるのである。今日はさしずめ前者だ。それだけに、勝ってみるとほっとしたという以上にならもっと早うやらんかいと思えてしまうのがあぢきなきところなのだ。できないから昨日までの無様な試合の積み重ねがあるのだが。

それでも、最初のうちはほんとうに秋山の初球先頭打者アーチの1安打スミ1勝利でしか勝てないのでないかと思ったくらいである。ちなみにもしそんなことがあったらNPB史上初の椿事だった。それはまあ冗談の域を出ないかと思ってはいたが、それにしても追加点は6回。そこまでは、長かった。入ってしまうと、5連敗が嘘のようにがらがらどんどんどんと流れが来るのである。それはそれで、なんとも恨めしく感じてしまう。

もっとも、まだ恥ずべき記録は残っていいる。今日の得点も先頭打者ホームランのあとは田中の犠牲フライ2本と伊藤大海の失策、押し出しとワイルドピッチということで、またしてもタイムリーが出なかった。これで55イニングス連続タイムリーゼロである。ちなみにNPB最多は72イニングスで、2022年にジャイアンツが記録しているらしい。明日の試合でこれを止めておかないと、ずるずる行きかねないからね。もちろんその代わりにホームラン5本くらい打つのならばいいけれど。

それに、今日の勝利、あんまり両手を挙げて祝える勝利ではないだろう。昨日の今日で、5番田中6番菊池7番矢野。なにを考えてオーダー組んでるのかと思う。敢えて名前は伏せるが、昔いかにも豪放磊落に見える某氏が某チームの監督をやったときに、あまりの低迷に精神的に滅入ってしまい、祈禱師にお願いしてオーダーを組んだという逸話があるのだが、ひょっとして新井もそうではあるまいかと思いたいくらいだ。それはさておき、今日は猛打賞の小園が作ったチャンスをうまく田中が返す形を作れたのだが、そう行かなかったときの局面打開力がこのオーダーには感じられない。もっと言えば、明日に、将来に繋がるものが何もないのだ。

一応首脳陣も手をこまねいてみているわけではないらしい。今日はウェスタンの試合に1番坂倉2番羽月3番大盛4番二俣というオーダーを組んでいる。その甲斐あったかどうかは知らないが、シャイナー様がホームランをお打ちあそばされたりなどして6－4で競り勝った。しかしその結果が今日の一軍の試合に何ら反映されていないというのも哀しい話である。そもそも一二軍の入れ替えを頑なに拒んでいる時点で今日の負けを確信したくらいである。よほど現状での「最後のひと戦果」に拘っているのだろうか。

などとうだうだ言いながら、ようやくJSPORTS1の録画放送を見ている。しかし今日の森下を負け投手にしたら打撃コーチは打首獄門だろう。そのくらいよかった。むしろ援護が2イング遅いくらいだが、それができたら5連敗なんかしないだろう。オフェンスでは小園かな。5連敗という結果に思うところあったに違いない。一人だけそれに対する反骨心が見えた。一方で矢野。ちょっとスターターで出すのは限界だと思う。二十何打席連続ノーヒットという以上に、思い詰めてバッターボックスに入っているような気がしてならない。

さて、明日の試合だが、九里亜蓮対鈴木健矢というマッチアップである。さすが新庄、カープの嫌うタイプをぶつけてきた。技巧派アンダーハンド相手に、また左をずらりと並べるのかどうかはしらないが、そもそもスターターで使う玉が残っているだろうか。坂倉は今日ウェスタンでも5－0だったしな。そう思うと、「ミレニアム世代」が咆哮しているファイターズがうらやましい。一方のカープベンチなんて、シルバーシートがあるようなもんだしね。