ひさびさに、広島も揺れた。おそらく市内の震度は3程度だったと思うが、それにしてもこれだけ揺れたのは久しぶりだ。もっとも、東京だったらこの程度は年中行事だろうが、やはりなんの前触れもなく揺らされると、さほど強くなくても怖いものである。
私は、二度震度5程度を記録した地震をくぐり抜けてきている。一度目はもちろん阪神・淡路大震災、二度目が2001年3月の芸予地震だ。ついでに言えば中越地震のときも東京にいた。震度3とのことだが、高層階にいたので相当揺れた記憶がある。それ以来強い地震にはご無沙汰していたのだが、ひさびさに地下のナマズに本気出されたかとも思う。
広島という街も、大型地震からは逃れられない宿命にある。芸予地震を引き起こした安芸灘もそうだし、今回の伊予灘もいつ何が起こるかわからない。それだけでなく、五日市や己斐のあたりに活断層帯があるようだから、その辺りが動き出したら、能登半島の悲劇を看過していられないのだ。
その割には、広島の防災意識は、あまり高くないのかもしれない。なんか阪神・淡路大震災前の関西地区を思い出すのである。あのときもここは大きな地震はないとみんな信じていた。正直今の広島人も、それに近い感覚があるのではないかと思ったりもする。事実、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島など、なんか大丈夫かと素人ながら思ってしまう。
ほんとにね、寺田寅彦翁ではないが、「天災は忘れたころにやってくる」だよ。今回の地震はまあ広島は揺らされただけで済んだけれども、いつか大ナマズが動き出さないとも限らない。事実、芸予地震の際にはかなりの被害を出している。阪神・淡路大震災と言わずとも、今回の能登半島地震級のものが来たらと考えると、ぞっとする。
広島人の悪いところは、すぐにこんなものはありえない、想定できないと思ってしまうところかもしれない。しかし、阪神・淡路大震災にせよ、東日本大震災にせよ、すべて想定外のことが起こったからこそ大災害になったのである。備えあれば憂いなしというが、その備えというのは、須らく想定の上をいったところにおいておかねばならないのであるまいか。
野球だって然り。カープがかつて長い低迷に陥り、今もその傾向にある一番悪いところといえば、備えはこのくらいでいいよねと想定内においてしまうことだろうと思っている。だから想定外のことが起こると対応できないというスパイラルに陥るのだ。少なくとも、敵の上を行くには、その斜め上を行く策を敷かねばならないはずだが、それをサボるからいつまでたっても上に立てないんだよね。
人気ブログランキング広島東洋カープランキングサンフレッチェ広島ランキングにほんブログ村にほんブログ村
コメントを残す