今日の戦果は、各選手がそんなに簡単に世の中うまくいくもんやおまへんということを身にしみて感じた(であろう)というだけだろう。昨日何もかもうまくいったからといって、おんなじように何もかもうまくいくと考えるのは些か甘いのだ。まさに点差も内容も惨敗だが、救いはオープン戦最序盤ということであって、よく反省して明日また頑張れば良い。
得てして大勝ちの翌日は打線が振るわないというけれども、今日はそれで済ませてはいけない。特にレギュラー争いをしているであろう面子は、今日ジャイアンツが出してきたピッチャーを打てるようにならないと明日はないのだ。もちろん毎試合毎試合面白いように打てるわけないから今日みたいな日もあるわけだが、それにしても今日は少しく物足らなかった。
オフェンス以上に物足りなかったのはディフェンスである。3失策という以上に、久保や貴浩が風の向きや強さを計算に入れないで結果打球が頭上を越されたのがいくつかあった。いかに常打ち球場でないとはいえ、臨機応変な風の計算ができないようじゃ困る。まして今日はコザしんきんスタジアム。言い訳にしてはいけまい。
1イニング6失点で敗北の引き金を引いてしまった斉藤だが、結果はまあこんなもんでしょうと思っている。先週の練習試合の内容から私は期待していなかった。しかし、マウンドの上でおどおどして相手と戦えていなかったのはかなり寂しい。あれじゃいくらいい球持ってても勝てるピッチャーにはならない。彼にこそファームでみっちり試合に出すことが必要なのだ。
その意味では、何故今日投げさせたのか私には理解不能だ。昨日も書いたとおり、今日は沖縄市政50周年の記念試合だった。かつ、広島向けのテレビ中継もある。その線から、無理やり投げさせられたと考えるのが妥当だろう。もしそうだとしたら、一番の被害者は斉藤かもしれない。というより、こんなことしていたら絶対に選手を潰す。
同じ高卒ルーキーとはいえ、かつての小園と今の斉藤を同列においてはならない。小園は高校時代から大舞台の経験豊富で、かつ、ルーキーイヤーの1軍キャンプに体を完璧に仕上げてきた。斉藤は違う。見るからに素質型、体作りに然るべき時間を要したし、悪い言い方をしたら田舎美物。そもそも大舞台経験が少ないのだ。
だから小園に必要だったのは早い段階でのトップでの英才教育だったし、斉藤に今必要なのは段階を踏んでの実戦トレーニングなのだ。しかし、この球団はやっていることが逆だ。バカープファンも二言目には「有望株は二軍でみっちり育てるべき」などとほざくが、何もわかっていない証左である。
しかし、何故現時点での斉藤起用にこだわるか。そこには球団当局の影があると思う。ひと言でいうと一昨年のドラフト、斉藤を1位にする必要はなかったと思う。いらないというのではなく、取りたけりゃ2位以下で取れただろうということだ。当時の、いや今でもそうだが、結論として1位指名に相応しかったのは森下翔太、あるいは浅野翔吾だったと思う。そういう声があるのを、球団当局は、いやハジメはきっと知っているのだ。
だから、斉藤の促成栽培にこだわるのだろう。多くのバカープファンは「育成のカープ」などというたわごとを信じてくれるから、斉藤の育成こそカープに相応しいのだということを誇示したいのであると、私は考えている。しかし、それは単に斉藤を不幸にするだけだ。彼はまだ一軍レベルでは顔じゃないのだ。もっとマウンドで投げることの耐性をつけなければならない。それが許されるのは、ファームの舞台なのである。
考えようによっては、今日の結果は斉藤にとってよかったのかもしれない。「正体不明の秘密兵器」のヴェールは剥がされ、彼を好きに使おうとする勢力の思惑が消えたのである。何も早期一軍登板に向けてに無理して調整する必要はなくなった。あとは、これから教育リーグ、ウエスタンリーグの舞台でローテーションを食っていけばよいのだ。今日の結果は、斉藤の潜在能力を否定するものではない。
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