初雪や ほうぼうの屋根が 白くなる

今朝は広島は初雪、当地は朝からうっすらと積もっていた。だからといって標題のような句を詠んだら、夏井いつき師ならずとも酷評されるのは目に見えている。が、これは私が詠んだものではなく、故春風亭柳昇師の名作「雑俳」での与太郎が詠んだ句である。まあ落語だから笑えるが、句会でこんなの出したらふざけてるのかと言われても仕方ない、かもしれない。

私は、詩歌にはまったくといっていいほど反応できない散文的人間である。いや、散文といっても文芸の方向には極めて疎いから、根っからの雑文屋といっていい。だから言うわけではないが、最近の詩歌や俳句は、いかにも芸術色が強すぎるのではないか。いや、強いのはいいのだが、それが故に同好者の間だけの世界になってしまい、初心者が入り込めなくなっているのではないかという気がする。

私は前述の通りそもそも歌詠みではないから、正岡子規のように誰それは下手な歌詠みにしてなどというつもりはない。しかし、ある意味俳句を駄目にしたのは松尾芭蕉という逆説も言えるかもしれない。庶民の遊びであった俳諧をなまじ芸術に昇華させたために、気楽に楽しむには遠くなってしまっているといえるのではないか。これは千利休にも同じことが言えるが。

まあ散文だってそうで、何々賞を取ったといったってそれがどれほどのものといえるかというところがある。むしろ受賞以降にどんな仕事をするかというところがあると思う。一時期官能小説の大家として名をはせた宇能鴻一郎師は実は芥川賞作家である。ただ、師の仕事ぶりを見ると、並行して推理小説も書いたり、今は一転再び純文芸にシフトするなど、一筋縄ではいかぬ人であることは間違いないのだが。

いや、どんな世界だってそうかもしれない。なんとかファンという世界だってそうだ。いつの間にかヒエラルキィが出来てしまい、その序列にしがみつくようになる。そして自分の内部での優位性を蕩々とと語って胸を張るものが出てくる。そしていわゆる「酢豆腐」的半可通が拡大生産されるのだ。莫迦莫迦しい限りだが、それが現実なのである。

カープファン界隈なんて、その典型ではないか。今や松田元を筆頭とするヒエラルキィが出来て、その頂点との距離の近さを誇るあほうどもが続出している。そしてその世界にしか理解できないような共通言語を用いて、煙に巻こうとする。それなんて、ヒエラルキィ外の者から見れば、アホかといいたくなるものばかりなんだなけどね。

まあ、私だって、そういう世界に憧れる理由は分かる。しかし、その化けの皮を剥ぐと、まさに「三年の恋一朝のにさめて見れば、あんな意気地のない女に今までばかされてをった事かと、くやしくも腹立たしく相成候」、なんだけどね。その感覚を、より多くの人に味わっていただきたいというのが、今の私の目標のひとつである。

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コメント

“初雪や ほうぼうの屋根が 白くなる” への1件のコメント

  1. アングリーレッドのアバター
    アングリーレッド

    カープ関連にいい話題が無く、とても寒い日でした。
    (秋山、野間の話題があった?しょうもな~)

    そして心までも寒くさせる今日のWEBでの提灯記事。

    「カープは現時点で12球団“最多”4人の外国人選手を補強。補強に超積極的である」

    みたいにぬかす記事が出ていました。4人解雇して4人雇っただけのただの現状維持に、さすがに松田元との“距離の近さを誇るあほ信者”もフォローしようがなかったのか、「どこが超積極的なのか?」の批判オンパレードでしたね。
    おそらくこれから開幕までロクに補強しないクセに、お抱えメディアに提灯記事を連発させてバカープファンたちを洗脳するいつものワンパターンを実行するのでしょうが、いつまで子供だましが通用するかな?というところです。

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