確かに、昔はクローザーが2回途中とか3回から出てきて最後まで逃げ切るなんてことはザラにあった。小林誠二しかり、江夏豊しかり。7回途中から出てきて投げきるのはデフォルトだった。1984年の優勝決定試合は小林誠二の完投勝利だったことを覚えている向きも多いだろう。
ところが、今は違う。どんなスーパークローザーでも1イニングだ。逆に言えば、セーブシチュエイション以外で出てくることは稀だ。クローザーのみならず、勝ちパターン継投の投手だってそう。だから、ある意味作戦は制約されるのだ。
何が言いたいかというと、今日のように先発投手を早いイニングでガツンと叩いて差を広げることが、ドラゴンズのようなチームに対する絶対の必勝法なのである。早いイニングに先発投手が崩れると、無駄にいいリリーバーが多いだけに試合展開が詰んでしまうのだ。
その意味では、今日の展開は理想的だし、こういう試合やられたらドラゴンズはどうしようもないのだ。何と言ってもオフェンスは死んでるに等しいから、追いかける展開になったらアウトなのでおる。逆に言えば。ドラゴンズに勝ちたきゃ先発投手を叩くに限るのだ。
もちろん、後ろにいいリリーバーがいるということは、先発投手は思いっきり飛ばせるということだ。それを打つには、やはり相手のいい球をしばきあげる打撃が必要になるのだ。そして今日はそれができた。小園が、末包が、そしてファビアンがマラーの速い球を打った。だから勝てたのだ。
もう一つ言えば、継投というのは実はリスクも孕んでいる。3人も4人もピッチャー出したら、中にはたまたまバイオリズムの悪いピッチャーもいるかもしれぬ。形通りの継投が必ずしもいいことではないのだ。それに、負け試合でのリリーフが続いたりすると、メンタルが切れてしまう可能性もある。
だから、投手力の強いドラゴンズ相手だからこそ、逆にオフェンスでねじ伏せる野球をする必要があるのだ。しかし、カープはその逆目を張り、守り合いの試合を志向して、特にバンテリンドームで負け続けているのだ。サッカーでは弱者の戦術としてよく「ミラーゲーム」が用いられるが、野球では効果がないどころか、むしろ有害だ。
それを新井が理解して今日臨んだのかどうかは分からないが、確かに今日はいろいろうまくいった。しかし、褒めポイントは少ない。小園と末包くらいか。あとは二俣。第5打席のホームランは良い。ドミンゲス?私はまだ信用してない。矢野?野村謙二郎が珍しく正当な指摘してたけど、ヒットはほとんど緩い球。強いストレートには対応できないんだよね。野間も一緒。
しかし今日の試合。激冷えの1日だったこともあってか、スタンドはガラガラ。観客は2万人そこそこにまで落ち込んだ。ハジメの殿様商売にそろそろトドメ打ちたいんだけどもね。というより、あんな田舎の鮒侍、切って捨ててしまいたい。






コメント
小園と末包は言うまでもなく、フェイスガードを外した二俣が今季初、第1打席から打撃の感覚が良いように映った。第1打席はマラーのナックルカーブをあわやレフトスタンドインかという惜しい打球。これを観た瞬間に今日は打ちそうな予感がした。第5打席は岩嵜翔のストレート148㎞を引っ張ってレフトスタンドに放り込んだのは値打ちがある。文句なし。甘いコースとはいえ、150㎞前後のストレートを引っ張って長打にするには相応のパワーが要る。この感覚を継続できるようなら、スタメンOKだろう。当面は、野間ベンチで1B田村LFファビアンCF二俣RF末包がベストのような気がする。二俣を見くびっていたワ、済まん。なお、田村は外さずスタメン固定してもらいたい。
マラーが前回よりコントロールが悪化し球速も低下していたとはいえ、148㎞の強い球を弾き返すことに意義がある。プロなら2線級の緩い球をいくら打っても意味ないし評価できひん。本格派の強い投球を弾き返した二俣とクリーンアップ3人は合格点を与えてもいいだろう。
昨年から指摘していることだが、やはり問題は交流戦でしょ。末包は3年連続6月からあからさまに急落しているし、2024交流戦のチーム成績は10勝8敗と勝ち越したものの、打撃成績は秋山以外、全員大きく数字を落としている。セとパの力量差がなくなったと言うのなら、何でカープの打者全員の成績がリーグ戦から一転、低下したのか説明がつかない。パの実力が低下しているのは事実だとしても、まだ多少の実力差はある。交流戦を猛打で圧倒しないと、リーグ優勝も日本一も見えてこない。
あら、小園と末包はまあ当然として
二俣を褒めはるとは珍しい。
確かに昨日はようやったけど、少なくとも1週間は継続してくれんとね。
1試合だけなら野間でも上本でも田中広輔でも活躍できますからね。
あとは末包が6月以降も怪我なく活躍し続けたらホンモンやし
二俣のこの活躍が1週間続いたら、私もそん時は謝ります。
まあ交流戦の前に、まずはレベルが超低いセントラル独走しましょ。