ああヒロシマよ君を泣く。その22

スポーツ

「ここ2年、惜しいところで優勝を逃している。この世界、『惜しい』ではダメ。必ず優勝する、カープは強いということを、皆で証明できるよう、新井監督を日本一の男に皆でしましょう。そして、ビールかけをして、ハワイ旅行に行き、皆でいい顔をして1年を締めくくれるようにやっていきましょう」

些か長く引用させていただいたが、いうまでもなく昨日の日南キャンプの締めに、坂倉将吾が発した言葉である。まあ当然のことというか、本来取り立てて取り上げることはない。プロである以上勝たなきゃだ、惜しい負けなどあり得ないという当たり前のことを言ったまでである。なので、坂倉よく言ったと言うべきことではない。普通のチームなら。

しかし、ことヒロシマ球界では、なにかこの言葉に特別な光明を見いだしたくなってしまう。正直、これだけの言葉を堂々と語った選手がいただろうかとさえ思う。「新井を男に」という程度ならあったかもしれない。しかし、「惜しい負けは駄目」ということを、真っ正面から語った者はいないのではないかと思うのだ。

いや、この言葉は今の坂倉だから言えたのかもしれない。おそらく、彼には期するものがあるだろう。チームリーダーとしてではなく、今のカープでの自分の立ち位置を賭けてという方が正しいか。はっきり言って、坂倉という存在は今のカープでは傍流である。現場はどうか知らないが、球団当局としては間違いなく會澤と磯村がかわいいのだ。だから坂倉は流浪の民扱いなのである。

もっというなら、白濱などという役立たずの穀潰しを重宝していたという過去もある。それを横目に捕手に専念させてもらえない自分の立場を坂倉はどう思っていただろうか。きっとふざけるなと思っていたに違いない。そりゃ坂倉だって捕手として完璧かといわれれば覚束ないところもあるが、格付けの終わった相手とかそもそも格付け対象外の相手と競争させられるほど辛いものはあるまい。

そして、このチームの体質は、某政治家が勇み足で口走った「2位じゃ駄目なんですか?」を地で行くようなものである。そして、一部ファンも鈍感というか、平気でその体質になじんでしまっている。なんか一生懸命勝ちに行くのは恥ずかしいとでも思っているかのようだ。なんともはや、その方が恥ずかしいったらありゃしないのだが。

でも、それを恥ずかしいと思っていただける向きは、多くない。勝てなくても一生懸命頑張っていればいいよねという考えに染まっている向きが存外に多いのではないか。その裏には、もちろんハジメありだ。彼奴はチームの勝ちなんてこれっぽっちも思っていない男である。昨年の9月大失速なんてハジメの望むところなのだ。それを不満に思わないファンの、なんと多いことよ。

そして、この坂倉の言葉の在広プレスでの扱いは、決して大きくなかった。いや、ねじ曲げて伝えられたといってもいい。これを取り上げた記事の見出しはだいたい「新井監督を男に」である。何を意味するかといえば、「惜しい負けは駄目」という言葉が、見た目から遠ざけられているのだ。さすがにカットするわけにはいかないにせよ、できれば見せたくないというのが見え見えなのである。

これを坂倉がどう思っているかまでは分からない。しかし、坂倉はきっとこの体質に失望し、カープを出て行く決意を固めただろう。それを止めることは出来ない。彼にはこんな腐りきった体質に染まらない中で野球をやってほしいとさえ思う。そうすれば、もっともっとやれると思う。今のカープの、いやヒロシマ球界の体質は、坂倉のやる気をスポイルしているとさえ思う。

もし坂倉がカープを出る選択をしたとき、バカープファンたちはきっと自分たちの悪行を棚に上げて坂倉を非難するだろうな。おそらく小園の時もそうなる。仮に内田や仲田がうまく育ったとしても、彼らの同じ道を歩むだろう。残された非力な小粒ちゃんで、どうやって戦うつもりなんだろうか。本当に、ハジメとバカープファンの罪は重い。

え?だから「投手を中心に守り勝つ野球」だって?ははははは、やれるもんならそれで勝って見ろ。

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