せっかくの9連休だったのだが、終わってみたら一瞬だ。その間にやりたいことを頭の中に浮かべていたのだが、結局何ひとつ手が付けられなかった。もちろん家庭を持つと年末年始にやらねばならぬことは意外にたくさんあるのでやむを得ないのだが、どうも面白くない。よって、明日からのくだらない仕事にかかるモチベイションは地の果てまで落ちている。1月中はどう考えても休みをひねり出す余裕がなさそうなのもまたいけない。
それはさておき、この年末年始の間、まともにテレビを見ていなかった気がする。レコ大と紅白、ニューイヤーコンサートと箱根駅伝くらいだ。よって、カープの選手が出ている新春特番などまったく見ていない。見たってくだらないことは分かるし、WEBでの情報を見たらそのあらすじは分かるのでどうでもいい。それでしまった見ておきゃ良かったと裏を返したくなることもない。要するに、その程度なのである。もちろん録画もしていないからどうしようもないのだが。
その中でも、圧倒的に推されているのは矢野だ。とにかく何かにつけてプッシュされてるようだし、テレビのみならず新聞の記事などでも矢野矢野矢野だ。確かに昨年はゴールデングラブを取ったタイトルホルダーではあるが、打つ方ではまだまだ修行中の身である。それがスター扱いだから、なんとなくざらっとするのである。よほど、球団当局は矢野をプッシュしたいらしいと思わざるを得ない。
このままでは、矢野にとっていいことは何一つない。はっきり言えば、悪い意味での「ポスト野間」となってしまう。野間をuniqueな選手のように崇め奉っているのは頭の弱いカープファンだけで、よそのファンから見たらチンピラ同然だ。それがカープファンの知らない不都合な事実である。このままだと、矢野もその轍を踏まないという保証は、なにもない。
矢野の改善すべき最大のポイントは、もちろん打撃である。矢野がバッターボックスに入ったときの相手シフトをスタジアムで見た人は分かるはずだが、完全に舐められている。レフトはライン際近くの相当前、センターライトも左にはっきりと寄っている。なんのことはない、外野の頭は越えないと見切られているのだ。矢野の長打のほとんどが、シフトの逆を突いて外野の間をゴロで抜けていく打球であることからも自明だろう。
もちろん、矢野は育英高校から亜細亜大学に進んでいるので、そんなことも分からないほど野球脳が悪いとは思わない。しかし、まだ実力がないままに持ち上げられると、やがて勘違いを起こしかねない。まだまだ矢野は小園あたりとは違ってレギュラーとしては仮免だ。それが本免になるかどうかは、今年決まるといって過言ではない。もちろん今はまだどうと言える時期ではないが、今の矢野の売り出され方をしたら些か不安があるのだ。
しかし、残念ながら善意のカープファンはそうは思っていないようだ。まんまと球団当局のプロパガンダに乗せられているようである。というより、現状をありのまま受け入れることが良いカープファンであると主張する頭の悪いのがいるので、始末が悪い。こういうのは実は球団当局とズブズブで、カープファン総白痴化キャンペーンの旗振り役を担っている輩である。それが全くの善意の面下げて曰うから腹立たしい。
結局、彼らの正当化根拠はハジメでしかない。ハジメにすり寄り、ハジメとの近さを誇ることでカープファンとして一段高いところにいるような勘違いをし、善意のカープファンをひれ伏させ、そうでないまっとうなファンには暴力で抑え込むのである。本当にばかばかしいといわざるを得ないが、まあ同じ土俵に乗らなければ良いまでだ。彼らは臆病だからきっとこちらの土俵には上がれない。まあ上がってきたらたたきのめすまでだが。
矢野について話を戻すなら、彼に必要なのはレギュラーとしての説得力だろう。正直言って、彼が高橋慶彦や野村謙二郎になれるとは思わない。そもそもスタア性が違いすぎる。しかし、正田耕三にはなれるかもしれない。もちろん今以上に必死に打撃を鍛えればではあるが。さもなくば、守備率10割に近づくほどの鉄壁の守備を構築できれば。まだまだ矢野は肝心なところでミスをする癖があるのがいただけない。ミスをするなと言うことは出来ないが、それを目立たないようにしてくれとはいっていいかもしれない。
そのためには、彼が自分の現在地をどう考えているのかが問われるのだろう。もはやカープにとってuniqueな選手だと思っているならば、ただの守備のうまい選手で終わるだろう。向上心がないとは思わないが、その向上心をプレイで体現出来ないと、進歩なき選手で終わるのが関の山だ。それが果たしてどうだったかは、今語るべき話ではない。2月1日には分かるだろうが。
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