ならば投手補強の話をしよう。

今年のカープの歴史的大失速は、一部カープファンが金科玉条のごとく信じてきた「投手を中心に守り勝つ野球」なるものの敗北を告げたものであることは、もはや明らかである。そんなの分かりきっていたことなので私などそれ見たことがとしかいえないのだが、彼らに与えたショックは相当大きいものであるらしい。

　ちょっと一息

一方で、この期に及んで攻撃力が大事だ、長打力が大事だと言い始めた向きにも、私は嫌悪感を持っている。てめえら去年の今頃は多数派に乗って投手力がーとか言ってただろうと思うのである。今年のカープの歴史的失速には、もの知らぬ善意のファンにも責任の一端があると思うのである。

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もちろん、中には敗北が認められず口を閉ざしたり、はたまたカタコンベよろしく信者同士で傷を舐めあっている向きもいるはずだ。そこで私は、この時勢に逆らい、投手補強を論じてみたいと思う。投手というのは特殊ポジションだから、一定程度の頭数がいなければならないのは間違いないのだ。

　ちょっと一息

こんなことを思ったのも、来年のカープのピッチャーの補強ポイントに叶う投手が動くかもしれないという報に接したからである。彼がもし動けば、三顧の礼を尽くして獲得に動くべきである。

その投手の名は、ライデル・マルティネス。

実は来年のカープ投手陣のひとつの不安材料は栗林良吏であると思う。少なくとも、ルーキーイヤーのようなストレートでガンガン抑えるスタイルでは、もはやない。むしろ今の栗林、どちらかといえば技巧派に近くなっている。そう考えると、彼をクローザーで使い続けることは、リスクが大きいと思う。

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そうするとクローザーを誰にするかという問題が生ずる。ハーンというのが現状ベターかもしるないが、走者を置くと若干バタバタするところがあるのがどうか。島内も累積疲労が心配だし、矢崎が不安定だったのも累積疲労がもとだったと思われる。しかし、もしここにライマルが収まったら、その問題は一気に解決する。

　ちょっと一息

ただ、彼はキューバ人だから、獲得にかかる論点は金だけではない。金プラスキューバ当局をどれだけ信用させるかである。デスパイネのような例があるからきっと金が大事なんだろうが、それだけではうまくいかない何かがあるというべきだ。

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もちろん、大前提はライマルが動くことである。しかし、その可能性があるなら調査すべきだろう。それに、ドラゴンズとの交渉が決裂してから動いたのでは、遅いのである。えんそんなの不公正だって？そんなのね、生き馬の目を抜くようなContractの世界では、莫迦にされるだけだから。

　ちょっと一息

まあなんか大風呂敷広げておちょくったようだが、それだけ今年の投手獲得には相当の説得力が必要だということが言いたいのである。なので、ドラフトでは中途半端な自称即戦力とかロマン型の素材一辺倒はいらないのである。

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必要なのは、勝てる投手。これは世代を問わない。個人的には今朝丸裕貴（報徳学園）か髙尾響（広陵）あたりが中位から下位で残っていたらいいかなと思っている。評価の上がっている柴田獅子（福岡大付属大濠）は上位で消えるだろうし、どちらかといえばロマン枠だ。今年のカープの論点には合わないと考えている。