新井くんの正体見たり

スポーツ

これで枯れ尾花、と続いたらまだ救われるのだろうが、残念ながら違う。やっぱり新井はそんな軟な玉じゃない。新井に革命家や改革者の姿を見てしまったファンには申し訳ないが、結局彼は所詮Ancien régimeに根っこを持つ「諸国民の王」にすぎないということだ。

いや、そう評するとLouis-Philippeに失礼かもしれない。やはり新井の持っているベクトルはどこまでも復古主義的だ。それをいかにも前向きに見せてきたという意味では、実に狡猾な男だったと言えるかもしれない。

そういう意味では、今更言うのもなんだが佐々岡真司という人は実に正直だったのかもしれない。彼は確かに指導者としての能力は決定的に足らなかったが、カープを勝たせたいという思いはあったのだろう。ただ、目の前にあった戦力はハジメによりボロボロにされていたのである。その中でハジメイズムとカープを勝たせるという無理なAufhebenをしようとして、結果チームも自分もボロボロになったに違いあるまい。

それと比較すると、新井の狡猾さが浮き彫りになるだろう。しかし、これまで何度も言うとおり新井がそんな高等な知恵を持っているとは思えない。どちらかといえば原始霊長類並みの知能の彼が、一方で自分の売り物を毀損せずにハジメイズム下では最良の結果を見せるなどという芸当ができると思うほうがおかしい。

やはり、ここはもう最初から新井はハジメの言いなりであって、チームを勝たせるつもりなんか毛頭なかったと思うのが正しいのではないかと思うに至っている。結局やっている野球は決定的に筋が悪いし、正しいと思われる戦術を全く取っていないことからも言えるのである。

言うまでもなく、9月以降の事象だけでも新井は辞任に値する。もしプロ野球にサッカーと同様のくじがあったら、不自然な事象として査問を受けてもおかしくないレベルである。ただし、新井が辞めたらその後釜に擬せられるのはAncien régimeの香りを漂わせる東出である。それを許したら、カープは死ぬ。いや、殺される。もの知らぬ自称カープファンの手で。

それが嫌なら、せめてカープファンの悪意を、ハジメに向けて突きつけてみればいかがかと思う。実はそれをハジメは一番恐れているのだ。この9月以降の事象をほっかむりしてスルーするほど、彼奴も莫迦ではない。

事実、最近は今オフのFA補強がありうるかもしれないとの観測気球がすでに飛んでいるところである。ハジメは明らかに様子見に入っているのだ。もちろんやる気はない。狂信的カルトの「そんなの嫌だ、カープらしくない」という声を待っているのだ。そんな連中、控えめに言って死ねと思うが。

今思うことは、残り2試合、醜いまでに崩壊してしまえと言うことだ。あえてこの歌を再掲する。

おのれより絶えずおのれを放逐し変貌し否定しそして敗北す(斎藤史)

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