このままじゃヒロシマは滅びるよ。

広島県の人口が、3年連続転出超過となり、しかもそれが全国でもっとも拡大したということで話題となっている。しかも昨年は1万1400人の転出超過ということで、これまた全国一ということだ。まあ、当然だろうという気がする。本当に広島県も、そして広島市も、こんなところにいてたまるかというくらいの街でしかない。要するに、なんの魅力もないのだ。

私は1989年、奇しくも平成元年の4月から広島に居着いた由緒正しいよそ者広島人である。ただ、はじめて住むようになってから、いやそれは受験のためにひと月前に広島市に来たときの印象からそうなのだが、この街に対する違和感は増幅して行く一方だ。その間、2年間京都市民、通算4年間東京都民になっていたわけだが、とにかくせいせいしたというのが偽らざるところだ。東京なんて水も食べ物も合わないと言って忌み嫌っていたのであるが。

確かに、食べ物はうまい。気候も良い。でも、それだけだ。なんといっても広島に客人が来たときに、もてなす場所がない。宮島？残念ながら行ってしまえば終わりだ。それに、広島市内となるとなにもない。平和記念公園くらいしかないのだ。しかし、そこはもてなす場所ではない。逆もまた真なり。住んでいて遊びに行く場所が実に少ないのだ。はっきり言って、つまらん街だと思う。

その理由はいろいろ考えられるが、致命的なのはもの作り信仰に裏打ちされた第三次産業の軽視だろう。加えて頑ななまでの「平和都市」信仰だろうか。全世界の人間は平和記念公園の前に跪いていればいいんだという傲慢さのようなものを感じる。要するに、ホスピタリティがないのだ。誰がどうというのではなく、広島という街全体に欠けているのだ。だから、つまらない。

かつては、札広仙福と並び称されていたが、残念ながら今広島は他の3都市とは周回遅れである。仙台は行ったことがないので比較はしないが、札幌、福岡とはもはや比べものにならない。決して広島が後退したのではない。札幌は拓銀ショックの時に、そして福岡も同時期ころに、経済的に行き詰まった。福岡がアビスパの支援ができないから云々というニュースがあったのを覚えている。ただ、札幌も福岡もそれから持ち直し、経済発展を魅せたのである。その間、広島は足踏みしていたのであって、結果周回遅れである。広島人は認めたがらないが。

その割に、気位だけは高い。いまだに広島は東京に次ぐ主要都市であると思い込んでいる節がある。そんなのよそ者からみたらお笑い種なのだが、それと「平和都市」信仰が結びついたとき、笑えない悲喜劇が生じるのである。広島は世界に冠たる都市であり、全世界の人間が跪くべき主要都市であるという信仰がホスピタリティをなくしているといったらいいだろう。

こんな街だから、誰も住もうと思わない。だから若者は逃げていく。残るのは土着利権を持ったボスザルばかり。そしてますます住みづらくなり、やがて崩壊する。残念ながら、それが現実だ。いや、崩壊してしまえば良いと思う。消えてなくなってしまえば良いと思う。厳しいって？これだってずいぶんオブラートに包んで優しく書いてるんだよ。

残念ながら、私はしばらく広島勤めだろうから、広島を脱出することはできないだろう。しかし、チャンスがあったら、さっさと転出したいと思う。広島に家を建てたということは、広島に永住することを意味しない。いや、してたまるか。ただでさえ、アホバカ首長ツートップの面見るだけでも辟易するんだからね。