さあ、甲子園だ、が。

今日も、7回表に追いつかれた時点でまずいと思った。6回裏、末包のホームランで意気上がってさあ追加点というところで謎の代打策が不発に終わった直後だっただけに、いささか流れが悪いと思ったからである。

しかし、結果としては今日もベイスターズ打線に救われた形になった。そういうと他律的なようだが、事実だから仕方がない。敢えて言うなら、このシリーズ牧秀悟に仕事をさせなかったことが効いたかもしれない。それだって、ラインアップに佐野恵太がいたらどうだったか。ある意味、ツキがカープにあったというべきだろう。

例によって幇間プレスはあたかも新井の采配が当たりまくったように吹聴しているが、今日などリードしていたのだから、あの6回裏の謎の代打策失敗のツケが後に回ってきただけだ。ひとつ間違うと戦力の逐次投入という愚中の愚を犯すところだったのである。その意味では今日の殊勲は田中広輔よりもむしろターリーかもしれぬ。いや、それだって関根の打球をショートに入った自称守備の名手さんが取っていれば事なきを得てたはずだけれど。

もうひとり、殊勲になりそこねたのがいうまでもなく末包だ。あのホームランの価値がわからない、単なる2点目としか思えない向きは、口を閉ざすべきだ。あの一撃で試合の流れをカープに引き寄せたのである。あれがなければずるずるとベイスターズのペースになったかもしれない。

とりあえず、2連勝でファーストステージの勝ち抜けはした。しかし、試合内容は非常に悪い。結果は逆になっていても全くおかしくはなかった。やはり火力不足、得点力不足が大きい。なのに今日のスターターから末包を外したのは愚中の愚である。きっと末包には、今日の試合に思うところあったに違いあるまい。野間はもちろん、秋山にも負けてなるものかと。

ファイナルステージまでには中2日あるので、ここで戦術とか何とかを立て直しておかないと、きっとてひどい負け方をする。具体的にどうすべきかについては日を改めたいが、ファーストステージの野球の全肯定をしていたらいけないだろう。昨日の8回裏の同点劇などバカープファンが涙を流して喜んでいるようだが、ああいうことが出来るということと、あれしかないというのでは月と鼈ほどの違いがあるのだ。

ひとことで言ってしまうと、高みの見物を決め込んでいるノムカン君の心胆を寒からしめるほどの野球をやっていないことは間違いあるまい。少なくとも、四番打者に対してもはや飛ばせないことがみえみえの老兵を代打で送ったのを見てせせら笑われているのが落ちだろう。もっともその老兵さん、何故か甲子園ではよく打つけれどもね。