続・思うことは降りしきる雨のごとく

おもひで

今日は三連休の最終日にして、私の夏休みの最終日である。はっきり言って通常の日曜日の数百倍憂鬱だ。幸か不幸か今日は野球は中止になり、夏休み中かかりっきりになっていた業務はおおかたのケリを付けたから、今は明日以降に向けて脳みそを放電させている状態だ。

こんなときに、カープがどうこうなんて書く気にならないし、その必要もあるまい。明日の夜にはこの雨は上がるとのことなので、嫌でも書きたいことは出てくるだろう。今日は降りしきる雨に任せて、適当なことを書いてみたいと思う。もちろん、ヒロシマ球界を揺るがす例の案件にも突っ込まない。昨日と書くこと一緒だから。

最近めっきり地上波の番組は食べ物とスポーツ以外見なくなってのだが、今日は野球があれば潰れていた番組を見ている(現在形にしたのは、これを書いてる時点でまだ続いてるから)。まあ昔の歌やるから観るかくらいのノリだったのだが、まず驚いたのはピンク・レディの未唯。そりゃキーは落としていたが、張りのある声に切れのあるダンス。鍛え方が違うとはこういうことなのかと思った。

しかし、もっと驚いたのは御年八十七のアキラさん。そりゃ姿形は年相応だが、目の力はマイトガイそのもの。いや、声はすっかりかすれているが、キーが落ちていない。もともとキーの高い人だが、「熱き心に」を歌いきったのは驚いた。裕ちゃんをはじめ同世代のスタアはみんな天上界に行ってしまったが、まさに往時のスタアの矜持を見た気がする。

それに比べたら、SixTONESの歌ったオカッパルに裕ちゃんにお嬢に笠置のおばちゃんは、まあ酷かった。鍛え方が違うという言葉で済ませて良いのだろうか。あ、そもそも普段口パクか。京本大我は父の指導が良いのか、まだ聴くに耐えたが。だいたい三文スターまがいの分際で口パクなんて千年早すぎるんだよね。

ところで、1年1曲というのは今のようにろくな歌がない時代はそれで良いが、綺羅星のごとくヒット曲があった昔を偲ぶには本来無理がある。選曲にケチを付けるならば、ジュリーとヒデキが入ってなかったのは納得いかない。私の世代にとっては、特別なヒーローでありアイコンだったから。まあ、それは言っても始まるまいが。

さて、その番組でも特集されていたが、明日は九ちゃんの命日、すなわちあの忌まわしき日航機墜落事故のあった日である。あれから四十年。九ちゃんも生きていたら八十代になるから、私も年を取るはずだ。ちなみにあの事故については私でも分かる疑問があるのだが、これについては柄でもないので触れない。

話を九ちゃんに戻すと、日本人でビルボード1位になった大エンターテイナーであるのだが、改めて分かったのは、表現の幅の広さと深さ、何より独自性である。「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」を筆頭に名曲は数多あるが、他の歌手がどう歌っても物足りないのだ。ならば九ちゃんの物真似をしたほうがすっきりくる。

ただ、1991年10月にたかじんの広島コンサートで聞いた「見上げてごらん夜の星を」はよかった。実はあれは彼が一番愛した最初の奥さんとの今生の別れに際してチョイスしたと聞いたことがある。残念ながらその後たかじんのコンサートに行くことはかなわず、やがて彼が歌に興味をなくしてコンサートそのものが少なくなってしまい、そして急ぎ星になってしまった。

話が逸れた。何でも昔がよかったと言うつもりはないが、昔のスタアには、存在自体に説得力があった。お嬢や裕ちゃんなんかその筆頭だろうが、そこに立っているだけで人の心を摑む何かがあったと言っていい。それに比べると、今は何でも安っぽい。カープだってそうで、今や誰が何番のユニフォーム着て出てきても変化に気が付かないかもしれない。しかもたいした結果残せないしね。いけない、今日はカープのことは書かないつもりだった。

そう言えば、私が子どもの頃に見た裕ちゃんやお嬢はとんでもなく大きな存在だったが、実は二人の享年を私はもう越している。兼好法師は自分は七十余年生きておきながら「四十を過ぎてこそ」などと勝手なことを言っているが、五十過ぎで病を得たとはいえ天上界のスタアとなったのはさぞ無念だったろう。それを思うと、いやほど長生きしてやりたいと思うのである。

少なくとも、かの忌まわしきハジメより先には死ねない。当然順番から言えばそんなことにはなるまいが、ナベツネが卆寿を超えるまで生きたことを考えると、あんなのに限って長生きする可能性はある。これだけは、意地だ。

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コメント

  1. Иван Иванович より:

    ピンク・レディ未唯が張りのある声に聞こえるのは、倍音を出せる歌手だからやね。正確に言うと、整数次倍音。日本の歌謡界には詳しくないけれど、俺が聴いた中で倍音が何層も綺麗に伸びていく歌手は夏川りみ。心地良い。まあ、倍音を鳴らせん歌手はプロとは言えんけど、日本の歌謡界は倍音どころか、基本が滅茶苦茶で学芸会レベルの歌手が多過ぎ。

    ところで、ロシアの歌と日本の歌は親和性がある。「百万本のバラ」はラトビア→ソ連→日本と渡った曲で加藤登紀子が日本語版を歌唱し大ヒット。
    逆に「恋のバカンス」はロシアに輸出し『Каникулы любви』と訳され、ソ連当時の国民歌となり、現在のロシアでもスタンダードとしてよく歌われる。
    ロシア歌曲や民謡はその哀愁と力強さが日本人の感性にも響くため、昭和期から多くの歌手が取り上げてきた。ロシアの歌と日本の歌。感情の表現や音楽の美意識においては驚くほど近いものがある。

    再従姉妹(ロシアでプロ歌手)から送られてきたビデオレターを視聴しているのだけど、ソビエト科学ファンタジー子供向けテレビシリーズ「未来からの来訪者」(1985年放映)のエンディングテーマ曲:素敵な未来【Прекрасное Далёко】の歌詞が、ソ連崩壊前の絶望感を表し、マイナー曲調がめっちゃ綺麗で涙があふれてきた。

    さて広島は、カープにしても例の高校にしても、やることが中途半端やねん。周囲の声に惑わされず、己の信念を貫き最後までやれよ。出る杭は打たれるが出過ぎた杭は打たれへん。空気を読まず、突き抜けてしまえば、少数でも味方につく人は必ず現れる。けど、カープも例の高校も中途半端すぎて、手遅れ。

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