サヨナラで勝ったら何でもいいんじゃないんだよ。

正直なところ、試合が進むがごとにだんだん白けていった自分がいる。とてもじゃないが勝てるとは思えなかった。その意味ではよく勝てたともいえるのだが、まあ試合内容は悪い。サヨナラが一というカタルシスに酔わせてしまわれそうな気がするだけに、なお悪いといっていい。

最終的には野間がラッキーな形でサヨナラの立役者となり、7回には一時勝ち越しとなるタイムリーも打った。しかし、その前の3打席の内容は最低だった。先発して粘投していた九里の立場からしたら、その前3打席にもっと内容のあるバッティングしろよと思っているに違いあるまい。本人も分かっているのか、ヒーローインタビューでバカみたいに大喜びしていなかったが。

いやほんとに、今日の試合で一番活躍したのは九里亜蓮だ。昨日の大瀬良が鼻息で吹き飛ばされるほどのエースの証明だった。だからこそ、白星で報いないといけないのである。勝ったからよいというのは、負け組チームの言い種なのであって、強いチームはこういうところがちゃんと反省できるのだ。

なんとなく話の展開が逆回りだが、そもそもスターター発表の時点で私は愕然とした。昇格即結果を出した末包をまたしてもスターターに入れず、ショートは昨日の田中広輔以上にオフェンスが期待できない矢野。これじゃ点が取れないだろうと腹を括らざるを得なかった。そんな中で粘投した九里は素晴らしいともいえるのだが、自分で自分の足を引っ張って苦しい試合にしただけだろうとも思うのである。

なんかほんとにね、こんな野球を自称カープファンの方々は欲してるのかね。点が取れそうで取れないのを耐えることが一段高いステージに上がるための修業とでも思っているのかね。莫迦莫迦しい。正直に言って、エンタメ的には最低だ。なんで素直にオフェンスを強化してガツガツ点取っちゃいけないのかね。

それに、しつこく言うようだが今のショートはカープにとって絶望枠だ。田中も矢野も上本も今のショートスターターとして求められるレベルに達していない。それが出来るのはもはや小園だけだし、実際ウェスタンで誠実な成績残しているのに、なぜ評価しないのか。おかしいだろう。こうなると上記3人は当局によほど強く推されてるのかと思わざるを得ないのだが、もはやそんなものは抜きにしないといけない。

そう思うと、今のカープはひとつ勝ったからそれがどうしたと思いたくなるくらい課題いっぱい、いや、課題ばかりである。問題はその課題をことごとくスルーして解決しようとする気がないことである。正確に言えば解決すると球団当局者の推し活を阻害するからなのだが。

正直、このまま転がり落ちて気がついてみたら交流戦は最下位でしたという落ちになりそうでならない。今日は勝ったからよいし、このまま勢いに乗ってあわよくば交流戦優勝といってほしいものだが、きっとハジメはそれを許さないはずだ。明日は今日以上に絶望的なスターターが並ぶかもしれない。でも、こんなん許してええの？カープファンの皆さん。